前回の続きになりますが、今日の記事は3000形の中では最多の2次車以降の車両です。小田急の路線を利用すれば乗車しない事の方が珍しいくらいに数が多く、21世紀の小田急の顔といっても過言ではありません。同じように見えて、製造時期による変化が多くバリエーションが豊かな点は、かつて主力だった高性能通勤型電車群(2600・初代4000・5000など)に通じるものがあり、ある意味正当な後継車とも思えます。
近郊各停の主力車となった3次車8両編成、スカート大型化や制御装置の変更などはあるものの、乗客向けのサービス機器は2次車を踏襲しています。
小田原線の新松田~小田原間でピストン輸送に当たる5次車3721F。写真の編成は当初ドア上に15インチ液晶画面を取り付けていましたが、2015年3月から動画広告の「小田急TV」の配信開始に伴い、17インチワイド液晶画面に換装されています。1000形・8000形4両編成と連結しての10両編成運用が目立ちますが、上記の区間と多摩線、江ノ島線では単独で運用に就く姿も見られます。撮影派にはハズレの列車なのでしょうけど・・・。
世田谷区内の新複々線区間を快走する10両固定編成の3095F。6両編成で登場した8次車は、2010年より5編成が中間車4両を増結の上10両固定編成化されることになり、一部仕様変更を行った4号車~7号車が新造されています。写真の3095Fは元々3279Fとして落成し、2011年度にデハ3345+デハ3245+サハ3295+3195を組み込み改番。現在の編成になりました。車体の設計は更に改良され、車体強度を向上させたことから自重が増加しています。
2次車~8次車までの車内設備(LCD換装車で撮影)。標準ガイドラインに基づいて設計されていますが、側面窓以外は独自色の濃さが現れています。3次車の2003年度製造分まではLED表示を採用していましたが、2004年からは15インチ液晶画面を千鳥配置とし、その後は全ドア上に設置されるようになりました。また3次車からは戸閉力弱め機構が追加され、VVVFインバーター制御装置も制御内容を変更したことから、磁励音も変化しました。
2004年度以降の車両で見られる15インチ液晶画面による車内案内表示器です。かつて1000形ワイドドア車の一部で液晶画面による案内表示を試験的に取り付けていたことがありましたが、予想以上に液晶の劣化が早く早々に撤去されてしまったことがありましたが、満を持しての復活になりました。
LCD換装車は三菱電機の開発したセサミクロを採用し、駅構内や次停車駅を動画で表示できるようになりました。ドアチャイムも3打点に更新され、鴨居下部にはチャイムと連動する開閉表示灯も新設されています。
人気はイマイチな3000形ですが、登場から地味に変化は続いており新型車といえど日々の記録は重要だな・・・と画像を整理していてしみじみと思いました。
3000形、撮り屋の私的にはハズレですが、細かく見ると確かに色々と変化があるんですよね。
通っぽい見方、少し勉強してみようかと思いました(笑)。
3000形は通勤でも散々乗車しているので、私もそこまで熱心に記録していた訳ではないのですが、練習で撮影を繰り返していたらバリエーションの豊かさに関しては現行車両では随一な事を改めて実感した次第です(笑)
現在でも増結用中間車の落成と、帯のインペリアルブルー化などで比較的目立つ動きが見られるんですよね。
小田急3000形に限らず、標準ガイドラインに基づいた昨今の新型車は製造時期やメーカーによる相違点などが多数存在するので、それらを探し出すのもまた一興ではないでしょうか。