1989年より長きに渡り埼京線の主力車両はドア窓を拡大した東日本オリジナルの205系でしたが、同系列を置き換えるべく2013年6月13日よりE233系7000番台が導入され運用を開始しました。基本的には他路線の車両の仕様を踏襲する部分が多いですが、車内照明に本格的なLEDを採用し、ドア上部の液晶画面のデザインを変更して唯一アニメーション表示を行うなど、更に設備は改良されており、JRの新型通勤電車の中では最も完成されたスタイルと言っても過言では無いでしょう。登場時より東京臨海高速鉄道りんかい線と相互直通運転を行っていますが、2019年11月30日からは相鉄線が直通先に加わり、運用範囲が更に拡大されています。
りんかい線〜埼京線直通列車に充当されるハエ125編成。直通列車の他にもJR車両による線内折返し列車が多数設定されています。更に、りんかい線70-000形車両による埼京線新宿~大宮間の運用も組まれている為、圧倒的にE233系の方が見る機会が多くなっています。
相鉄本線内を走行するハエ119編成。2019年11月30日の相鉄新横浜線西谷〜羽沢横浜国大間開通により、新たに7000番台が直通列車に充当されることになりましたが、これにより地下鉄を介さずに第三セクター鉄道と大手私鉄の両方に直通を行うJRの通勤電車としては珍しい存在になりました。相鉄線内では写真の各停の他、特急になる列車も設定されている点も面白いところです。
車内設備。LED照明のせいか、従来よりも白い光が強くなった印象を受けます。座席はE231系500番台に類似の緑系モケットですが、中身は当然改良されており、占有幅が広がったことも併せて座り心地は大幅に改善されました。
ドア上の液晶画面。京浜東北線向けの1000番台から横方向に拡大された17インチワイド液晶画面は忽ち主流になり、在京私鉄各社でも採用されるようになりましたが、当然7000番台も搭載になりました。表示内容はデザインが変更されており、前述の通りE233系では唯一三菱電機セサミクロを採用している為、アニメーションによる表示を可能にしました。相鉄線・りんかい線内では表示デザインが直通先の車両と同等のデザインになるのも面白い点です。
※2018年8月24日の記事を修正