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休日のバッハ(12.4.10)

2010-12-04 12:05:20 | 休日のバッハ
今日の休日のバッハは、マタイ受難曲と双璧をなすヨハネ受難曲の第58曲から、アルトのアリア、「すべてが全うされた」です。

このタイトルの「すべてが全うされた」については、このアリアの前段の第56曲のコラールあたりからの歌詞を見ないと意味が理解できません。(訳:服部幸三)

#56コラール
 イエスは終わりの時まで すべてを心にとめ 母の身を思って 後見人をつくられた。
 おお人よ、正義を行い、神と人を愛し、思い煩うことなく 死に臨みなさい。

#57レツィタティーフ
福音史家:
 その時から、この弟子は彼女を自分の家に引き取った。その後、イエスは、すべてのことが了ったのを知って
聖書が成就するために言われた。
イエス:私は渇く。
福音史家:そこには酸いぶどう酒のいっぱい入った入れ物が置いてあった。
     そこで彼らは、酸いぶどう酒を含んだ海綿をヒソプの枝につけて、それをイエスの口もとに差し出した。
     イエスは、酸いぶどう酒を受けてから、言われた。
イエス:すべてが全うされた。

この後に続くのが今日ご紹介するアリアです。

#58アリア
 すべてが全うされました。おお、悩み傷つく魂の慰めよ。うれいの夜に 終わりの時が近いのを覚えます。
 ユダから出た君は、力強く勝ち、戦いを終わらせたもうたのです。すべてが全うされました。
#59
福音史家:そして頭をたれて、息を引き取られた。

このキリストの死を描いた聖書の物語をバッハはこのような音楽に仕立て上げております。何とも言えない素晴らしい曲です。途中の激しい旋律は歌詞の後半部分を表しております。

ところで、今日ご紹介するCDでは、このアルトはマイケル・チャンスという「カウンターテナー」によって歌われております。何故カウンターテナーをBCJ(バッハ・コレギウム・ジャパン)が登用するのかよく分からないと以前に書きましたが、その理由の一旦がある程度分かりました。

BCJの鈴木雅明が使うカウンターテナーは、男性の声だとはっきりと分かります。それが筆者の感性をいわば阻害しておりました。ところが、今日のカウンターテナーは、CDの演奏者の説明書きを見ないと、男性だとは分かりかねます。何と魅力ある声のアルトだと思ってジャケットを見て、初めてカンターテナーと分かりました。

この曲のような深い悲しみを低いキーで歌うためには、男性の声帯の方が適しているのかも知れません。と言う訳で、カウンターテナーも曲により使い分ければ、女性のアルト以上の魅力を醸し出せることを発見したのは収穫。別のCDでもカウンターテナーと分からず素晴らしいアルトの歌声がありましたので、いずれご紹介したいと思います。(沢山のCDから見つけて取り出すのが難儀ですので、今日のところは諦めます。)

ところで、ヨハネ受難曲への聴き込み方は、筆者にとっては若い頃1年間飽きずに聴いたマタイ受難曲の数10分の1程度の時間しか費やしていないと思います。それは、マタイ受難曲がヨハネ受難曲の要素を全て持っていると考えているためです。2000円の天丼の味を知ってしまえば、500円の天丼をあえて食べる気がしないのと同じことです。

全ての音楽的な要素を持っているマタイ受難曲と比較するのは、どの曲にとっても酷ですが、それでもヨハネの中では、この曲ともう1つソプラノの曲だけは印象に残っており、好きです。

いつものようにここをクリックして、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。期間限定の公開です。
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市場概況(12.3.10)

2010-12-04 08:51:53 | 市場概況
12月3日(金)の市場概況です。 下部に3日の海外市況

◆日経先物:10190円(30円)OSC53%(-1%)12月1日の50%から切り返しに転じる。RSIは64%(+-0%)
◆日経平均:10178円(+10円)OSC52%(-2%)11月30日の44%から切り返しに転じる。RSIは70%(+8%)
◆TOPIX:879(+2)OSC50%(-1%)11月30日の43%から切り返しに転じる。 RSIは68%(+7%)
◆マザーズ指数:392(+2)OSC59%(-4%)11月25日のOSC76%、終値390からダイバージェンス中。RSIは76%(+2%)
◆騰落レシオ(25日間、東証1部):128.05%(+3.4%)-12月3日現在。

◆10日高値移動平均値超の銘柄比率49%(+-0%)
◆10日安値移動平均値未満の銘柄比率11%(+2%)

先物が10150円まで下にブレークし、最後はレンジの範囲内に収めて上げトレンドとしては継続。

後場は3853インフォテリアの騙しに野垂れ死にました。この株、朝方に一気に高値をマークしてからは、ずっと下降トレンドだったのですが、引けの30分ぐらい前に一気に25本線を突破し86000円まで上昇しました。それについて行けなかった筆者のようなネギ鴨男が85200円でまず捕まり、その後25本線が支持線になるだろうと勝手に思い込み難平を2回重ね、82500円までの押し目に耐えきれず、結局84000円と83200円で損切り。

こうしたフェイント上げがあるから、一気に上に行った時に手が動かないのですが、その後押してきた時は、一旦、中途半端な抵抗線のようなところでウロウロしないで、キャンセルしてから様子を窺うのが正しいやり方ですね。それをよりによって難平するとは。分かっているけど止められない、といったところでしょうか。しかしながらこの株、後場の押し目では84000円を抵抗線として、何度か切りかえしたいたのですから、何ともまあ手の込んだやり方に嵌ったものでしたね。

同じ時点で目を付けていた4288アズジェントと3858ユビキタスが上昇していったのには参った。

やけくそで1つバイオ株を持ち越しました。マイナス基調からプラ転してきた2342トランスジェニックです。この株の毒気に来週、更にやられなければ良いが。。。

【以下は12月3日の海外市況】 

◆ドル・円:82.6円(-1円26銭)OSC50%(-13%)11月29日のOSC66%から円高へと転じる。 RSIは44%(-22%)
◆ユーロ・ドル:1.342ドル(+0.019ドル)OS51%(+8%)11月30日のOSC25%からユーロ高へと転じる。RSIは44%(+11%)
◆USドルインデックス:79.17(-1.13)200MA(81.74)目前から急落中。
◆米10年債利回り:3.03%(+0.02%)50MA(2.66%)を大きく突破し、金利上昇過程に突入中。ついに3%突破し6月後半のレベルに。
◆NYダウ:11382ドル(+20ドル)OSC71%(+6%)RSIは57%(+4%)11月17日の45%からの切り返し中。OSCでは過熱感あり。
◆Nasdaq:2591(+12)OSC71%(+7%)11月17日の45%からの切り返し中。11月8日の71%に並ぶ高さ。RSIは61%(+8%)
◆上海総合:2842(-1)OSC56%(-5%)11月26日の63%から下落中。RSIは31%(-4%)
◆VIX指数:18.01(-1.38)50MA(20.45)をも割り込む。6月以来の最低値レベルに。
◆原油先物:89.31ドル(+1.26ドル)50MA(83.03ドル)を大きく抜け再上昇中。
◆CRB指数:316.1(+4.0)50MA(299.53)に1度タッチしてから再度上昇中。11月9日の高値に迫る。
◆NY金:1414.2ドル(+29.2ドル)50MA(1355.01ドル)に超接近した後、11月9日の高値に後一歩。
◆シカゴCME(円建て):10170円(-20円)

雇用統計は酷い結果に。これでFRBのQE2が時期尚早だと言ってきた連中の鼻があかされました。ということで、過剰資金はエネルギー・商品・金へと大手を振って流入。ドル・インデックスも大きく下がり円もユーロも対ドルで大幅上昇。NY株は商品やエネルギー銘柄高が押し上げております。本来なら雇用情勢から景気悪化観測で米国債が買われる展開なのに、逆に売られております。もはや疑いのない過剰流動性相場。

「とにかくFRBはお金をジャブジャブ流すから商品やら株やらを買え!そして利益を分捕って一刻も早く抱え込んでいる不良資産の実質的な損失処理を急げ!住宅価格もまたまた下がっているのでもたもたすると本当にやばいよ。これで米国債の金利上昇があるようならわしが幾らでも買ってやるから安心しろ。インフレを心配するな!論より証拠、こんなに金をつぎ込んでも雇用情勢が悪いから時給だって下がっているではないか。わしゃ、先のことは知らんがな。。」

といったところでしょうか。
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