今日の中日新聞夕刊に元トナミ運輸社員 串岡さんのインタービュー記事が掲載されていた。この人はすごい人です。1974年に自分の会社の闇カルテルを内部告発した。そのため30年以上も窓際におかれ、そのまま定年まで勤めた人である。私は何年も前に週刊誌で変り者のように取り扱われた記事を読んだことがある。串岡さんは運輸業界の闇カルテルの為に岐阜の小さな問屋が高い運賃を請求されているのを見逃せなかった。内部告発後、仕事らしい仕事もなく、給料は50代でも手取り18万円。会社役員による説得、時には暴力団員も押しかけて辞めるよう脅かされたが、「正しいことをしているのに辞める必要はない」という信念を貫かれたとのこと。串岡さんにもましてりっぱなのは奥様である。串岡さんの行動に理解を示し、給料の安さに文句の一つもいわれなかったとのこと。すごい。私でしたら、恐らく会社の仲間からも見捨てられ、会社からも圧力を受け、仕事もなく30数年も信念のために生きることは出来ないでしょう。インタビューの最後に「後悔はありませんか」との問いに「人生は後悔の連続です。だけど、告発したことは後悔していません。もし告発しなかったら後悔してましたね」
世間にはすごい人がいるものだ。
世間にはすごい人がいるものだ。