中日新聞の「くらしの作文」に「娘の振り袖」というタイトルで、60歳の女性が投稿されていました。
お母さん、浩世が、成人式に作った振り袖を結婚式で色打ち掛けにして着たんだよ。
母は、孫娘の浩世が生まれた時からずっと「ひぃちゃんの成人式には、ばぁばが振り袖を作ってあげるよ」と言っていました。
が、娘が高校二年生の時に亡くなりました。
母が残してくれたお金で浩世の成人式の振り袖を作りました。
成人式、大学の卒業式、いとこの結婚式、兄の結婚式、友達の結婚式と、今まで九回、振り袖を着ました。
そして、今年で三十二歳になる娘が、九月二十三日に結婚式を挙げることになりました。
衣装を決めに行った時、色打ち掛けがなかなか決まりません。
いろんな色の打ち掛けを着て見ましたが、大好きな振り袖のイメージがあり、自分にぴったりくる色打ち掛けが見つかりません。
悩んでいると「ご自分の振り袖を色打ち掛けのようにリメークして着ることができますよ」と言われ、娘と私は大喜び!!
結婚したら、もうあの振り袖は着ることができないと思っていました。
結婚式で、十回目の振り袖を色打ち掛けとして着ることができて、私も娘も本当に幸せな気持ちになりました。
浩世、ばぁばも大喜びしているよね。
よかったね。
以上です。
うちの娘の成人式は、かみさんが何回も着て、かみさん曰く「十分元を取った」という振り袖を打ち直して、娘が着ました。
その費用は、かみさんの父親が払ってくれました。
まさか娘の成人式が終わり、翌月にその父が亡くなるとは思いもしませんでした。
かみさんの親父さんにはいろいろお世話になりましたが、印象的なのはお中元・お歳暮には必ずみかん一箱とお金を持参して頂いたことです。
この頃、うちの団地にはエレベーターがついていなかったので、みかん一箱を持って4階まで上がるのは大変だったと思いますが。
かみさんの親父さんとの良き思い出です。
ジリオラ・チンクエッティ Non ho l'eta 夢みる想い 1964