何が最近忙しかったかというと、本当に立て続けに色々あって、
今回のこのライブのそのひとつ。
集客的には散々でしたが、色んな意味でよいスタートを切れたのだと思いました。
話が少し脱線しますが、多分2年前ぐらいにカヌーンを購入して、云々、という事を書いたのですが、このカヌーンの購入には、実に曰く付の出来事があって、
エジプトに行った人間に頼んで、購入代金と、謝礼を払って、エジプトの楽器店で買ってもらって、あとは郵送で送るだけという段階になったとき、
何と、郵便局側が「大きすぎて送れない!」といい、そのままペンディング状態。
「送れないんだったらキャンセルにして。」と伝言を伝えようとすると、なんと、勝手に、そのエジプトのメーカーが、取引している日本のダラブッカ専門の会社に送り、
その後、その日本のダラブッカ専門会社が、送料と関税代以上の額を請求してきたのである。
その理由は「その人間を会社の金でエジプトへ送り込んだのだから、一部負担しろ!」という。
馬鹿も休み休み言えよ、と思い、
結局、向こうの言う「言い値」を払うことなく、送料+関税手数料+気持ち程度の金を払い、
この一件で、完全にコイツ等とは一生付き合う事はないな、と決めて今に至るわけです。
さて、到着したカヌーンは、まさに、楽器とは言えない状態。
少し手を入れて見たものの、あまりの雑さに嫌気が差して、途中で挫折して、ウチに長らく立てかけていたのですが、
今回、ハンマー・ダルシマーの達人である「たっち~」こと立枝恵子さんから、このライブの企画を持ちかけられた時、
彼女が「実はカヌーンの音色が昔から好きで、オリエンタルの音楽をハンマーダルシマーで再現したい。」と言っていたので、では、いざ私のレパートリーを持っていくと、
ハンマーダルシマーは演奏できるキーが限られていて、オリエントの響きであるヒジャーズは演奏できない事が一回目のリハで判明。
で、その数日後、立枝さんにウチに来てもらい、カヌーンを触ってみてもらうと、出来そうだとのこと。
カヌーンを弾いてもらうということが決まると、実はそこからが大変で、そのカヌーンを「演奏できる楽器」のレベルにする為の大規模な修理が始まり、
およそ10日間の時間をかけて終に「楽器」にすることができ、今回のライブを成功させる事ができたです。
ともあれ、お金も時間もかけて2年以上という歳月を経た後のライブでしたから感慨無料でした。
立枝さん、本当に素晴らしい奏者だと思います。
誰も、きっと立枝さんがカヌーンを弾いて一月も経っていない、なんて思わなかったでしょう。
今後も、一緒に共演していき、お互いに切磋琢磨しながら、更にオリエンタル音楽のレパートリーを増やしていきたい、と思っています。