以前からコンタクトのあったアラブ・パーカッショニストのカリム・ナギのプライベート・レッスンを受けました。
去年は、メールのやり取りまでしていたのに、ゴタゴタしていて結局受ける事ができずじまい。
今年、漸く実現できた、というわけで、実に嬉しかったのです。
前評判どおり、カリム・ナギは、アラブ音楽に非常に精通していて、今回は、特にムワッシャハで使われているリズム、つまり、14拍子とか、13拍子、11拍子、7拍子などのレクチャーを受けました。
エジプトに滞在していた時、ハミース(Khamis)・ハンキッシュにダラブッカを習っていた時にも習っていましたが、ハミースは根っからのタブラ奏者ですから、「フォルクロワー(民謡)」のリズムだ、といっていたのですが、
今回、カリムに学んで、これらのリズムが基本的には、ムワッシャハという形式の歌の為のリズムであり、勿論、フォルクロワーにも使われている、という事が分かりました。
カリムは、ムワッシャハの歌を歌いながら、実に気持ち良いリズムを叩いてくれ、久々にアラブらしいノリを聞きました。
ちなみに、10拍子で、有名な「ランマ・バダヤタサンナ」もムワッシャハです。
ところで、レッスンが始まる時に、彼が開口一番「ちょっとサイーディーを叩いてごらん。」と言ってきたので、ニヤリとしました。
叩いて見せると、「そうそう、」とうなづき、ヴァリエーションと共に、ノリのこととか、事細かく、しかも理論的に教えてくれ、更に彼の得意な「ケイン・ダンス(杖の踊り)」のステップを見せてくれました。
ダンスとの関連も非常に詳しくて、かなり感動しました。
実際、サイーディーのリズムは、エジプトに行かないと、あのノリと雰囲気は本当の意味で分からないかもしれません。
私も、ダラブッカのレッスンを行う時、ある程度叩ける奏者にはサイーディーを叩かせてみるので、アイデアが共通している所は、ちょっと嬉しかったです。
マカーム(中東の旋法音楽にしようされる音階)についても実に詳しく、こういう人は実に貴重だな、とつくづく思いました。
レッスンを受ける前に、「アラブ音楽と一口に言っても、それぞれの国の音楽のノリが微妙に違うので、そのリズムとダンスの特徴を知らないといけないと思った。」という事をいうと、その意見に深く賛同してくれて、
「そうやって、ミュージシャンがダンスのことを知ろうと思うのは凄く良い事だと思うし、ダンサーも自分たちが踊る音楽のことを学ぶ事は大事な事だよね。ケンみたいに真剣なミュージシャンに会えて本当に嬉しい。」
といってくれました。
ちょっと、トム・ハンクスに似ているカリムですが、もし次回来日する事があったり、またアメリカのベリーダンス・フェス等に参加される機会があれば、皆さんも是非レッスンを受けてみてください。
カリムのウェブサイト(Karim Nagi)
http://<wbr></wbr>www.kar<wbr></wbr>imnagi.<wbr></wbr>com/
今日は、スヘイル・カスパーのプライベート、受けてきます!