参議院選挙は、今週の21日(日)です。さて、今回の参議院選挙の、一つの焦点になっている憲法改正についてですが、以下のアニメーションで、公明党の主張する「加憲」と言う考え方が分かりやすくまとまっています。
アニメーションまで見るのが、カッタルイと言う人の為に「加憲」を説明すると、
そもそも憲法と言うのは、時の政権のご都合主義によって、簡単に改正できるようには成ってはならない、と言う性質が無ければなりません。(これを立憲主義という。)
但し、成立した時代とのギャップによって、憲法上に盛り込まれなければならない事項も、勿論生じてきています。
こういった事項を、国会や民間での議論を通して必要な条項を「加える」、つまり「加憲」と言う考え方が公明党の主張です。(自民、維新は改正、つまり全文を書き換えること)
「加える」内容としては、1.環境(権)、2.プライバシーに関する条項、3.地方自治が主な柱です。
この3点の内、1、2、については、事実上多くの裁判などで認められてはいるものの、明確な規定が無いままなので、ともすると、権力の横暴によって、権利の範囲や内容を狭められたり、歪められたりする危険があり、その明確な規定を「加える」必要があるわけです。
3の地方自治については、憲法で規定されているが、こちらは、事実上、地方公共団体は、官僚の指導する中央政府の出先機関的な側面が高く、住民の意思が反映されにくくなっている事も多々あります。こういった事実に対して、地方自治に対しての内容を、こちらも「加える」必要があるのです。
さて、自民党とか、維新の石原とかが躍起になって騒いでいる憲法9条についてですが、公明党は、あくまでも戦争の永久放棄、平和主義を守り、その上で、自衛隊についての存在と、国際貢献について、議論を徹底した上で「加える」という立場です。
今の自民党や、維新など主張する「憲法96条の改正」についてですが、
自民党は、「⑩憲法改正の発議要件を「衆参それぞれの過半数」に緩和し、主権者である国民が「国民投票」を通じて憲法判断に参加する機会を得やすくしました。」(自民党マニフェストより、http://jimin.ncss.nifty.com/pdf/sen_san23/2013sanin_hanten2013-07-06.pdf)とあり、つまり自民党が衆参両議院を過半数議席を取り、自民党支持者を通じて国民投票すれば、容易に「憲法改正」出来るようにする、と述べています。
維新は、発議要件を(国民投票の)3分の2から、2分の1に。更に衆参合併の1院制とすると主張しています。(https://j-ishin.jp/pdf/2013manifest.pdf)
以上の2党のマニフェストを見ると、つまりは、自民党と維新の会は、今回の参議院選挙で大勝すれば、共同して、容易に憲法改正に漕ぎ着けるようする可能性は高いですね。
とはいえ、一体、この2党の憲法改正に対する情熱の目的は何なのでしょうか?
改正してまで明記したい内容は、天皇の国家元首としての地位を明確化とか、地方自治行政治の権利の強化、国防軍設置(自民党)又は、自衛権に基づく自立した安全保障体制(維新)の確立等ですが、それぞれの内容はおいて置いて、実際は「加憲」で済むような内容であり、「改正」してまで取りくべき特別な物ではありません。
恐ろしいのは、この2党によって改正案が通った後に、憲法改悪になったら、迷惑を一番被るのは国民です。その時になって、一体誰が責任を取るのでしょうか?
政治権力が暴走しないとは、誰にも保障は出来ません。ナチスの例を振り返ってみれば、改正よりも、「加憲」である事が、どれだけ現実的か分かるはずです。
ここまで読まれた人、如何に今回の参議院選挙が大事か分かるはずです。
選挙フェスとか、政治に関心が高まっているのは良い事ですが、
大事なのは、政治にもプロフェッショナルが必要です。
日本の政治構造を勉強すれば、情熱だけでは、残念ながら、何も変えられないのが現実です。
常に民衆の幸福の側に立ち、野党であっても実績を重ねてきた公明党をよろしくお願い致します。
(この文章の責任は、私にあります。公明党からの指示とか、そんな事ではなく、あくまでも一人の有権者として支持している自身の党の応援を、自主的に書いています。)