先週の中頃の夜中に、小指の第二関節の辺りが痛くて目が覚めた。
真っ暗な部屋の中で、寝ぼけながらも、え?なんで第二関節?と思った。
長年の痛みと付き合っているのは第一関節だけで、だからこの指の変形と痛みは、へバーデン結節のはずだった。
なのに、眠りが妨げられるほどの痛みが、左手の小指の真ん中に居座っている。
きちんとした治療を続けずに、適当なテーピングで誤魔化し誤魔化し弾いていたわたしを、バカもんっ!と怒鳴りつけている。
しまった…大変なことになった…。
夜中の後悔は、昼間の後悔より深くてしつこい。
針をジワジワ差し込まれるような痛みが怖かった。
なんとか和らげようと、右の手のひらで温めたりさすったりした。
右手はどんな気持ちでいるだろう、などと考えた。
痛みで縮こまってしまった左手は、近い将来の自分の姿だというような、いやな予感がしているのだろうか。
こんなことになるまで、いったいどうして放ったらかしにしていたんだと、持ち主であるわたしを責めているのだろうか。
引き受けた伴奏の仕事を続けることができるのだろうか。
そしてわたしは、ピアノを弾き続けることができるのだろうか。
考えないようにしようとしても、グルグルと回る心配の渦は、わたしの手足を掴んで離さない。
眠れないまま朝を迎え、とりあえず弟からもらってた経皮吸収型鎮痛・抗炎症剤のテープを巻き、その上からスポーツテープで固定して、伴奏バイトに出かけた。
今年に限って、朝早くから午後のわたしの仕事が始まる直前まで、何時間も練習が続く。
それも月曜日から金曜日まで毎日なので、まるで高校の教師にでもなったような気分。
そろそろ定年を迎えるミュージックディレクターのダリルは、わたしを長年の相棒として頼ってくれている。
なんとしてでも、本番(6月11日)まではもたせなければ。
なので今年は、完璧に弾かなくてもよい、ではなく、完璧に弾いてはいけない、と思いながら弾くことにした。
指に負担がかかりそうな部分は適当にアレンジする。
和音はひとつふたつを省略する。
ソロで弾く部分でさえも、音を削ってシンプルにする。
いやはや、なんとも凄まじいことになってきた、ような気がする。
それもこれも全部自業自得。
そんなこんなで、パソコンのキーを打つのもはばかられた。
なによりも、気持ちがドスンと落ち込んだ。
世間ではすごく気になることが続いていて、だからネットでその様子や経過を読んではいたけど、いつものように記事にまとめる気力がわいてこなかった。
そんな時、長男くんから、お腹の調子がかなりおかしいという連絡が入った。
激しい運動をした直後に暴飲暴食をしたからか、しつこい吐き気と下痢が続いているという。
指を突っ込んで吐いたら、13時間前に食べた鶏肉がそのままの状態で出てきた、などという。
普段から滅多に連絡をしてこない息子だけれど、わたしからもほぼ連絡をしないので、人のことは言えない。
年に数回、誕生日と感謝祭とクリスマスと新年、片手の指で済むぐらい。
でも、時々ふと、それも寝る前とか、夜中に目が覚めてしまった時とかに、どうしてるかなあ、元気かなあ、などと思っては、ついつい無沙汰をしてしまう自分を責めたりする。
だから今回はうちで、わたしのできることをして、元気を取り戻すきっかけを作ってやりたいと思った。
金曜日の夜に帰ってきたので、消化に良さそうなおかずを作って食べさせた。
土曜日は、ゆっくりと朝を過ごし、車で30分ほど走ったところにある町の映画館に行った。
すると、その映画館のすぐ前に、『TOMO』という、わたしたちがファンだった日本料理屋が移転していた。
映画を観終わったのが3時過ぎ。
せっかくここまで来たのだからと、近くにあるゴルフの打ちっ放しに行くことになった。
夫は月曜日に、父親とゴルフをする予定になっていて、だからちょっと練習しておきたかったっぽい。
ゴムアレルギーも少し落ち着いてきた長男くんも付き合うという。
ここって、めっちゃ蚊がいた。と長男くん。
前にたったの一回、みんなで来たことがある懐かしの打ちっ放し。
というか、わたしは止まったボールを打つのは苦手なので、打ちっ放しとは言えない…。
で、これからどうする?
やっぱ『TOMO』に行きたかったりする?
けど、お腹の調子が戻ってきたとこで、大丈夫かな?
などと言いながら、やっぱり行くことにして、それまでの時間稼ぎに、ワイン通に大人気のワインライブラリーに寄った。
お酒を基本的に止めている最中のわたしには、まるでどうでもよい場所だけども、ワインにぞっこんの夫にとっては楽しくてしようがないはず。
『TOMO』に持ち込むための、キンキンに冷えた白ワインを買って、いざいざ出発。
と、またまた寄り道をして、薬&雑貨屋に入り、どういうわけかいきなり血圧チェック大会。
トモさんは、相変わらずの愛想なしで、相変わらずの美味な料理を作ってくれた。
長男くんのお腹の調子は、まずまず普通に戻ったようで、その晩はゆっくりと深い湯船に浸かってリラックス。
日曜の朝と昼を、様子を見い見い食べさせた。
3時の電車で出かける彼を、心配無用で見送ることができて、ひとまずホッと安心した。
1年間使った浄水器のフィルター。
こんなのを目の当たりにすると、わたしたちが水だと思って飲んでるのはいったい何ものなんだ?と、マジで心配になってしまう。
芝刈りが終わった裏庭に、4匹の鹿さんがやって来た。
勝手口の大きな音がするドアを開けて出たわたしを、8つのでっかい黒目でじーっと見つめるだけで、ビクともしない。
ものすごいくつろぎっぷりなのである。
彼らにとっては多分、うちの庭は庭ではなく、野原なのだろう。
人間が所有しているはずがない、と野生が判断するほどの野生が残っているのだろう。
もう暮らし始めて5年以上も経つというのに…とほほ。
まなっちゃんが作ってくれた、手作りのジンジャエールのもと。
炭酸水で割って飲んだらメチャウマだった。
おまけの葱坊主。
真っ暗な部屋の中で、寝ぼけながらも、え?なんで第二関節?と思った。
長年の痛みと付き合っているのは第一関節だけで、だからこの指の変形と痛みは、へバーデン結節のはずだった。
なのに、眠りが妨げられるほどの痛みが、左手の小指の真ん中に居座っている。
きちんとした治療を続けずに、適当なテーピングで誤魔化し誤魔化し弾いていたわたしを、バカもんっ!と怒鳴りつけている。
しまった…大変なことになった…。
夜中の後悔は、昼間の後悔より深くてしつこい。
針をジワジワ差し込まれるような痛みが怖かった。
なんとか和らげようと、右の手のひらで温めたりさすったりした。
右手はどんな気持ちでいるだろう、などと考えた。
痛みで縮こまってしまった左手は、近い将来の自分の姿だというような、いやな予感がしているのだろうか。
こんなことになるまで、いったいどうして放ったらかしにしていたんだと、持ち主であるわたしを責めているのだろうか。
引き受けた伴奏の仕事を続けることができるのだろうか。
そしてわたしは、ピアノを弾き続けることができるのだろうか。
考えないようにしようとしても、グルグルと回る心配の渦は、わたしの手足を掴んで離さない。
眠れないまま朝を迎え、とりあえず弟からもらってた経皮吸収型鎮痛・抗炎症剤のテープを巻き、その上からスポーツテープで固定して、伴奏バイトに出かけた。
今年に限って、朝早くから午後のわたしの仕事が始まる直前まで、何時間も練習が続く。
それも月曜日から金曜日まで毎日なので、まるで高校の教師にでもなったような気分。
そろそろ定年を迎えるミュージックディレクターのダリルは、わたしを長年の相棒として頼ってくれている。
なんとしてでも、本番(6月11日)まではもたせなければ。
なので今年は、完璧に弾かなくてもよい、ではなく、完璧に弾いてはいけない、と思いながら弾くことにした。
指に負担がかかりそうな部分は適当にアレンジする。
和音はひとつふたつを省略する。
ソロで弾く部分でさえも、音を削ってシンプルにする。
いやはや、なんとも凄まじいことになってきた、ような気がする。
それもこれも全部自業自得。
そんなこんなで、パソコンのキーを打つのもはばかられた。
なによりも、気持ちがドスンと落ち込んだ。
世間ではすごく気になることが続いていて、だからネットでその様子や経過を読んではいたけど、いつものように記事にまとめる気力がわいてこなかった。
そんな時、長男くんから、お腹の調子がかなりおかしいという連絡が入った。
激しい運動をした直後に暴飲暴食をしたからか、しつこい吐き気と下痢が続いているという。
指を突っ込んで吐いたら、13時間前に食べた鶏肉がそのままの状態で出てきた、などという。
普段から滅多に連絡をしてこない息子だけれど、わたしからもほぼ連絡をしないので、人のことは言えない。
年に数回、誕生日と感謝祭とクリスマスと新年、片手の指で済むぐらい。
でも、時々ふと、それも寝る前とか、夜中に目が覚めてしまった時とかに、どうしてるかなあ、元気かなあ、などと思っては、ついつい無沙汰をしてしまう自分を責めたりする。
だから今回はうちで、わたしのできることをして、元気を取り戻すきっかけを作ってやりたいと思った。
金曜日の夜に帰ってきたので、消化に良さそうなおかずを作って食べさせた。
土曜日は、ゆっくりと朝を過ごし、車で30分ほど走ったところにある町の映画館に行った。
すると、その映画館のすぐ前に、『TOMO』という、わたしたちがファンだった日本料理屋が移転していた。
映画を観終わったのが3時過ぎ。
せっかくここまで来たのだからと、近くにあるゴルフの打ちっ放しに行くことになった。
夫は月曜日に、父親とゴルフをする予定になっていて、だからちょっと練習しておきたかったっぽい。
ゴムアレルギーも少し落ち着いてきた長男くんも付き合うという。
ここって、めっちゃ蚊がいた。と長男くん。
前にたったの一回、みんなで来たことがある懐かしの打ちっ放し。
というか、わたしは止まったボールを打つのは苦手なので、打ちっ放しとは言えない…。
で、これからどうする?
やっぱ『TOMO』に行きたかったりする?
けど、お腹の調子が戻ってきたとこで、大丈夫かな?
などと言いながら、やっぱり行くことにして、それまでの時間稼ぎに、ワイン通に大人気のワインライブラリーに寄った。
お酒を基本的に止めている最中のわたしには、まるでどうでもよい場所だけども、ワインにぞっこんの夫にとっては楽しくてしようがないはず。
『TOMO』に持ち込むための、キンキンに冷えた白ワインを買って、いざいざ出発。
と、またまた寄り道をして、薬&雑貨屋に入り、どういうわけかいきなり血圧チェック大会。
トモさんは、相変わらずの愛想なしで、相変わらずの美味な料理を作ってくれた。
長男くんのお腹の調子は、まずまず普通に戻ったようで、その晩はゆっくりと深い湯船に浸かってリラックス。
日曜の朝と昼を、様子を見い見い食べさせた。
3時の電車で出かける彼を、心配無用で見送ることができて、ひとまずホッと安心した。
1年間使った浄水器のフィルター。
こんなのを目の当たりにすると、わたしたちが水だと思って飲んでるのはいったい何ものなんだ?と、マジで心配になってしまう。
芝刈りが終わった裏庭に、4匹の鹿さんがやって来た。
勝手口の大きな音がするドアを開けて出たわたしを、8つのでっかい黒目でじーっと見つめるだけで、ビクともしない。
ものすごいくつろぎっぷりなのである。
彼らにとっては多分、うちの庭は庭ではなく、野原なのだろう。
人間が所有しているはずがない、と野生が判断するほどの野生が残っているのだろう。
もう暮らし始めて5年以上も経つというのに…とほほ。
まなっちゃんが作ってくれた、手作りのジンジャエールのもと。
炭酸水で割って飲んだらメチャウマだった。
おまけの葱坊主。