ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

カエデの爺さんの腕が落っこちた!

2020年06月08日 | ひとりごと
台所のシンクの前で、漢方を飲もうとコップをかき回しながら、いつものように窓の外のカエデの爺さんを眺めていた。
そしたら突然、目の前で、大きな枝が地面にドスンと落ちた。
突然だったけど、それは突然じゃなかった。
その枝には大きな亀裂が入っていた。


だから嵐がやって来るたびに、折れるんじゃないかと心配していた枝だった。
もっと心配していたのは、誰かがちょうど真下にいる時に落ちるような事故になったら、ということだった。
とうとう決心して、木の専門会社と話をつけて、庭続きのご近所さんから何年も前から切って欲しいと言われていた、両方の敷地に跨って生えている桐の大木の撤去(わたしは全然したくないのだけど)のついでに、カエデの爺さんの枝払いをしてもらうことにした。
ところがその予定日の数日前に、COVID-19の非常事態宣言が発令されて、結局何もできないまま、折れないようにと祈りながら毎日眺めていた。

昨日はゲリラ雨、そして今日の強風で、とうとう堪えきれなくなったのだろう。
けれども誰もいない時を選んでくれた爺さんに感謝した。

普段はただただ見上げているだけの、絶対に触れたりできない爺さんの腕の皮はまるで恐竜みたいで、だけども内側はしっとりと滑らかだった。



これが外側。

これが内側。




びくともしない。



まるで迷路みたいだ。

ずっと前に切られたところを自分で治したんだろう。


病気になった葉っぱが所々に。



病気にかかった葉っぱといえば…。

交渉してやっともう一度送ってもらうことになった苗木だったのだけど…。

やっぱりソメイヨシノはせん孔褐斑(かっぱん)病にかかるのがこんなに頻繁なのかなあ…。


一代目よしのちゃんよりもさらにひどい状態に茫然としてしまった。
どうしたらいいのかなあ…これを一代目の横に植えることになるのかなあ…。

よしのちゃん一代目は背が伸びて、新芽も出てきましたが、やはりその葉も同じように穴が空いてきそうな気配が…。




酸性雨にやられて全部葉が落ちてしまったザクロの木に、新芽が出てきた。

こちらでは初めて見たニジュウホシテントウムシくん。

知らないけど可愛い野草。



前庭の主、額紫陽花とショーティ紫陽花も。


桃の選定とか全然やってなくて、

ブラックベリーも放ったらかしで、

もっと大きくなってもらわないと佃煮ができないので、毎日トトロみたいに前に立って”大きくなれダンス”をしたり、

昨日の朝は80%だった湿度が夕方には25%になり、そのまま今日になったので、それはもう本当に気持ちの良いお天気だった。
10人までの集まりなら、家族以外とでもできるようになった。
野外でソーシャルディスタンスを守るなら、マスク無しでもおしゃべり会ができるようになった。
けれどもまだ、必要必需品を売っているお店以外は閉店したままだし、入店人数の制限が続いている。
夫も休業を続けながら、漢方専門医の国家試験の勉強に励んでいる。
失業保険を毎週もらえるようになったので、わたし一人の肩に全部かかっているという事態からは抜け出せることができた。
たった2ヶ月半のことだったのに、気持ちがものすごく重くて、小さな爆発が何回もあった。
夫に八つ当たりしたこともあった。
だからひとりで子どもを育てているお母さん、またはお父さんを、言葉は幼稚だけど本当にすごいなあと思った。
また一つ、この年になって、言葉を並べるだけじゃなく親身になって理解できることが増えた。

COVID-19は、いろんな物事を簡単にできなくしたけれど、そのことで一度、そのできなくなった物事についてじっくり考えるチャンスをもらった。
外出自粛と休業要請が解かれる日がいつになるのかまだ分からない。
BLMの抗議集会が開かれる事で、また新たな感染が始まった可能性があるので、もしかしたら再々延長になるかもしれない。
でも一つだけ安心出来る事がある。
今後、風邪をひいたり体調が悪くなったら、どの人もきっとマスクをつけてくれるだろうという事。
欧米人はマスクを絶対にしないというのが常識だったので、わたしはいつも自衛のためのマスクをつけたかったのだけど、家の中ならともかく、外出中は人目があってつけられなかった。
でもこれからは堂々と、つけたい時につけられる、だろうと思ってるのだけど…甘いかな?
コメント
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