ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ごっつん!がっくん!

2010年03月16日 | ひとりごと
最初の生徒の家から次の生徒の家に行く道中の、巨大交差点で、左折専用の車線の信号だけが緑に変わったその時、ごつん!と後ろから当てられました。
わたしは直線用2車線の左側、前から2台目。仕事帰りのラッシュアワーが始まっていて、すごい数の車が停車していました。
いやあ、走行中でもなく、ただ緑に変わったと勘違いして発進しただけの車なのに、ああやってぶつけられるとすごいショックを感じるんですなあ。
首なんてもう、突然がっくん!と、どんだけ激しく動くねん?!って自分で自分の動きにびっくりするぐらい。
いったぁ~と思いながらも、後ろからぶつけられたと気がついて、けれども信号は変わってすごい渋滞になってるし、でもこのまま走ってくとここはアメリカ、何も無かったかのように相手の車が走り去る可能性もあるし……ぼぉ~っとしながら車から降り、相手の車の所に歩いて行きました。

「ごめんねえ~、うちは全く問題無いんだけど、あら、あなた、なにかあったのかしら~」
「いや、すごいショックで首がかなり激しく動きましたよ」
「あら~、でもうちは全然大丈夫なのよ。それでなにか?」
「いや、なにかって、あなたの連絡先と保険会社の名前を教えてもらわないと」
「あらそう?どうして?なにも別に問題が無いみたいなのに……あなたの車も大丈夫っぽくない?」
「とにかく、こんな所で止めていられないので、あそこのガソリンスタンドまで来てください」
「……わかったわ」

この間、たくさんのドライバーさんから、とっても温かなののしりの言葉をかけていただきました。
そんな、「なにやってんだ?こんなとこで!」って思いっきり怒鳴られても……。
いつもはこういう場合、静かに走り去ってくれる人がほとんどなんですが、相手の車がアキュラのバカでかいSUVだったので、きっと何が起こったのか、後続の車にはわからなかったのかもしれません。

彼女の言う通り、確かに車の傷はほとんど無く(全然とは言えませんが)、警察をわざわざ呼ぶ必要も無いということで、
多分首のむち打ちの症状が出ると思うので、その際の治療費を、彼女の保険会社から出してもらえるように手続きすることになりそうです。

旦那はたまたま夕方から仕事が無かったので、そのガソリンスタンドまでやって来てくれました。
「続きの仕事に行けそうだ」と言うと、「そんな惚けたような顔して行ける訳が無い!」と叱られてしまいました。
旦那の後ろをついて走っているうちに、やっぱり首の付け根から下の方に、妙な痛みが始まりました。
さっきまで鍼を打ってもらい、いろいろとチェックしてもらいました。
「もし、協会に問い合わせて、妻の事故の治療を夫がしてもいい、ということがわかったら、ボクが治療するし」と言う旦那。
「でも、今朝ボクが、あんなこと心の中で願ったからあかんかったのかも……交通事故の患者さんがもうちょっと増えたらって……」
「ほんでわたしが当てられてたら世話ないな。けど、もしかしてオッケーやったら、うちが儲かるやん」

わたしは当たり屋か?……「こら!そんな不謹慎なこと思てたら、また当てられるで!」と、二度目のお叱りを受けてしまいました。
あ~あ、やっぱりちょっと背中側が不快です……トホホ
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こんどこその春

2010年03月16日 | ひとりごと
ずっと雨が降り続いておりました。
先週の土曜日などは、嵐のような風が吹き荒れていて、町のあちこちで木が倒れ、家を壊したり道路を塞いだり……。
停電はもちろんのこと、洪水で浸水した家や地下室も少なくありませんでした。

そして今日、予報通りに晴れとうとうのとうとう、春がやってきてくれたようです!



玄関前の小さな半円形の花壇?に、遠くからピアノを習いに来てくれているS子さんが、寒い中、大急ぎでせっせと植えてくださったチューリップが、しっとりと濡れた土の中から、にょきにょきと芽を出してきました。
それにしても放ったらかし過ぎ!木の枝だの枯れ葉だの石っころだの、ほんでもって松ぼっくりだの散らかり放題。なんとかせ~よわたし……

空を見上げると、すうっと一本の飛行機雲。いつの間にかプクンと膨らんだつぼみが嬉しい!



うちの中にも、ちょいと新顔さん達。



左端のを見たT、「なんでこんなとこでわざわざネギ育ててんの?」
ネギちゃうわい!ちょっと前まで紫の可愛らしい花が咲いてたんやわい!

週間予報では、今週中ずっと晴れ。おまけに気温も日中はぐんぐん上がり、18度ぐらいになるそうな。
さすがにパッチと湯たんぽはもう必要無くなるか否か?体と相談しながらお別れしたいと思います
待っていたよぉ~はるぅ~!!忘れずに来てくれてありがとぉ~!!
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前川圓さん

2010年03月15日 | 音楽とわたし
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100315/trd1003152350012-n1.htm

舌がんで舌の大半を失った三重県伊賀市のアマチュア女性ソプラノ歌手、前川圓(えん)さん(86)が回復し、16日、コンサートを開き歌声を響かせる。
舌の切除手術後に声は出せても歌えるまでになるのは珍しく、年齢を乗り越えて練習に励む前川さんに医療関係者は「信じられない回復力」と驚いている。

という書き出しで、前川圓さんの記事が書かれておりました。
彼女が手術を受ける直前に開いた、これで最後かもしれないコンサートの話を、ピアノの師匠からちらりと聞いていたのでこれには驚きました。

新聞の記事を読んで、さらにさらに驚きました。

昨年の1月に入院。同月、舌の4分の3を切除し、腹部の筋肉を移植する8時間半の大手術を受け、10日前後で「あっ、あーっ」と声が出て、次第に発声できるようになり、「高齢の大手術で、こんなに声が戻ったのは、病院始まって以来」と担当医らを驚かせたのだそうです。

昨年3月に退院。流動食しか食べられない体ながらも、毎日5500歩の散歩で体力を回復され、ラ行の発音を除いて徐々に大きく発声できるようになられたそうです。

その前向きな思い、歌への情熱、チャレンジ精神、どれをとっても素晴らしい。
叶わぬことですが、その場に行って、彼女の歌を生で聞き、生への喜びに震える彼女の魂を、そばで感じてみたいと思いました。

ロビーコンサートは伊賀市の県伊賀庁舎ロビーで今日、午後0時15分から開かれるそうです。
こんな遅くにお知らせしても仕方が無いことですが、もしお近くにお住まいの方がいらっしゃったら、いかがでしょ、聞きに行かれませんか?

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We Got Rhythm!!

2010年03月14日 | 音楽とわたし
今日はアルベルトとの合わせ、第三ラウンドです!
先週、コンサート会場で合わせた時、わたしが練習不足だったために、かなり彼をがっかりさせてしまいました。
なので、今回は名誉挽回!痛み出した両方の小指にテーピングをして、せっせせっせと練習、かなり頑張ってみました。
結果はまずまず。「これだったら4月にイケるね!」とアルベルト。あと2回合わせをして、4月の本番に臨みます。

それと、オーディションの独り二役の初体験に挑戦する、別宮貞雄作曲の『さくら横町』の歌とピアノパートの練習も始めたのですが、
あっちゃ~!!A子が送ってきてくれた楽譜はソプラノ歌手さん用で、わたしのこの野太い声にはちぃ~っと高過ぎるのです。
いろいろと足掻いてみましたが、生まれて初めて、舞台の上で、ピアノ伴奏をしながら歌うなんてことを、他のライバルの皆さんの真ん前でやるだけで充分困ってるのに、座りながらの姿勢で、無理して高い声を出すのはいかがなものか……と考え込んでしまいました。
そこで……しゃあない、自分の音域に合う調に変えようってんで、いろいろと歌ってみて、弾き易さなども考慮に入れて、2音下げることにしました。
ほとんど書き終わった辺りで、どれどれ、ちょっくら歌ってみるべ、と試し歌いしてみると……あれ?なんか全体の響きがきれいじゃない……。
でも……今さらこれをまた書き直しなんて、絶対にしたくなぁ~い!!
けど……もういっぺん歌ってみても、やっぱりなんかきれいじゃなぁ~い!!
かなりグズグズと迷いましたが……、



はい、これこの通り、またまた一から書き直しました。えらいなあ~わたし!
上の白いのが元の楽譜、左横が書きかけていた楽譜、右側が書き直した楽譜です。Bの鉛筆と鉛筆削りが強い味方です。

1音だけ下げた『さくら横町』、声はとても出し易くなりました。低い部分も低過ぎずなかなかgoodです。
ただ、ピアノ譜が、♭1個だったのが4個に増えちゃいましたが……♯は苦手ですが、♭は好きなので、まあ良しってことで。

オーディションまであと2週間。今年は25組がエントリーされていて、そこから11組が選ばれることになっています。
「まうみの歌が聞けるなんてね~」と、アルベルトは呑気なことを言いながら帰って行きました。
好きで歌うんじゃないのに……なんてメゲてる時間はありません。頑張ります


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セラピストモーリー

2010年03月14日 | 友達とわたし
昨夜、妊娠16週のモーリーと、父ちゃんになることにビビリながらも、だんだんと覚悟を決めつつあるアンドリューが遊びに来てくれました。
今彼らが別々に借りているアパートメントを引き払い、ふたりと、近々生まれる赤ちゃん(男の子だそうな)の3人が暮らすためのアパートメントを探し出し、2週間後に引っ越しも決まりました。
モーリーは辛かったつわりも峠を越し、少しだけプックリしたお腹を幸せそうに撫でていました。
これからおかあさんになるモーリーと、生理が終わりかけているひとまわり年上のわたし……歴史を感じてしまいますねえ……。

彼女はとても優秀なセラピストさん。プリンストン大学構内にあるオフィスで、心に問題を抱えた子供や大人を治療しています。
アンドリューと旦那が、ギターやエレピやピアノで楽器遊びをしている間、台所で少し、彼女にDちゃんのことを聞いてもらいました。
最近わたしが感じていることを正直に話しました。

モーリーから。

彼女を引き取ったことについては、もう過ぎたことなので、それについての是非は問わないし、意見を言うつもりもない。
その時の状況からしてみれば、それが正しいか否か、というよりも、それ以外に道はなかったのかもしれない。

まうみの感じている、双方の話(事実とも言える)を聞く必要性はあると思う。
まうみが言う通り、過度のストレスや痛みを抱えた生活が続くと、人は往々にして、そこから自分を逃避させるために、空想の世界を作ることがある。
それはただのメルヘンだったり、独り遊びの世界であったり、時には全くの作り話や嘘だったりするのだけど、
そういう時間がどんどん増えていくにつれ、自分がいったいどっちの世界で居るのかが分かりにくくなってしまうことがある。

まうみやDちゃんのように、気を許せる人と暮らすことが叶わなかった子供は、いつも周りの人の顔色を伺っていて、嫌われることを1番恐がっている。
嫌われる→そこから追い出される→住む家を失う、ことになるから。
なので、話を作るある種の能力を駆使して、瞬間に、その場で一番有効な、自分を守るための話(嘘)を作り出す。
そしてその話(嘘)は、いつしか本当の話だったように思えるまでに、自分の心の中でくり返されていくので、本人もどちらだったのか分からなくなる。
だからこそ、彼女の自殺未遂については、彼女の話の中で原因だとされている、彼女が間借りしていた家の家主(一緒に住んでいた友人の母親)側の話が存在するはずなので、できることなら、向こうとも会って、それまでに至る2年間に、いったいそこでどういうことがあったのかを聞きたい、と思うことは正しいと思う。

彼女の今までの行動をきちんと把握していないけれど、端折って聞いていると、依存心が強く、知り合いの家を転々をしている感じなので、
まうみの家に住まわせてあげる場合、専用の部屋を与えたりしないで、居心地が中途半端な、どことなく悪い感じにとどめておく方が良い。
かといって、期限をはっきり決めて、いついつまでは居てもいい、と言うことも賛成できない。
我々はあなたの独立を、我々のできる範囲で助けてあげたいと思っているが、それはいつまでもだらだらと続く、ということでは決してなくて、早ければ早い方がもちろん嬉しいと、はっきりと伝えておく。
この家は仮の避難場所として提供されているのだから、ここに住む我々のリズムや癖が、時にはあなたに居心地の悪い思いをさせるかもしれないけれど、他人と暮らすというのはそういうことなので、お互いに気遣ったり譲ったりしながら慣れていくしかない、というようなことを話す。

旦那やわたしに、どこまでうまくできるか、それについては自信があまり無いのだけれど、専門家のモーリーとじっくり話ができて良かったなと思います。
わたしが近頃考え始めていた疑問や、これからやってみようと思っていたことなどが、あながち間違いではなかったと分かったのも助かりました。

今日からサマータイム。とってもな、寒い日でした。
実は今日、夜中の2時に、パソコンと携帯電話の時間表示が自動的にパッと3時になるのが見たくて、アホみたいに起きて頑張っていました。
変わったのを見た瞬間に、「お見事ぉ~!」と、内緒でちっちゃく拍手しました。時代は進んでいるのですね~。
今朝ボケボケで起きていくと、旦那からちょいと叱られました。


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米国サマータイム事情

2010年03月13日 | 米国○○事情
今夜、正確に言うと明日の午前2時、デイライトセービングタイム(サマータイム)が始まります。

正式には、サマータイムは4月の第一日曜日から始まり、10月の最終日曜日で終わることになっているのですが、
いつの頃からか、ここアメリカだけ、始まりも終わりも自国勝手に決めてしまっているようです。
なので今日、正確には3月14日の午前2時に、それが午前3時に変更されることになります。
コンピューターや携帯電話、それからテレビなどは、そういうことを自主的にしてくれるのですが、それがもうわたしには奇跡のように思えてなりません。
人間の指で変更しなければならない時計は、次の日の朝、いつもより1時間眠りを減らされた我々が、寝ぼけ眼でグルグル、あるいはポンポンと、針やボタンを押して、いちいち一つずつ1時間だけ早めます。


さて、ここで突然のアメリカ合衆国地図の登場です。



この地図は、アメリカのサマータイム(アメリカでは通常『サマータイム』ではなく『デイライトセービングタイム(Daylight Saving Time: DST)』と呼ばれています。アメリカってほんま、独自のってのが好きで困ります)の標準時帯の地図です。
この国には「東部、中西部、山岳部、太平洋、アラスカ、ハワイ」の6つのタイムゾーン(標準時帯)があります。

よぉ~く見てくださいませ。タイムゾーンの境界線が必ずしも州境と一致していません?!
テネシー(TN)、ケンタッキー(KY)、サウスダコタ(SD)、アイダホ(ID)といった州は、州内でタイムゾーンが真っぷたつに分かれています。
テキサス(TX)やカンザス(KS)、ミシガン(MI)、インディアナ(IN)のように、州の西端のごく一部だけが違うタイムゾーンに入っている所もあります。
ほんでもって、ハワイ、アリゾナ、そしてインディアナの3州はサマータイムを実施していません。
さらにややっこしいことに、アリゾナとインディアナは、町によっては実施していたりもするそうです。

いったいどないして、皆さん暮らしてはるんでしょ?

今日の今日まで、時計を1時間早めたり遅らせたり、めんどっちぃな~なんて思っていましたが、アリゾナやインディアナに住んでいらっしゃる方々のややっこしさに比べたら……と、心を入れ替えて時計の針をグルグルっとしようと思いました。
ということで、明日っからまた、日本との時差が13時間になります。
 
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108

2010年03月11日 | ひとりごと
百八というと、真っ先に思い浮かぶのが煩悩、除夜の鐘ではなくてゴォ~ン……。

今朝、朝ご飯を食べ終わった旦那が、日本式鍼灸の本を読みふけっていた。
わたしも同じく食べ終わり、パソコンの前に移動し、ピラテスのクラスに行く前に、なにがなんでも腸をすっきり空っぽにしようと気を鎮めていた。

その昔、正確に言うとほんの数年前まで、おベンピクィーンだったこのわたし。
どれぐらい深刻だったかというと、「いやあ、私は快食快便でねぇ~」などと朗らかに言う人がいると、可能ならば、寝ている間にソッと忍び寄り、コルクであそこを栓したろか……と本気で夢想するぐらい。
身近なところでは旦那。だいぶ遠い所ではハッピーとかわちゃん。

看護士さんの指が入ったこともある。くの字に曲がったそれでグリグリゴリゴリ、ここは別府の血の池地獄かっ?!と気が遠くなったことなど数えきれず。

なので、かなり改善された(大腸ガンのカメラ検査の半端じゃない回数が功を奏したか?)今現在の腸は、それなりに人間らしさを取り戻してはいる。
けれど、神経性なので、ちょいとバタバタしたりタイミングを逃すともういけない。一気にシーンとしてしまい、次の日までお預けになる。
だから大事なのだ。朝食を終えてからの安静が!これがうまくいけば10:30までにはなんとかなる。

そのものすごくセンシティブな時間に、旦那がいきなり部屋に入ってきて、ピアノの上の、聞くとイライラしてしまう電子音のメトロノームで遊び始めた。
うっきぃ~!!その音イラつくねん!!うっさいねん!!
すると旦那、「これはまうみのウンチのためだぞよ~、ありがたく耳をすますのじゃ~」と宣うではないか?!
なんのこっちゃねん

日本式鍼灸の本の中に、便秘の治療として、一分間に108回、おへその左側の、指4本分ぐらい離れた所のツボを軽く叩く、ってのがあるらしい。
それで、それならそのスピードで鳴る音を聞くだけで、もしかしたら効果があるかもしれないではないか、と考えた旦那。
そんなことあるかいな!そんな単純な問題やったら、みんなとっくの昔に試しとるわい!
ぴっぴっぴっぴっぴっぴっぴっぴっ
うぎゃ~!!イライラするぅ~!!イライラは便秘のもとぉ~!!
うん

恐るべし百八明日もこっそり試してみよぉ~っと
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イルカ、食べたことあるの?

2010年03月11日 | 世界とわたし
昨日、7才と14才の生徒から、別々に、偶然に、同じことを聞かれました。
「まうみ、イルカ好き?」
「うん。背びれ持って一緒に泳いだ夢見たことあるよ」
「食べたことあるの?」
「食べたことは一回も無いよ」
「でも、売ってるんでしょ?日本のお店では」
「う~ん、わたしが住んでた所のお店には売ってなかった」
「でも、文化でしょ?」
「文化っていうより、ある地域特有の慣習、みたいなもんかな?」
「ふぅ~ん……」


いつか、生徒のうちの誰かが、このことをわたしに聞いてくるだろうな、と思っていました。
うちにもひとり、アメリカンが居ます。この件について話し合ったこともあります。
その時、旦那が言ったことが、わたしにとっても納得のいくことだったので、それを子供達にも話しました。

「ボクは、よその国の文化や慣習をどうのこうの言える立場に無いけれど、自分的に、知能がとても高い、意思を持つ動物を殺してまで食べたくないだけ」
「今となっては、あまりに多くの人が食べるために、牛や豚や鶏は食用飼育されて、当たり前のように殺されているけど、だからといって、殺して当たり前だと思ってはいない。彼らだって、殺される瞬間の恐怖や痛みを感じているはずだし」
「文化や慣習で人間を食べている地域だってある。でもそれはすごく限られた狭い場所のことで、だから殺される方の数も問題になるんだと思う」
「この地球上から絶滅の可能性があるほ乳動物を、食用として飼育するほどの需要も無いのに食べ続けようとする文化は、ボクには理解し難い」

そういう話をしてから、肉食を続けている人間のひとりとしての自分は、いったいこれからどうしたらいいのだろうと考えています。
なにが正しくてなにが間違っている、ということを言っているのではありません。
旦那もわたしも、今まで何度も菜食への切替えを話し合ったことがありましたが、そのたびに、やっぱりお肉も食べたいもんな~で終わってしまいます。
けれども今、そのお肉がなんの肉なのか、その元になる動物が原因で、いがみ合ったり傷つけ合ったりする人間を見ていると、
その仲間のひとり、という立場からちょっと離れてみたくなり始めたわたしです。
でも、冷凍庫には、鶏の胸肉、豚の薄切りスライス、牛肉の細切れなんかがしっかり入っているんですけど……。

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Toni's Kitchen

2010年03月10日 | ひとりごと
今朝は本当に久しぶりに、気分転換ということもあって、友人K子と朝食を食べる約束をしました。
朝9時半に、チャーチストリートにある『レイモンズ』で。
『レイモンズ』は前に住んでいたモントクレアの大人気ダイナー。
モントクレアには美味しいレストランがいっぱいありますが、その中でも上位に入る、カジュアルだけどメニューにキラリと光るものがあるダイナーです。

お互いの近況などを話しているうちに、Dちゃんのことも話題に出て、K子は即座に、「よくそんなふうに平気でいられるね」と呆れ顔。

わたしは昨日、ブログに自分の思いを吐き出し、それを読んで話しかけてくれた仲間の言葉のおかげで、思い出せたことがありました。
それは……、
彼女がどんな人であれ、丸ごと、そのまんま、抱きしめてあげよう。わたしは彼女を包み込む、沈黙する繭になってあげよう。という決心なのでした。
その決心をしたのは、精神科の病棟の二人部屋のベッドの上で、見舞いに駆けつけたわたしがナースセンターで持ち物検査を受けているのを耳にして、ポロポロと大粒の涙を流しながら待っていた、それはそれは独りぼっちの、弱り切った彼女をぎゅうっと抱きしめた時でした。

わたしはティーンの頃、二度、自殺未遂をしました。
二度目はとうとう、短期間ではあったけれど、精神病棟で過ごしました。
けれども、わたしの家族は誰ひとりそのことを知りません。その頃の友達も、誰もそのことを知りません。
わたしはとても孤独で、助けてくれる、あるいは受け入れてくれる人も場所も無く、なのに外はカラカラと晴れていて、いつものように太陽が上り、日が暮れて、普通の人達が普通の暮らしをあっけらかんと当たり前のようにくり返しているのを、無声の映画を眺めているような気持ちで見ていました。

わたしの息子KとDちゃんが知り合ったこと、別れた後もつながっていて、特にDちゃんが困り果てた時はKに頼っていたこと、
だからこそ、Dちゃんの命をギリギリのところでKが救えたこと、そして彼女が今、この家で生きていること、
それは、よくよく考えてみるに、同じような思いをして、けれどもどこにも行き場所のなかったわたしに、本当の意味で癒されるチャンスが与えられた、ということなのかもしれません。

昨日のブログから今日のK子との会話に渡り、とても大切なことに気がつかせてもらいました。
あの日、わたしの意識を戻そうと、自分の手のひらが痛むまで頬を打ってくれたおじさん、病院まで運んでくれた人達、無償で治療してくれた人達、そのどの人達にもわたしは、自分のことで精一杯で、なにひとつお返しができていませんでした。
ひとりの人を無償の愛で預かれることの幸せは、多分、自己満足を超えた、どんなに感謝してもし足りないほどのものなのでしょう。

「ねえまうみさん、彼女がパジャマ生活から抜け出して、一歩でも外に出ることができるようになったら、Tony's Kitchen を紹介してあげたらどうかしら」と、K子が教えてくれました。
そこは、モントクレアのとある教会の厨房を借りて、ホームレスの人達のために、食べ物を供給するボランティア活動をしている団体だそうです。
木曜日から土曜日の三日間、好きな時間にそこに行き、お芋の皮を剥いたり盛りつけたり、ホームレスの人達に温かい食事を供給するお手伝いをします。
レストランやマーケットから、古くなりかけた野菜を流してもらい、その他いろんな企業や団体、個人からの善意の寄付で成り立っているそうです。
ボランティアの中には子供もいれば元ホームレスだった大人も、そしてお年寄りもいます。みんなとってもいい人達だそうです。

まだまだ時間はかかるかもしれないけれど、わたしはそのアイディアはDちゃんにとってとてもいい気がしました。
彼女が生きてきた、辛くて狭い世界を囲んでいる分厚い壁に、小さくてもいいから穴が空いて、そこから新しい風が吹き込まれたらすてきだな。

彼女が行く前に、まずはわたしがそこに行ってみよう。なんて……楽しい計画が生まれました。


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楽譜準備だけ完了!

2010年03月09日 | 音楽とわたし
高校の音楽教師ダリルから、「いつ練習に参加してくれるかな?」という電話がかかってきました。
「いつって……まず楽譜をもらって練習せなあかんから」と言うと「じゃあ今日取りに来てくれる?用意しとくから」とのこと。早速高校に出向きました。
昨年末のコンサートは、息子Tの卒業式と重なったので伴奏を断ったのですが、仕方がない、なんとかなると思ったコンサートが全くなんともならず、「お願いだから戻ってきておくれぇ~」というダリルの切ない声を聞いて引き受けたのがついこの間のことなのでした。

彼のオフィスに入って行くと、いつもより5倍は愛想のいいダリル。楽譜もちゃんとグループ別に種分けしてくれてありました。奇跡じゃ!
おまけに、「あのさ、今年のコーラスはちょっといつもよりいいんだ。だからこれ全部したいと思ってるんだけど、でももしまうみが、これはしたくないなあって思う曲があったら、別にそれは却下してもいいよ」なぁ~んてことを言ってくれるダリル?!
そんなこと、4年一緒にやってきて、今までに1度も言ってもらったことはありません。
それどころか、どの曲を本番でするのかも曖昧、手当たり次第に楽譜を渡し、それを必死に練習し終わった後で、「あ、それ、やらない」だった彼。
たまにゃ~キャンセルしてみるもんですね~。



もらった楽譜を1ページ毎にコピーして、それを裁断機で横幅をできるだけ細く整え、横長のスケッチブックに貼付けていきます。
この裁断機を買うまでは、楽譜を1枚1枚、定規やハサミで切り取っていました。
曲数が15曲、各曲15ページぐらいあるので、その枚数は半端じゃありません。すごいストレスでした。
今はごっつい刃をエイッと下ろせばハイこの通り!爽快に作業は進みます

まずは明日の男の子の合唱から。曲数は4曲。クラシックありフラメンコありアフリカ民謡あり、とりあえず練習で誤摩化せるぐらいにまではできました。
明後日は混成合唱との合わせが始まります。曲は6曲。まだ1音も読んでいませんが。もう頭が限界です。また明日一夜づけします。
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