わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

上手になる方法 (装飾を施す 4)

2008-05-01 17:29:13 | 陶芸が上手になる方法
 化粧土を使う方法

  元々は色の付いた土(赤土など)の表面に、白い粘土を塗り、高級感や絵が

  映える様にした物です。

  現代では、表面を白く見せると言うよりも、一つの装飾として使う事が多い。

 尚 化粧土は、一般に白絵土と言う白い土を使いますが、顔料を入れる事により

   色々な色の化粧土を作ることが出来ます。

   ・化粧土は素焼前に使う事が普通ですが、南蛮掛と言う素焼後に使う事も

    あります。当然収縮率をやや小さくする様に、調整の必要があります。

 では本題に入ります。

 1)ハケ目、三島模様

   化粧土は「ハケ」で塗る事が多いため、「ハケ」の通た跡が筋状につきます
   
   筋をどう残すかによって、模様も変化します。

   三島は上記「ハケ目」を施した後に、印花紋等の陶印を押したものです。

    ・ 印を押す際、印に「カタクリ粉」を付けると型離れが良い。
 
    ・ 印を押してから、「ハケ目」を付ける場合もある。

      この場合、印の凹み部分に化粧土が入ったり、入らなかったりし、
      
      これも変わった模様になる。

 2)絞り描き(イッチン)

   「スポイト」に化粧土を入れ、搾り出して線条に模様を描く。

   ・ ケーキ作りの「シボリ袋」等を利用して、変化に富んだ模様を作る事も

     出きる。

 3)指を使って模様を付ける(指描き)

   化粧土を塗ったら直ぐに、指で模様を描く。指の部分が、やや薄くなり

   下の地が出てくる。

 4)搔き落とし

   a) 化粧土を塗て、生乾き程度に乾燥後、針(釘)などで模様を描く。

    ・ 模様の外側を削り取り、化粧部分を浮き出す。

    ・ 模様の外側を削り取り、地の部分を浮き出す。

   b) 数種類の化粧土を用意し、順番に塗り重ねる。

     その後 切れる「かんな」等で表面を削る。
    
     削り方によって、色土の層が現れる。色々試して下さい。

 5) 象嵌模様

    作品の表面に「釘」や彫刻刃で溝(又は狭い面)を付けて、凹ます。

    この溝に、化粧土を盛り上がる様に入れる。色土が乾燥するとその部分が

    凹みますので、数回この作業を繰り返す。

    色土が乾燥したら、表面が平らになる様に削る。

    ・ 象嵌は労多くして、功少ない場合が多いです。(私の経験では)

  6)粉引き(こひき)

    作品に釉薬を掛ける要領で、化粧土を掛ける。

    「ハケ目」より色土が厚く掛かり、綺麗に仕上がる。

    注意:化粧土の濃度と、化粧土を掛けるタイミングが難しい。

       乾燥し過ぎると、本体が溶けて壊れる。

       (素焼をせずに、釉薬を掛けること(生掛)と同じで失敗する確率

        が多い)

       ・何度か試して、良い条件を見つけて下さい。

        粘土の種類も関係します。

  7)飛び鉋(とびかんな)

    粉引きした作品に、「バネ」製のある「かんな」を作品に押し当て、削

    り、「かんな」の痕が点々と付き、地の色の模様が出ます。

    「バネ」の強度、長さなどで、点の間隔が変化し、作品乾燥度によっても

    変化します。

    
コメント
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