わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

釉薬を掛ける (1準備)

2008-05-13 18:11:04 | 釉薬の調合と釉を掛ける
素焼が終わりましたら、次に釉薬を掛ける事になります。(施釉)

 (勿論焼き締め等では、素焼も、施釉も必要有りませんが)

釉薬を掛ける前の準備

 1) 素焼した作品に「ひび」「割れ」が無いかを確認する。

  イ)本焼きすると、傷(ひび)は確実に拡大します。

    それ故この段階で、破棄する事を勧めます。

 2) 傷を補修する。

   どうしても助けたい作品は、補修します。

   (完全な補修は中々困難ですが)
  
  イ) 「割れ」た作品を、釉薬でくっ付ける。

   「割れ」た部品が本体に、自力で取り付く場合

    (何の支えも無くとも取り付く場合)

   ・施釉する際に動かない様、市販の一般的な糊(やまと糊など)で固定して

    から釉薬を掛ける。

  ロ) 「割れ」た作品がやや不安定だが、本体に取り付く場合

   「割れ」た作品を、陶芸用の接着剤(ペースト)で固定する。

    (陶芸用の施着剤も完全な物はまだ無いと思います。)

  ハ) 「コヒーカップ」の取っ手の様に、横にぶる下がる様な部品は、中々

    補修が困難です。(良い方法が有りましたらお教えください)

    (本焼きで部品が動いてしまい、見苦しくなる場合が多いです)

  ニ) 「ひび」の入った作品の補修。

    素焼した粉で「ひび」を埋めてから、施釉する。

    粉を糊(やまと糊、化学糊C M C など)で練り、針などで押し込む。

    ・素焼の粉は、壊れた作品を砕いて粉にしたり、

     後で述べますが、素焼した作品に紙(布)ヤスリを掛けた際の、

     「削りかす」を利用する。

 3) 作品に付いている、「粘土かす」、「バリ」を取る。

   作品全体を手で撫ぜて、「引っかかり」が無いかを確認し、「引っかかり」

   が有れば、紙(布)ヤスリで削り取るか、針(棒)などで貼り付いる

   「かす」を取り除く。(本焼き後では、取りずらい)

   ・作品の内側に、粘土かすが残っていないか、又櫛目など表面を引っかいた

    場合の「バリ」ガ無いか、爪痕など浅い傷は無いかを確認する。

   尚 底面は「ヤスリ」を掛けておくと良い。

 4)作品の「ホコリ」や「削りかす」を取る。

   作品にこの様な物が付いている場合、釉薬が弾かれ、釉薬が掛から無い

  (釉はげ、釉逃げ)の原因になります。

  ・強く絞った「スポンジ」で軽く拭き取る。(強くしてはいけない)

  ・やや強めの水流で「さーと」表面を洗う。

   この場合作品を乾燥させてから施釉する。

  ・「はたき」を掛けて、「ホコリ」を取る。などの方法です。


  
    
コメント
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