わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素焼 1

2008-05-06 18:15:58 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
陶芸用の「窯」を、お持ちで無い方でも、参考として下さい。

 素焼とは、700度~800度の温度で焼成する事です。

 1) 素焼をするの目的は以下の理由によります。

  a)安全に釉薬を施す事が出来る。

   ・素焼をする事により、強度と吸水性が増します。

   ・その為、作品を長い時間水に浸しても、形が壊れる事は有りません。

   ・水に溶かした釉薬を、吸水性により短時間に均一に塗ることが出来ます。
  
  尚 施釉しない焼き物、いわゆる、焼き締め(備前焼、信楽焼など)は素焼の

   必要は有りません。

  b)副次的な効果として、作品の「ひび、割れ」を見つけて、この段階で作品

   を破棄する事です。

   ・素焼で入った「ひび、割れ」は、本焼きでは確実に拡がります。

    それ故、ここで接着剤(陶芸用)で補修しても、完全に元に戻る事は困難

    です。思い切ってこの段階で止めた方が賢明です。

   ・見た目では、「ひび」が入っていない様に見えても、一度全体を水に潜ら

    せ、表面が水を吸って乾いていく時、筋状に乾きが遅い部分が現れたら、

    それは確実に、「ひび」です。

  c)完成して、現在使用している作品で、茶渋、油汚れ、染み、カビが生えた

   食器などを、素焼の窯に入れて焼成すれば、釉薬の色の変化も無く、新品

   同様に焼き上がります。

 2) 窯詰のタイミング(乾燥具合など)

  a) 素焼の窯に入れてはいけない物。

  イ) 素焼前に「ひび、割れ」が出ている物。

   ・ 素焼、本焼と進むに従い、確実に傷は拡がります。

    この段階なら、粘土を元の状態に戻す事が出来、粘土を無駄にしません。

  ロ) 乾燥が不十分な物。

   ・乾燥が不十分な作品は、窯の中で爆発破壊されます。

    その作品のみでなく、他の作品に被害が及びますので、十分乾燥して下さ

    い。
    
    ・表面が白く変色してくれば、表面は乾燥した事になりますが、

     内部まで乾燥した保障は、有りません。

    ・乾燥は、大きさ、肉の厚さ、気候、天候等によって変化します。

      乾燥の目安として、参考にして下さい。

    ① 肉厚が5mm以下程度なら、作品表面(内外)が白く変色していれば

      ほぼ、乾燥十分と見て良いでしょう。

    ② 肉厚が7~8mm程度なら、4~1週間位

    ③ 肉厚が10mm程度なら、1週間~10日位

    ④ 肉厚が12~13mm程度で10日~15日位

    ⑤ それ以上肉厚が厚くなれば、日数が掛かります。
 
   尚 素焼直前に、天日干しする事は良いことですが、必ずしも必要では

     ありません。又 乾燥を速める為に、ドライヤーやストーブの前で

     乾燥させることも、可能です。
          
   ハ) 空気が閉じ込められている物。

    ・閉じられた空間が有ると、窯の温度上昇と伴に、水蒸気が発生し、

     その空間に溜り、更に上昇すると、蒸気の圧力が上がり、やがて

     作品が爆発破壊されます。(窯の側に居ると爆発音が聞こえます)
 
    ・小さい気泡も無いほうが良いのですが、実際にはほとんど問題に成りま

     せん。
  
 


   
コメント
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