わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

陶芸の困り事(どぶ掃除)

2009-07-06 16:30:04 | 陶芸の困り事
前回(掃除)の続を、述べます。

2) どぶ掃除

   前々回、用具類や、電動轆轤(特にドベ受け)の掃除は、一度泥を落してから、

   再度、綺麗な水で洗う用にと、述べました。

   再度洗う事によても、泥は下水に流れ込みます。

  ① 排水を一度貯めて置く、枡(ます)を設ける。

   ) 直接流すと、少ない泥でも、長年流し続けると、排水管に泥が溜まります。

   ) 釉薬の付いた用具(柄杓、筆、容器など)を洗うと、釉薬も流れ出します。

     釉薬は、各種金属類を含み、中には、有害な物も、一部含まれています。

     それ故下水に直接流すのは、なるべく、少なくしたい物です。

   ) 途中に、流れが停滞する枡を設ける事により、泥や金属などを、沈殿させる事が、
   
     出来ます。そして上澄み液だけを、下水に流れる様にします。

 ② 枡を掃除する(どぶ掃除)

  ) 月に一度程度の頻度で、上記枡を掃除します。

  ) この枡には、泥、釉薬、石鹸(手を洗う)、砂、その他多種多用な物が、混ざり合い、

    まさに、「どぶ」の状態になり、「どぶ」の匂いもします。

  ) 長い柄の付いた、柄杓で枡内の泥を、すくい取り、バケツに入れます。

  ) 「どぶさらい」をすると、意外なものが、出てきます。多いものは、皮ですが、

    その他、竹べら等、やや大きい物も、出てきます。これらも、綺麗に洗います。

   Ⅴ) バケツの泥は、1~2日で、固形物(泥)と水に、分離します。この水は捨て、

     新しい綺麗な水を注ぎ、撹拌します。

     更に1~2日すれば、泥と水は分離し、その水を捨てます。この作業を数回繰り返します。

  ) このバケツを、数ヶ月放置(夏で1~2ヶ月、冬で3~6ヶ月)する。

    バケツの中には、有機物も入っています。この有機物が、「どぶ」の匂いの元ですので、

    時間を掛けて、発酵させ、有機物を分解し、匂いを少なくします。

    (尚 夏場は、「ボウフラ」が発生しない様に、蓋などをして、注意します。)

  Ⅴ) 匂いが無く(少なく)成ったら、水分を取り、再利用できます。

    釉薬や、多種の土など、色々含んでいますので、従来に無い、色や手触りの、土と成ります。

    場合に拠っては、焼成すると、面白い土に成る場合も、有ります。

    ・ 色々不純物が、入っている為、若干高温に弱く、作品が変形する恐れも有り、注意します。

以下次回に続来ます。

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