陶芸作品で、一番の失敗は、作品が「割れ」たり、「ひび」が入る事です。
作陶の各段階(製作時、乾燥時、素焼時、本焼き時など)で、この現象は起こり、原因や対策も、色々有ります。
以下順次述べていきます。
1) 「割れ」「ひび」の原因
① 最大の原因は、素地(粘土など)が、縮む事によって、起こります。
(生の作品の乾燥時と、本焼き時に、特に大きく縮みます。)
土が縮む際、重要な要素は、縮み率(収縮率)と、縮み量(収縮量)です。
A) 縮み率
土の縮み率は、縦、横、高さ共、ほぼ同じと考えて下さい。
(厳密には、高さが高いと、作品の重みで、縦方向の縮み率が、やや大きく成ります。)
又、土の種類や、焼成温度によっても、率は変わります。当然、率の大きい程、危険は大きいです。
(一般に、焼成まで、12~13%程度ですが、20%も縮む土も有ります。)
・ 作陶時の寸法や、釉薬とも関係しますので、使用する土の縮み率は、予め把握して置きます。
a) 肌理の細かい土は、粗めの土より、率は大きい。
b) 鉄分が入っている土(赤土など)は、率が大きい。
対策: 土にシャモット(素焼の粉)や、砂を入れる事により、率を小さく出来ます。
又数種の土を、ブレンドして、縮み率を、少なくします。
c) 縄文土器などは、20~30%もの砂が、入っているのが、一般的です。
これは、縮み率を、少なくし、「割れ」や、「ひび」の発生を抑えようとした証拠です。
・ 但し、シャモット等を、粘土に混入させると、手捻りでは、さほど問題に成りませんが、
電動轆轤で、作陶する場合、手触りが悪く、土の伸びも悪くなり、造り難く成ります。
それ故、混入量は、少なめにします。(10%以下)
B) 縮み量
縮み率は、一定でも、縮み量は、作品の大きさによって、変わります。
即ち、大きな作品は、大きく縮みます。それ故、大きく作る必要があります。
又、それだけ「割れ」や、「ひび」が発生する確率も、大きく成ります。
それ故、大物を作る際は、肌理の粗い物、鉄分などを含まない土を使い、場合に拠っては、
シャモットなどを、土に入れて、縮み率や、縮み量を減らし、「割れ」「ひび」を防ぎます。
以下次回に続きます。
陶芸の失敗と対策
作陶の各段階(製作時、乾燥時、素焼時、本焼き時など)で、この現象は起こり、原因や対策も、色々有ります。
以下順次述べていきます。
1) 「割れ」「ひび」の原因
① 最大の原因は、素地(粘土など)が、縮む事によって、起こります。
(生の作品の乾燥時と、本焼き時に、特に大きく縮みます。)
土が縮む際、重要な要素は、縮み率(収縮率)と、縮み量(収縮量)です。
A) 縮み率
土の縮み率は、縦、横、高さ共、ほぼ同じと考えて下さい。
(厳密には、高さが高いと、作品の重みで、縦方向の縮み率が、やや大きく成ります。)
又、土の種類や、焼成温度によっても、率は変わります。当然、率の大きい程、危険は大きいです。
(一般に、焼成まで、12~13%程度ですが、20%も縮む土も有ります。)
・ 作陶時の寸法や、釉薬とも関係しますので、使用する土の縮み率は、予め把握して置きます。
a) 肌理の細かい土は、粗めの土より、率は大きい。
b) 鉄分が入っている土(赤土など)は、率が大きい。
対策: 土にシャモット(素焼の粉)や、砂を入れる事により、率を小さく出来ます。
又数種の土を、ブレンドして、縮み率を、少なくします。
c) 縄文土器などは、20~30%もの砂が、入っているのが、一般的です。
これは、縮み率を、少なくし、「割れ」や、「ひび」の発生を抑えようとした証拠です。
・ 但し、シャモット等を、粘土に混入させると、手捻りでは、さほど問題に成りませんが、
電動轆轤で、作陶する場合、手触りが悪く、土の伸びも悪くなり、造り難く成ります。
それ故、混入量は、少なめにします。(10%以下)
B) 縮み量
縮み率は、一定でも、縮み量は、作品の大きさによって、変わります。
即ち、大きな作品は、大きく縮みます。それ故、大きく作る必要があります。
又、それだけ「割れ」や、「ひび」が発生する確率も、大きく成ります。
それ故、大物を作る際は、肌理の粗い物、鉄分などを含まない土を使い、場合に拠っては、
シャモットなどを、土に入れて、縮み率や、縮み量を減らし、「割れ」「ひび」を防ぎます。
以下次回に続きます。
陶芸の失敗と対策