陶芸や、陶磁器に関しての諺や格言、名言など、余り多くは有りませんが、存在しています。
それらに付いて、思い付くまま、順不同で、述べたいと思います。
1) 作品の良し悪しは、窯から出さなければ、判らない。
(正確な文言は、この様で無いかも知れませんが、言いたい事は、言い当てています。)
特に、燃料を使用する窯では、この傾向が、顕著に現れます。
但し、この言葉は、量産品の場合には、ほとんど関係しません。量産品は、常に一定の品質を
保持する必要が有りますので、窯任せと言う訳には、生きません。
それ故、上記諺は、量産品を本業とし無い窯での、話しとして、お話します。
① 窯詰まで、如何に完璧に仕上がっていても、実際に窯で焼成し、窯出しをして 初めて、
その出来具合の、良し悪しが判ると、言う事です。
② 良い悪いの判断は、当然ながら、その窯を焚いた人、又は焼成を依頼人が、行いますので、
第三者が判断する事では有りませんが、予想に反する結果に成る場合が、多いです。
③ 例え、同じ条件で、焼成しても、前回と同じに成る事は、稀です。
同じ条件とは、作品の種類、大きさ、同一の釉、同じ窯、同じ窯詰、同じ焼成温度、
同じ窯の操作などを指します。
④ 同じに成らない理由が、判明する事も、少ないです。
理由を探すのですが、それが的を得た答えと成る事は、中々ありません。
⑤ 人によっては、満足の行く答えを得る為に、度々窯を、改良する人さえ居ます。
⑥ 陶芸家にとって、良い窯変は、大きな喜びです。思いがけない色が、出ると言う事は、
窯から出さなければ、判らないと言う事の、良い方向に転んだ、結果でもあります。
それ故、この諺は、必ずしも、悪い事を語っている訳では、ありません。
2) 窯焚き一生
窯焚きとは、単に窯を焚くだけの、作業ではありません。
昔は、大きな窯(大窯)などでは、専業の窯焚き職人が、いた様ですが、現在ではほとんど、
姿を消した様です。
現在では、施釉の仕方、窯詰の仕方、温度上昇の仕方、酸化還元のタイミング、最高焼成温度、
ねらし時間の長さ、火を止めるタイミング、窯の冷やし方、窯出しのタイミング等、全てが、
窯焚きの、対象に成ります。これらを、一人で行う事も、稀ではありません。
① 1)の諺の様に、窯出しするまで、その良し悪しが、判断できませんので、色々試行錯誤を
繰り返す事に成ります。
② 窯焚きの作業は、小さな窯ですと、毎月1~2度程度焼成しますが、大きな窯では、年数回と
言う事も、稀ではありません。それ故、一生かかっても、数百回の経験と成ります。
この程度の、経験では、十分では無いと言う事かも知れません。
③ 更に困った事は、窯には特有の、癖があり、他の窯の良い結果が、そのままこの窯に、適応
出来ない事です。あくまでも、参考程度の、話しでしか有りません。
それ故、昔の人の経験が、現在の窯に、生かせる事が少ない様です。
④ 以上の結果から、窯焚き一生という諺が、生まれたと思われます。
現在は、電気による焼成が、多く成った為、ある程度、「ばらつき」は少なく成っていると、
聞いた事が有りますが、この諺は、まだまだ、生きています。
以下次回に続きます。
陶磁器の諺、格言
それらに付いて、思い付くまま、順不同で、述べたいと思います。
1) 作品の良し悪しは、窯から出さなければ、判らない。
(正確な文言は、この様で無いかも知れませんが、言いたい事は、言い当てています。)
特に、燃料を使用する窯では、この傾向が、顕著に現れます。
但し、この言葉は、量産品の場合には、ほとんど関係しません。量産品は、常に一定の品質を
保持する必要が有りますので、窯任せと言う訳には、生きません。
それ故、上記諺は、量産品を本業とし無い窯での、話しとして、お話します。
① 窯詰まで、如何に完璧に仕上がっていても、実際に窯で焼成し、窯出しをして 初めて、
その出来具合の、良し悪しが判ると、言う事です。
② 良い悪いの判断は、当然ながら、その窯を焚いた人、又は焼成を依頼人が、行いますので、
第三者が判断する事では有りませんが、予想に反する結果に成る場合が、多いです。
③ 例え、同じ条件で、焼成しても、前回と同じに成る事は、稀です。
同じ条件とは、作品の種類、大きさ、同一の釉、同じ窯、同じ窯詰、同じ焼成温度、
同じ窯の操作などを指します。
④ 同じに成らない理由が、判明する事も、少ないです。
理由を探すのですが、それが的を得た答えと成る事は、中々ありません。
⑤ 人によっては、満足の行く答えを得る為に、度々窯を、改良する人さえ居ます。
⑥ 陶芸家にとって、良い窯変は、大きな喜びです。思いがけない色が、出ると言う事は、
窯から出さなければ、判らないと言う事の、良い方向に転んだ、結果でもあります。
それ故、この諺は、必ずしも、悪い事を語っている訳では、ありません。
2) 窯焚き一生
窯焚きとは、単に窯を焚くだけの、作業ではありません。
昔は、大きな窯(大窯)などでは、専業の窯焚き職人が、いた様ですが、現在ではほとんど、
姿を消した様です。
現在では、施釉の仕方、窯詰の仕方、温度上昇の仕方、酸化還元のタイミング、最高焼成温度、
ねらし時間の長さ、火を止めるタイミング、窯の冷やし方、窯出しのタイミング等、全てが、
窯焚きの、対象に成ります。これらを、一人で行う事も、稀ではありません。
① 1)の諺の様に、窯出しするまで、その良し悪しが、判断できませんので、色々試行錯誤を
繰り返す事に成ります。
② 窯焚きの作業は、小さな窯ですと、毎月1~2度程度焼成しますが、大きな窯では、年数回と
言う事も、稀ではありません。それ故、一生かかっても、数百回の経験と成ります。
この程度の、経験では、十分では無いと言う事かも知れません。
③ 更に困った事は、窯には特有の、癖があり、他の窯の良い結果が、そのままこの窯に、適応
出来ない事です。あくまでも、参考程度の、話しでしか有りません。
それ故、昔の人の経験が、現在の窯に、生かせる事が少ない様です。
④ 以上の結果から、窯焚き一生という諺が、生まれたと思われます。
現在は、電気による焼成が、多く成った為、ある程度、「ばらつき」は少なく成っていると、
聞いた事が有りますが、この諺は、まだまだ、生きています。
以下次回に続きます。
陶磁器の諺、格言