古い陶磁器には、時代を経た結果の、古色が付いています。
しかし、古ければ古い程、古色が濃く出ている訳では、ありませんし、古くても、古色が付き難い物や、
故意に、古色付けをした作品(贋作)も、多いです。
又、短期間の使用で、数百年経た様な、古色が付く場合も、有りますので、古色だけでは、その古さを、
証明する事は、出来ません。
尚、古色とは、その作品の使用状態や、置かれた環境によって、自然に浸み込んだ汚れです。
この汚れは、単に汚れていつるだけでなく、その物をより魅力する場合も、多いです。
1) 磁器は陶器に対して、古色が付き難い。
一般に磁器は、吸湿性のある陶器よりも、古色は付き難いです。
特に良く焼けた、官窯の上手(じょうて)の磁器は、民窯の下手(げて)の磁器よりも、シミや、
傷、汚れなどの、古色が出難いと、言われています。
2) 陶器に、汚れが目立つ理由は、吸湿性を有する事も有りますが、釉の面に、貫入が入る事が大きな
原因と成ります。
使用していると、自然に貫入が、はっきり見える様に成ります。これは、貫入に汚れと成る物質
(胎土や化粧土の、色素の一部、茶渋、油、その他の汚れ)が、入り込んだ結果です。
3) 「雨漏り」について
粉引きの茶碗や徳利などに、「シミ」が出てくるのを、「雨漏り」と呼び、「景色」として珍重
されます。逆に、「雨漏り」のない粉引きは、「つまらない物」と見なされる程です。
それ故、使い込んで、「雨漏り」を出現させようともします。この様な行為を「焼き物を育てる」と
言うそうです。
4) 風化、銀化による古色
① 風化とは、土に埋もれていたり、海水や、川の水中に、放置され、人が管理していない、状態で、
水や風、光、酸化現象や、その他の自然現象により起こります。
風化すると、以下の様な状態に、成り易いです。
) 表面が「ガサガサ」になる。釉の表面の、艶がなくなります。
) 全体に、白い粉を吹いた様に成ります。
) 貫入の線に沿って、白っぽく成ります。
白くなる理由は、空気中や海水中の酸素によって、表面が酸化され、細かい空洞が出来、そこに、
空気が入り込み、光が乱反射する為と、思もわれています。
) 白っぽく成らずに、鉄錆び色に、成る事も有ります。
風化により、表面が荒らされた箇所に、土や錆びが、侵入した結果です。
これら、風化された物は、余り歓迎されませんが、好まれる方もいます。
② 銀化とは、釉の上に銀幕を張った様な、発色をした物です。時には、表面が虹色を、呈する事も
有ります。
軟陶の緑色釉陶器は、「銀化」が出易いと、言われています。
特に、漢代の緑釉に「銀化」した物が多く、ペルシャの青釉陶にも、見られるとも、言われています。
「銀化」の出現は、置かれた環境によって左右され、2000年の月日を経て、出現された物とも
言われています。
5) 使い込むんだ結果の古色
使い込む事により、茶渋が付いたり、角が丸く成ったり、良く触る部分の釉が、磨り減ったり、
逆に、艶が出てきたり、細かい傷が出来たりする事で、好ましい変化に、成る場合も有ります。
6) 人工的な古色
何十年、何百年を経た様に、見せる為、人工的な古色を付ける事は、意外と多いそうです。
その方法とは、以下の様な物がありまです。
① 濃い紅茶の中に、(一部又は、全部を)一週間ほど、漬けて置く。
焼きの甘い作品は、容易です。貫入などの他、好みの場所に、古色を付ける事が出来ます。
② 薬品を使う。ガラスを溶かす、有害なフッカ水素を使い、釉の表面を荒し、釉が風化した様に、
見せ掛けます。更に、泥や土を塗り込み、表面に汚れを刷り込みます。
③ 実際に土に埋める方法
自然では、時間が掛かりますので、酸性や、アルカリ性の強い土など、土を細工して、短期間で、
それらしく、古色をつけます。
それ以外にも、色々な方法が、あると思いますが、当然、ほとんどは、秘密で公開されていません。
以下次回に続きます。
古色付け
しかし、古ければ古い程、古色が濃く出ている訳では、ありませんし、古くても、古色が付き難い物や、
故意に、古色付けをした作品(贋作)も、多いです。
又、短期間の使用で、数百年経た様な、古色が付く場合も、有りますので、古色だけでは、その古さを、
証明する事は、出来ません。
尚、古色とは、その作品の使用状態や、置かれた環境によって、自然に浸み込んだ汚れです。
この汚れは、単に汚れていつるだけでなく、その物をより魅力する場合も、多いです。
1) 磁器は陶器に対して、古色が付き難い。
一般に磁器は、吸湿性のある陶器よりも、古色は付き難いです。
特に良く焼けた、官窯の上手(じょうて)の磁器は、民窯の下手(げて)の磁器よりも、シミや、
傷、汚れなどの、古色が出難いと、言われています。
2) 陶器に、汚れが目立つ理由は、吸湿性を有する事も有りますが、釉の面に、貫入が入る事が大きな
原因と成ります。
使用していると、自然に貫入が、はっきり見える様に成ります。これは、貫入に汚れと成る物質
(胎土や化粧土の、色素の一部、茶渋、油、その他の汚れ)が、入り込んだ結果です。
3) 「雨漏り」について
粉引きの茶碗や徳利などに、「シミ」が出てくるのを、「雨漏り」と呼び、「景色」として珍重
されます。逆に、「雨漏り」のない粉引きは、「つまらない物」と見なされる程です。
それ故、使い込んで、「雨漏り」を出現させようともします。この様な行為を「焼き物を育てる」と
言うそうです。
4) 風化、銀化による古色
① 風化とは、土に埋もれていたり、海水や、川の水中に、放置され、人が管理していない、状態で、
水や風、光、酸化現象や、その他の自然現象により起こります。
風化すると、以下の様な状態に、成り易いです。
) 表面が「ガサガサ」になる。釉の表面の、艶がなくなります。
) 全体に、白い粉を吹いた様に成ります。
) 貫入の線に沿って、白っぽく成ります。
白くなる理由は、空気中や海水中の酸素によって、表面が酸化され、細かい空洞が出来、そこに、
空気が入り込み、光が乱反射する為と、思もわれています。
) 白っぽく成らずに、鉄錆び色に、成る事も有ります。
風化により、表面が荒らされた箇所に、土や錆びが、侵入した結果です。
これら、風化された物は、余り歓迎されませんが、好まれる方もいます。
② 銀化とは、釉の上に銀幕を張った様な、発色をした物です。時には、表面が虹色を、呈する事も
有ります。
軟陶の緑色釉陶器は、「銀化」が出易いと、言われています。
特に、漢代の緑釉に「銀化」した物が多く、ペルシャの青釉陶にも、見られるとも、言われています。
「銀化」の出現は、置かれた環境によって左右され、2000年の月日を経て、出現された物とも
言われています。
5) 使い込むんだ結果の古色
使い込む事により、茶渋が付いたり、角が丸く成ったり、良く触る部分の釉が、磨り減ったり、
逆に、艶が出てきたり、細かい傷が出来たりする事で、好ましい変化に、成る場合も有ります。
6) 人工的な古色
何十年、何百年を経た様に、見せる為、人工的な古色を付ける事は、意外と多いそうです。
その方法とは、以下の様な物がありまです。
① 濃い紅茶の中に、(一部又は、全部を)一週間ほど、漬けて置く。
焼きの甘い作品は、容易です。貫入などの他、好みの場所に、古色を付ける事が出来ます。
② 薬品を使う。ガラスを溶かす、有害なフッカ水素を使い、釉の表面を荒し、釉が風化した様に、
見せ掛けます。更に、泥や土を塗り込み、表面に汚れを刷り込みます。
③ 実際に土に埋める方法
自然では、時間が掛かりますので、酸性や、アルカリ性の強い土など、土を細工して、短期間で、
それらしく、古色をつけます。
それ以外にも、色々な方法が、あると思いますが、当然、ほとんどは、秘密で公開されていません。
以下次回に続きます。
古色付け