わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 93 作品が綺麗に見える形とは2?

2015-03-15 21:42:13 | 素朴な疑問
3) 横幅に付いての基本的な比率。

 耳を持つ花器(花瓶類)の場合、その横幅(出っ張り具合)は、本体の径が3/5とし、両耳の横幅

 を2/3とすると、バランス良く取り付ける事ができます。

4) コーヒーカップの持ち手や、急須などの注ぎ口を付ける場合、取り付ける位置は下から3/5

 位置に取り付けるとバランスガ良いとも言われています。

5) 作品を軽く見せる方法。

  同じ大きさの作品でも重たい物と軽い物があります。大きさが同じであれば、作品の肉厚の差が

  一番大きな要因です。しかしながら、秤で測定すると同じ重さの物でも、軽く感じる物と重く

  感じる物があります。勿論同じ大きさとしての話です。

  但し、軽い作品が必ずしも良い作品とは言えません。作品の大きさに応じて、適度の重さにする

  事が大切です。

 ① 高台のある器は、無い作品より見た目にも軽く感じられるものです。

  高台があっても、碁笥底高台では、軽くなる効果は期待できません。

  ) 見た目にも軽く感じる理由。

    高台の役目は、施釉する際高台部を持ち、指跡を出来るだけ少なくする効果があります。

    更に、指や掌が高台脇に滑り込ませる事により、作品を安定した状態で持地上げる事が出来

    この事で軽く感じさせる事ができます。同時に、底面をテーブル等や卓上、床面から浮き

    上がらせる事(浮遊感)により、作品が浮き上がり 軽く見せる事になります。

  ) 高台の無い作品(ベタ高台)や碁笥底高台は、テーブルにしっかり根を張った様に見え

    重量感を増します。但し安定感はあります。

  ) 左右又は上下対称の作品は、整い過ぎて面白味に欠けるとも言われます。又この様な作品

    は、静的で躍動感が乏しく、重みを感じ易いです。

  ) 左右歪(いびつ)で、不安定感のある作品は、今にも動きそうに感じる事があります。

    この様な作品は、作品の重量を軽く見せる効果があります。

 ②  人の目では、同じ寸法の物は、横方向より縦方向が長く見えます。

   これは、人の錯覚による現象です。口径や胴径は測定してみると、予想以上に大きい事が

   解かります。富士山が高く見えるのもこの錯覚による物です。特に絵画などでは、富士山の

   頂上は、鋭角で尖った様に描かれている場合が多いですが、実際には鈍角でそれほど高くは

   有りません。

 ③  直角は鈍角に見えます。これも錯覚の一つです。

   特に鎬文(しのぎもん)と呼ばれる、凸状で筋状に彫刻する(削りだす)場合凸の先端部を

   鋭角にしないと、直角には見えません。

以下次回に続きます。



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