4) その他の健康被害に付いて。
① 怪我(けが)に付いて。
② 窯の爆発事故。
窯での爆発事故は、作品自体が爆発する場合と、ガス漏れなどで窯自体が爆発する場合が
あります。前者の場合は主に素焼き時に起き、後者の場合は主にガス窯などで起こり易いです。
ⅰ) 作品自体が爆発する場合。 (以上までが前回のお話です。)
ⅱ) 窯及びその周辺が爆発する場合。
多くの場合、ガス漏れが原因ですが、ガスが窯周辺に漏れる時と、かまの内部のみに漏れる
場合があります。前者の場合には、被害は広範囲に及び、場合によっては人命にも影響する
事となります。後者では、窯と窯詰めされた作品のみが大破する事が多く、周囲への影響も
限定的になります。但し、陶芸に関して言えば、後者の場合の方が被害が大きいです。
a) ガスが窯周辺に漏れる場合。匂いでガス漏れを発見できます。即ち、都市ガスにせよ
プロパンガスにせよ、ガス本体に匂いが付いていますので、ガス漏れに気が付くはずです。
又、ガス漏れ感知器が備えてあれば、警報音が発生します。尚、多くの場合ガス窯は屋外に
設置されますので、ガス漏れも屋外で起こり易くなります。ガス漏れが発生した場合、対策と
して以下の事を行う必要があります。
イ) ガスの元栓を止める。ガス窯には、元栓と焚口までの間に幾つかのバルブがあり、
ガスの送りをストップする装置があるのが一般的です。これらのバルブも全て閉じます。
ロ) 当然火気厳禁ですので、夜間でも電気のスイッチを「ON」にしたり、火を使う事は
出来ません。電灯以外の電気製品のスイッチも「ON」にしてはいけません。スイッチ類は
接点から火花が出る恐れがあるからです。
ハ) ガス漏れ箇所を特定する事大切です。都市ガスは空気より軽い為、元栓を閉じれば次第
に匂いも無くなってきます。プロパンガスの場合には、空気より重い為、窪んだ場所や
物陰に溜まり易いですので、箒(ほうき)や団扇(うちわ)などで掃き出す様にします。
ガスの匂いが無くなればガスが排出された事になえります。
ニ) 元栓を開け、順次焚口に近い方のバルブへから、焚口直近のバルブへ順次開いていき
ます。焚口直近のバルブは閉じたままです。バルブを開きながら匂いを嗅ぎます。
匂いが無ければ配管やバルブからのガス漏れはありません。匂いが発生すれば、最後に開い
たバルブ付近から、ガス漏れが起こった事になります。
ホ) 配管やバルブからのガス漏れは、素人では対処できませんから、ガス屋を呼んで修理し
て貰う必要があります。
ⅲ) 窯自体が爆発する場合。窯の中にガスが溜まり爆発を起こします。
窯の中に充満しているガス等が、何らかの理由で引火爆発する事故です。
窯は大きく壊れ、場合によっては使い物にならなく成る事も稀ではありません。
当然、窯詰めされた作品も壊れる事になります。
イ) ガスの点火失敗、又は途中で火が消えた場合には、生ガスが窯に充満する事になります。
勿論直ぐに気が付けばガスを止め、窯の扉を開き、中のガスを外に出し、再点火すれば良い
のですが、窯の中にガスが残っている場合は問題です。特にプロパンガスは空気より重い為、
完全に取り除くには、ある程度の時間と処置が必要です。
ロ) 素焼きの時に起こり易い事故です。
素焼きの際には、温度上昇を出来るだけ低くする為に、ガスの量を絞る必要があります。
その為、風の強い日などでは、バーナーに横風が吹き付け、火を吹き消すてしまう恐れが
あります。窯の傍にいて直ぐに気が付けば、そのまま再点火してもほとんど問題に成りま
せんが、何らかの理由で、気付くのが遅れた場合、どの位ガスが窯内に充満しているかは
判りません。尚、素焼きでは窯の扉などを若干開け、水蒸気を外に逃がす事が一般的です
ので、ガス漏れ自体は外に漏れ出した匂いで知る事が出来ます。
ハ) ガスが窯中に充満している場合には、火気厳禁でガスを外に出さなければ成りません。
面倒なのが、空気より重いプロパンガス等の場合です。窯内の一番低い場所を中心にガスが
溜まり易いですので、何らかの方法でガスを放出させます。出来れば窯詰めされた作品は
移動させたくありません。
ニ) 窯の大きさ(容量)によっては、ガスを完全に無くす事は難しいかも知れません。
理想的にはコンプレサーを使い、吹き飛ばす事ですがコップレサーが窯の近くにあると使え
ません。ガスが留まりそうな場所を中心に団扇などで風を送り吹き飛ばす事になります。
ホ) ガスが強風で吹き消される現象は、点火直後に起き、ある程度ガスの量が増えれば、
吹き消される恐れは少なくなりますので、点火直後は窯から離れず見守る事で、事故を防ぐ
事が出来ます。ガス爆発は本人のみならず、周囲の人々や家屋に大きな被害や影響を与える
事になりますので、くれぐれもガス漏れを引き起さない事が大切です。
以上にて陶芸の健康被害に付いての話を終わります。
① 怪我(けが)に付いて。
② 窯の爆発事故。
窯での爆発事故は、作品自体が爆発する場合と、ガス漏れなどで窯自体が爆発する場合が
あります。前者の場合は主に素焼き時に起き、後者の場合は主にガス窯などで起こり易いです。
ⅰ) 作品自体が爆発する場合。 (以上までが前回のお話です。)
ⅱ) 窯及びその周辺が爆発する場合。
多くの場合、ガス漏れが原因ですが、ガスが窯周辺に漏れる時と、かまの内部のみに漏れる
場合があります。前者の場合には、被害は広範囲に及び、場合によっては人命にも影響する
事となります。後者では、窯と窯詰めされた作品のみが大破する事が多く、周囲への影響も
限定的になります。但し、陶芸に関して言えば、後者の場合の方が被害が大きいです。
a) ガスが窯周辺に漏れる場合。匂いでガス漏れを発見できます。即ち、都市ガスにせよ
プロパンガスにせよ、ガス本体に匂いが付いていますので、ガス漏れに気が付くはずです。
又、ガス漏れ感知器が備えてあれば、警報音が発生します。尚、多くの場合ガス窯は屋外に
設置されますので、ガス漏れも屋外で起こり易くなります。ガス漏れが発生した場合、対策と
して以下の事を行う必要があります。
イ) ガスの元栓を止める。ガス窯には、元栓と焚口までの間に幾つかのバルブがあり、
ガスの送りをストップする装置があるのが一般的です。これらのバルブも全て閉じます。
ロ) 当然火気厳禁ですので、夜間でも電気のスイッチを「ON」にしたり、火を使う事は
出来ません。電灯以外の電気製品のスイッチも「ON」にしてはいけません。スイッチ類は
接点から火花が出る恐れがあるからです。
ハ) ガス漏れ箇所を特定する事大切です。都市ガスは空気より軽い為、元栓を閉じれば次第
に匂いも無くなってきます。プロパンガスの場合には、空気より重い為、窪んだ場所や
物陰に溜まり易いですので、箒(ほうき)や団扇(うちわ)などで掃き出す様にします。
ガスの匂いが無くなればガスが排出された事になえります。
ニ) 元栓を開け、順次焚口に近い方のバルブへから、焚口直近のバルブへ順次開いていき
ます。焚口直近のバルブは閉じたままです。バルブを開きながら匂いを嗅ぎます。
匂いが無ければ配管やバルブからのガス漏れはありません。匂いが発生すれば、最後に開い
たバルブ付近から、ガス漏れが起こった事になります。
ホ) 配管やバルブからのガス漏れは、素人では対処できませんから、ガス屋を呼んで修理し
て貰う必要があります。
ⅲ) 窯自体が爆発する場合。窯の中にガスが溜まり爆発を起こします。
窯の中に充満しているガス等が、何らかの理由で引火爆発する事故です。
窯は大きく壊れ、場合によっては使い物にならなく成る事も稀ではありません。
当然、窯詰めされた作品も壊れる事になります。
イ) ガスの点火失敗、又は途中で火が消えた場合には、生ガスが窯に充満する事になります。
勿論直ぐに気が付けばガスを止め、窯の扉を開き、中のガスを外に出し、再点火すれば良い
のですが、窯の中にガスが残っている場合は問題です。特にプロパンガスは空気より重い為、
完全に取り除くには、ある程度の時間と処置が必要です。
ロ) 素焼きの時に起こり易い事故です。
素焼きの際には、温度上昇を出来るだけ低くする為に、ガスの量を絞る必要があります。
その為、風の強い日などでは、バーナーに横風が吹き付け、火を吹き消すてしまう恐れが
あります。窯の傍にいて直ぐに気が付けば、そのまま再点火してもほとんど問題に成りま
せんが、何らかの理由で、気付くのが遅れた場合、どの位ガスが窯内に充満しているかは
判りません。尚、素焼きでは窯の扉などを若干開け、水蒸気を外に逃がす事が一般的です
ので、ガス漏れ自体は外に漏れ出した匂いで知る事が出来ます。
ハ) ガスが窯中に充満している場合には、火気厳禁でガスを外に出さなければ成りません。
面倒なのが、空気より重いプロパンガス等の場合です。窯内の一番低い場所を中心にガスが
溜まり易いですので、何らかの方法でガスを放出させます。出来れば窯詰めされた作品は
移動させたくありません。
ニ) 窯の大きさ(容量)によっては、ガスを完全に無くす事は難しいかも知れません。
理想的にはコンプレサーを使い、吹き飛ばす事ですがコップレサーが窯の近くにあると使え
ません。ガスが留まりそうな場所を中心に団扇などで風を送り吹き飛ばす事になります。
ホ) ガスが強風で吹き消される現象は、点火直後に起き、ある程度ガスの量が増えれば、
吹き消される恐れは少なくなりますので、点火直後は窯から離れず見守る事で、事故を防ぐ
事が出来ます。ガス爆発は本人のみならず、周囲の人々や家屋に大きな被害や影響を与える
事になりますので、くれぐれもガス漏れを引き起さない事が大切です。
以上にて陶芸の健康被害に付いての話を終わります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます