おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

次も鳩時計が欲しい

2011年06月06日 | 日記・エッセイ・コラム
近頃、鳩時計が芳しくなかった
 
友人の結婚式のお祝いに、
当時在籍していた村の青年団から
鳩時計を贈った
 
買ったのが幼馴染みの時計屋だったんで、
我が家でもひとつ買おうか?ってことになって、
家族で金を出し合って買うことにした
それから十数年
 
“大きな古時計”
 
には適わないまでも、家族に時間を知らせるべく、
一日も休むことなく、時間を知らせてくれた鳩
その鳩が、ひきこもりになったのは、
かれこれ1年ほど前からだろうか・・・
 
時間を知らせる鳩の鳴き声
盤面を見ていなくても、今が何時なのか、
まぁ、見ないと分からないんだけど、
音で知らせてくれるってのは、
いいものだ
 
その鳩が出てこない
 
正確には故障ではないと思っている
ただ、鳩が出てこないだけだからだ
時報は正確に打つ
いや、これも正確ではないか
10時なら、まず7回ほど鳴いておいて
あとから3回鳴くといった
分割方法で鳴くようになった
 
扉から出てこず、分割で時間を知らせる鳩
 
許せるのは、時間だけは正確だからだ
 
そんな鳩時計が、一週間ほどまえ
ついに動かなくなった
親父が汚れた鳩時計が不憫だと掃除をしてやると
何が気に障ったのか動かなくなったのだ
 
「もはやこれまでか!」
 
裏面には、買ってきた日の日付が
筆ペンで記されていた
そうか、そんなに経つのか!と感心した
そりゃそうだ
結婚式のお祝いにと同じ鳩時計を贈った友人の子どもは、
来年には大学生になろうとしているんだから
 
(長い間ありがとうね)
 
ずっと働き続けてきてくれたハト時計に言葉をかけて
最後に、もう一度スイッチを入れて
元の位置に掛けてみた
 
今、
 
動いている
 
 


コメント
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