未熟なカメラマン さてものひとりごと

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そばの人気店を訪ねて 岡山県真庭市 平成27年10月18日(日)

2015-10-21 23:33:20 | そば

そば処やま田のお庭の入口

私の好きなテレビ番組「人生の楽園」で紹介されていたそばの人気店を訪ねてみたいと思いました。視聴したのは昨年の再放送だったので、そんなに待たされることもないだろうと思ったのです。
この日は、天気もよくドライブ気分を満喫しようと一般道を通って行くことにしました。「醍醐桜」に通じるこの道を通るのは初めてでした。

さて、本日の目的地ですが「そば処 やま田」というお店です。
番組によると、千葉県の夫婦が退職後、ご夫婦の実家のある岡山県真庭市草加部に帰って、そばのお店を始めたというお話でした。手打ちそばに興味を持っていたご主人が千葉のカルチャースクールで手打ちそばを学び、地元に帰ってその腕前を披露したところ、評判となり、勧められてついにはそばのお店を始めてしまったというものです。



ご主人大学時代の野球部の先輩、星野仙一さんに書いてもらったというのれん

荒廃した田んぼを耕して蕎麦を植え、脱穀し、天日で乾燥させるという自家栽培です。
場所は、ナビでセットしていたためすぐにわかりました。道路にも看板が出ているので迷うことはありません。ただ2箇所の駐車場は少し狭く、11時半ごろ到着しましたがすでに満車状態でした。これはかなりの順番待ちになるかもと覚悟しましたが、営業時間が14時までだったので、特にあせることもありませんでした

予想通り、店先にはたくさんの待っている人の姿がありました。当日は日差しが強く、皆さん日陰を見つけての待機です。隣に座っていたご婦人と目が合い、つい
「どちらからお出でになりましたか?」
と尋ねると、ご婦人、にこりと笑って「香川からです!」との返事。
随分遠くから来られたものと、感心しながら、
「こちらの店はどうしてお知りになったのですか?」とさらに尋ねると、
「NHKテレビで紹介していたので来てみたいと思いました。」とのこと。
ご夫婦で善通寺市から来られたようですが、息子さんが岡山県内に住まわれていて、息子さんに乗せてもらって来たそうです。
「香川だと随分高いそばになりましたね」といいながら、逆に瀬戸大橋をわたって讃岐うどんを食べにいくのと同じだと思いました。

「今日は湯原温泉の湯原グランドホテルに泊まります。」とかなり幸せそうなご様子でした。
そうこうしているうちに、やっと順番がきて名前を呼ばれました。
畳の間に4つのテーブル、隣の部屋に大きめのダイニングテーブル、さらにもう一部屋、掘りごたつの部屋がありました。



そばは絶品です。是非ご賞味ください。画像はざるそばの大盛りといなり

注文したのは、ざるそばの大盛りと、いなり寿司。おつゆはきりりと辛め、そばは繊細で香り高く味は申し分ありません。そば茶とそば湯をいただき、満足してお店をあとにしました。

このあと、まもなく収穫と思われるそば畑を見学し、テレビで紹介されていた近くの野菜販売のお店に立ち寄り、そのあと勝山町並み保存地区の蔵元「辻本店」で、やま田の奥さんが「おいしい」とため息をもらしていた「9」というお酒を買い、最後に神庭の滝をみて帰りました。
町並み保存地区は、翌日から始まる、「勝山喧嘩だんじり」の準備で少しざわついていました。
辻本店試飲コーナーの若い従業員さん、さすがによくご存知で、私の好きな「一の蔵ひめぜん」というお酒の話をすると、製造元から味わいなどすらすらと口から出てきてさすがだと感心しました。



200年の伝統を誇る御前酒の蔵元・辻本店 

日本の滝100選に選定されている神庭の滝ですが、名物のサルは、見ることはできませんでした。滝近くの喫茶店「ギャラリーカフェKEN工房」のマスターの話によると「サルは随分前から姿を見せていない」とのことでした。大事な観光資源、ここに来なくても餌が豊富な場所があるのでしょうか。

そういえば、こちらのマスター、博多のご出身で、こちらに来て11年目だとか。
「寂しくありませんか?」と尋ねると、その昔、真逆の生活をしていて、このような場所に住むのが夢だったとか。いろんな人生があるのですね。

こうして、勝山をあとにしましたが、何度訪ねても飽きない魅力のある町です。



神庭の滝、残念ながらサルはいませんでした。
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そば打ち 水回し開眼

2015-04-27 00:19:10 | そば

高原のそば畑 岡山県の県北にありながら視界がいい日には瀬戸内海が見えます。

4月18日、土曜日、弥高山のツツジを見た帰り、久しぶりに、そばのオーナー制度でお世話になっている「いでたに」に寄りました。「いでたに=出谷」は井原市の最北端に位置し、弥高山からは10分もかかりません。

目的は、フキを分けていただこうと思ったからです。念のため吉岡代表に連絡をしたところいるとのことでした。現地で車を降りて、そば畑に到着するとちょうど代表が耕運機で畑を耕しているところでした。フキは付近一帯に自生している(?)ものですが、さすがに勝手に取ってかえるわけにはいきません。ここのフキ、実は「とろけるほどにおいしい」のです。

それにしても、代表の活動意欲には感心します。市役所を早期退職し、実家の出谷で念願だった農業に専念、取り扱う品目は多岐に及びます。そばを始め、ぶどうや、しいたけ、養蜂、梅などの生産物、あたりには、チューリップやツツジ、バラや花桃など観賞用の花々も徐々に増やしつつあります。訪問客に喜んでもらえるようにとの配慮です。

忙しい仕事の合間ながら、家からコーヒーを準備し歓待していただきました。いつも種まきと収穫のあとに会場となる木立の広場のテーブルとイスでしばしの談笑です。北陸にいるお孫さんの成長が一番の楽しみと、笑顔が絶えません。



フキが一面に映える。

さて、そば打ちで私がまだまだ未熟と思える点はいくつかあります。
その1 真円ができないこと。(円がいびつ)
その2 四ツ出しの過程で、中央部分にシワができること。
その3 ゆでると、そばが短く切れてしまうこと。
など、いろいろですが、まずクリアしたいのが、その3のゆでると短く切れてしまうことです。
いつか、そば打ち教室の講師の先生に尋ねたことがありました。先生いわく、原因として考えられることは、一に水回しがうまくいっていないこと、二に打ち粉の使いすぎ、三にそば粉が古いと指摘されました。

自分としては、やはり水回しに原因ありと、高橋邦弘さんのDVDや、録画していたNHKの「男の食彩」での老舗そば店の若旦那の手の動きを何度も確認したところ、水回しのときにそば粉を救い上げ揉むような仕草が見られました。これだと思い、二八そばの、小麦粉と水がうまく回るように、やさしくこするようにしてみました。

すると、なんと茹でたあと、いつものように短く切れることはありませんでした。これで一歩前進したことに間違いはないようです。それにしてもそば打ちって奥が深いですね。



かわいいウサギがいました。
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10月8日(水)は何の日??

2014-10-07 23:22:59 | そば

紅と白のそば畑 満開見ごろです。

10月8日、は何の日でしょう。テレビやラジオで、今一番話題になっているのが、皆既月食の話ですね。どうも肉眼でも見えるそうです。天気がよければいいのですが、可能性は十分あるようですね。もっとも今年の10月8日に限っての話です。
そして、もう一つ、10月8日は、そばの日です。なぜかというと、漢字の十は「そ」と読み、八は、「ば」とも読めるからなんだそうです。これは、東京都麺類生活衛生同業組合が制定したもので、今年で4年目になるそうです。

さて、今年も、「風の駅いでたに」代表の吉岡さんから、そばの花が見ごろというお便りをいただき、代休の昨日、出谷(いでたに)にひとり撮影に行ってきました。出谷は、井原市芳井町のもっとも北あたりに位置し、すぐそこが弥高山というところにあります。
県道9号線から、分岐した勾配のある山道を進むと、突然民家が点在する地域に出ます。そこが出谷です。不便なことから、過疎と高齢化が進み、日中でもほとんど人影はありません。しかし逆にいえば、豊かな手つかずの自然が残っている、とても懐かしい感じのする里山といえるでしょう。



紅そば 高嶺ルビーというヒマラヤ原産の品種です。

日曜日の午後から台風の影響で天気が崩れ、夜中は風の音で眠れませんでしたが、たいした被害もなくなによりでした。翌日の午前中も雨が降ったり止んだりとはっきりしないお天気でした。着いたのはお昼前で、折り畳みの傘を持参して撮影に臨みました。車を停めている公民館から少し歩くと、丘陵地にそば畑が広がります。誰がこのような場所に、このような大空間があることを想像できるでしょうか。蕎麦の白い花が満開で、紅そば(高嶺ルビー)の花も見ごろでした。

空は曇り空でしたが、雨が降らないだけでもましと、いろんな角度から撮影をしました。次の予定があったのでひととおり撮り終えると、車まで戻りましたが、その頃から急に青空が広がり始めました。折角なので、またそば畑まで戻り、同じように撮影をしました。

私は、「風の駅いでたに」のそばオーナー制度に毎年参加しています。収穫の頃、また刈り取りの案内がくることでしょう。作業のあとは、いつものことながらバーベキューを楽しみ、会員(約20名)相互の親睦を深めます。何年も経験していると誰もがそば打ちの道具をそろえ、配布されるそばで、年越し蕎麦を打つようになります。そして年が明けると、そば打ち教室が開かれ、さらに腕に磨きをかけます。私も旅行先でそば粉を見つけると都度購入し、またおみやげにいただくこともあって、冷蔵庫の中は、そば粉でいっぱいです。新そばがでる頃までには、何とかそばを打って消化したいと思っています。



高原のそば畑
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吹屋を訪ねて4 「お休み処」の絶品‘田舎そば’

2014-09-06 23:31:17 | そば

素朴な佇まい お休み処 暖簾が裏返しに掛けてありました。

実は私の職場の元上司が、大変なそば通でした。近県のおいしいそばがあると聞くと、何時間かかっても出かけるほどでした。そのそば通の元上司が、一番おいしいと太鼓判を押すのが、吹屋のこの「お休み処」の田舎そばなのです。
職場の事務所内で、ツアーを組んで出かけたこともありました。素朴な自然な味わい、どこか懐かしい、そんな味です。

 この地方では、昔から人々が大勢集まる催事には、うどん、そばは必ず用意されるおもてなしでした。それぞれ自家で栽培した小麦粉から粉をつくり塩と水を加えて調合し、ムシロの間で挟み、足で踏んで熟成。そのあと、包丁で切ったあと大釜でゆでて井戸水で冷やす。長さ、太さが不ぞろいなのが特徴だそうです。
 そばもこの地方で栽培した蕎麦から製粉したものを使います。粘度が少ないので、うどんように長くはなりません。この地方の蕎麦は短く、主に‘けんちん汁’で食べられます。(吹屋ふるさと村 田舎の特産・食堂案内 より)

ということで、メニューにある「田舎そば」は、そばが主体の‘けんちん汁’ということになるのでしょうか。余談ですが、帰ってお店の写真を見ると、暖簾(のれん)が裏返しになっていることに気付きました。最初、うっかり掛け間違えたのかと思いましたが、それでも、念のためネットで調べると、暖簾の裏返しは、「準備中」の意味とありました。それは知りませんでした。ということは、お店の開店時刻は、11時半からだったのでしょうか。なんと店の開く20分前に入ったことになります。それでもなにも云わず、応対してくれたおばちゃんには感謝しかありません。

駐車場まで戻ると、またまた別の観光バスが来ていました。ボランティアガイドさんの、はりきった大きな声が聞こえてきました。そういえば、おばあちゃんが9月からバスが運行すると、言っていました。バスはボンネットです。被写体としては素晴らしいのですが、今回は間に合いません。



吹屋小学校への途中、坂道で見た吹屋の町並みです。

帰路、産業遺産・吉岡銅山跡と書かれたか看板が目に入りました。前回、その遺産を見ようと坂道を下っているとき、数匹の蛇に遭遇したことを覚えています。広場に桜の木が何本も植樹されていたので、4月のお花見にはいいかもしれません。ということで今回はパスすることにしました。

帰りに、西江邸によりました。場所は、吹屋を離れましたが、この西江邸や広兼邸もベンガラ長者です。特にこの西江邸は、約300年以上前に建てられたもので、大変貴重な歴史的文化建造物(国登録有形文化財)となっています。なによりも、この邸宅は西江家が代々受け継ぎ、現在も人が住む文化財となっているところが素晴らしいですね。(HPより)

眼下に日本庭園を見下ろし、林を抜けて視界に入ってくる白壁の土蔵群はまさに颯爽たる風格があります。坂道を登って行くのは少々大変ですが、この日、その白壁が青空に映えてとても美しく感じました。中には何度か入ったことがあるので外観だけ撮影して帰ることにしました。時刻はちょうど正午ごろ、自宅に着くのは午後1時頃でしょうか。(おわり)



ベンガラ長者のひとつ 西江邸 

(追記)
ヤマキ株式会社の、「おいしいレシピ」に、けんちん汁そば が載っていました。
カロリー 493kcal/1人前 所要時間 15分
材料(2人前)
木綿豆腐  1/2丁
なめこ   50g
そば(乾) 200g
Aめんつゆ カップ1
A水    カップ3
青ネギの小口切り 適量
七味唐がらし   適量

作り方
1 豆腐は水切りし、なめこは水でサッと洗う。
2 そばはゆでて、水気を切り、器に盛る。
3 鍋に油を熱し、1の豆腐を手でくずしながら入れて炒める。
 豆腐の水分がなくなってきたら1のなめこを加え、Aを加えてひと煮立ちさせる。
4 2のそばにアツアツの3を注ぎ、青ねぎをのせる。お好みで七味唐辛子をふる・
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ビニール袋を利用した簡単そば打ち

2014-02-14 00:30:26 | そば

岡山も近年にない大雪となりました。

(土曜日の朝のこと)
未明から雪が降っていたようで、朝起きると近年まれにみる銀世界となっていました。最初に思ったのが、「今日が土曜日で良かった」ということでした。これで出勤日だと大変です。このように雪が積もることはめったにないので、どうしたものかと混乱します。粉雪が降りしきる中、サシでポストの上の積もった雪を測ると9.5㎝でした。10㎝以上積もることは間違いありません。敷地内の玄関につづくコンクリート道の雪かきをしました、雪かき用の道具がないので、スコップなどを用いますが、なかなかの重労働です。その後、雪かきして積み上げた部分がいつまでも残っていて、何もしない方が早く溶けたのではと思いました。

有線放送で「井原警察署です。自動車事故が多発しています。ノーマルタイヤの方は不用意に外出することを控えましょう!」と何度か放送がありました。昼ごろから気温があがったため、屋根の雪が解けて、しずくがあちこちからポタポタと落ち、足元が悪く大変でした。ということでせっかくの週末でしたが、外出を控えることにしました。
後日、市内を車で走ると、大雪がよほどうれしかったのか、あちこちに雪だるまを見ることができました。しかし、どれも今一つの出来栄えです。これも慣れなのでしょうか。

(ビニール袋によるそば打ち)
さて、話は変わりますが、先日私が参加している、蕎麦オーナー倶楽部「いでたに風の家」の年度最後のイベント「そば打ち体験」の案内が届き参加しました。
3年目ともなりますと、手順は何とか理解できたように思いますが、それでもなかなか思い通りにはいきません。毎年、オーナーとして年末にひとりあたり2キロのそばをいただきます。早速、年越しそばを自宅でも打ち、親戚や知り合いに配っていますが、なかなか消化できません。また旅行先でついついそば粉を見つけると買ってしまうものですから、相当量のそば粉が冷蔵庫に眠っています。

当日、吉岡代表から、「今日は簡単なビニール袋によるそば打ちを体験してもらいます。」とお知らせがありました。「え?ビニール袋」と思いましたが、これがなかなかのものでした。200gから300g程度の量であれば、簡単にそば打ちができるようです。いつも講師でお世話になっている池宗さんが、実技でお手本を見せてくれます。まず、つなぎの小麦粉2割を含んだそば粉200g(約二人前)をビニール袋に入れます。つづいて約50%の水を入れたあと、ビニール袋に空気を吹き込み大きく膨らませます。口をしっかり押えて、袋を5分ほど縦に横に振り続けます。この方法だと、そば粉が手につくこともなく衛生的です。そのうち、そば粉がねっとりとしてきます。袋の上から練り込むように抑えて固めます。最初袋に付いていたそば粉もきれいにとれます。ビニール袋から塊を取り出して練り、まるく固めます。ここからは、いつもと一緒です。しかし、道具も今日はエコでした。
麺棒は、ラップの芯を利用し、こま板は、お菓子か何かの紙箱のフタを利用します。ラップを2枚程度貼り付けた台の上に打ち粉を撒いて、塊を芯でていねいにのし、最後に包丁で切ります。この方法だと、大きなスペースを必要とすることもなく、そば粉も飛び散りません。そばを打つとなると、道具の用意や、それなりのスペース、あとの掃除もあって、それなりの覚悟と気合が必要ですが、ちょっとお蕎麦が食べてきたくなった時、食卓のわずかなスペースを利用して気軽にできるそば打ち、この方法は重宝しますね。

ただ、講師の池宗さんが、その道の先輩諸氏にこの方法の話をしたところ、「邪道、だと言われた」と笑いながら話していました。
私が思うに、手軽にできるこのビニール袋によるそば打ちですが、ポイントが二つあります。まず一つ目、最初に袋に入れる水の分量です。基本的に一発で決める必要があるので、使用するそば粉の乾燥度などにより分量は正確でないと、一番難しいと言われる水廻しは完成しません。
それと、必要な道具として麺切り包丁はやはり欠かせません。刃がまっすぐでないと麺を切ることはなかなか難しいと思います。

この日は、このあと、池宗さんによる通常のそば打ちが披露されたあと、それぞれがビニール袋で打ったそばをいただきました。キンピラとおろしが入った代表の奥さんの出汁はいつもながら最高。まさに至福のひとときです。



どう、これなら簡単でしょう!
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