未熟なカメラマン さてものひとりごと

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本州唯一のアッケシソウ自生地、寄島を訪ねました。岡山県浅口市寄島町

2021-11-08 23:41:09 | 植物
訪問日:令和3年(2021)10月17日(日)
ローカル新聞の井笠版に、寄島のアッケシソウの紅葉が見ごろという記事が掲載されていました。昨年は、用事があって出かけられませんでしたが、今年は行ってみようと思いました。
浅口市寄島町までは、井原市から車で30分ほど。目的地近くになると、三ツ山スポーツ公園では、なにやら大きなイベントが開催されているようでした。周辺の駐車場はどこも満車の状態でした。これを横目で見ながら、三郎島方面に進むと、大きな防波堤の下に、アッケシソウの群生地があり、この時季だけ車の乗り入れができます。
スポーツ公園に来た人も寄っているのでしょうか、いつも以上に観光客の姿が見られました。近年、展望台が備えられ、周辺も整備されてとてもすっきりしています。



防波堤から望む


小さな展望台


さわやかな青空と群生地


愛称は寄島アッケシランド


絶滅危惧Ⅱ類に指定されています

(アッケシソウとは)
北海道、厚岸町で発見された1年草で別名サンゴソウともいいます。現在、自生地として確認されているのは、この寄島町と、四国・香川県、九州・熊本県の3か所しかありません。すなわち、寄島町は本州唯一の自生地なのです。
生育する要件としては、淡水に海水が混じる環境が必要です。

地元のお年寄りを中心として、アッケシソウを守る会が2004年に結成され、その環境を守るため日々世話をされてきましたが、メンバーが高齢となり、会そのものの存続も危ぶまれている状況だとお聞きしています。
前回、訪ねたときは、テントが張られた会場で、メンバーが特産品や観光案内をされていましたが、今年はその姿はありませんでした。移動用に自転車も無料で貸し出しされていましたが、当然今回はありません。
自生地は、A地区から、E地区までありますが、A地区以外は進入禁止となっています。
アッケシソウを撮影したあと、防波堤にあがると、遠くに三郎島やそのはるかむこうに瀬戸大橋を望むことができます。穏やかな瀬戸内海、潮風を顔に受けると、自然と深呼吸をしたくなります。
残念ながら空は薄雲が広がり絶好の撮影条件ではありませんでしたが、ギラギラと光る海面がとても印象的でした。



A・B地区からC地区に向かう


こちらも見事な群生地


木道が整備され近くで見ることができます


紅葉期のアッケシソウ


結実期のアッケシソウ


見事な群落です


穏やかな瀬戸内海、三郎島が見えます


ぎらぎら光る海面

次回は写真日記「ドイツの森」を掲載します。
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本州唯一のアッケシソウ自生地 寄島アッケシランドを訪ねて

2019-11-09 23:38:19 | 植物
令和元年(2019)10月15日、数年ぶりに寄島町のアッケシソウを見に行ってきました。
井原からの所要時間は、約30分。目指すは三ツ山スポーツ公園です。
途中、国道2号線に近い道路の脇で、案内板の取り付け作業をしている浅口市教育委員会の方を目にしました。

目的地に近くなるころ、「寄島アッケシランド」と書かれた幟が何本も立っています。
例年、見ごろは10月中旬とされていますが、今年は紅葉が例年より1週間程度遅かったようです。
アッケシソウ祭りは、10月12日(土)~10月22日(火)の11日間、行われました。この期間は、自生地近くまで直接、車を乗り入れることができます。
アッケシソウを守る会の方が、期間中テントに常駐し、ガイドやパンフレットなどで来訪者をもてなしてくれ、仮設のトイレも用意されています。
自生地は、A地区からD地区までありますが、来園者が鑑賞できるのは、A・B地区(2500㎡)とC地区(500㎡)のみ、D・E地区は手をつけず、自然のままの生育を見守るようになっているようです。



広い駐車場があります。


A・B地区 


見ごろは1週間先でしょうか。


きれいに紅葉したエリア


アッケシソウは、1891年に北海道厚岸(あっけし)町の牡蠣島で発見され、その町名をとり命名されました。別名サンゴソウとも呼ばれています。
海水の流入する塩湿地に生育する1年草です。北半球に広く分布し、日本では現在、北海道、岡山県、香川県でのみ、その生育が確認されています。
ということで、浅口市寄島町が本州唯一の自生地ということになります。絶滅の危険性が増大している種ということで、絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

壮観な紅葉を見るにはA・B地区、近くでアップで見るには、木道が整備されているC地区が適しています。会の方によると、今年の見ごろは一週間先とか、尚、C地区は堤防下の道を百メートル以上、歩かなくてはなりませんが、自転車が4・5台用意されているので、空いていれば無料で借りることもできます。
観賞が終わったら、堤防の上に上がって、三ツ山や穏やかな瀬戸内海を眺めるのもお勧めです。
守る会は、2004年に結成されてから、早や15年。地球の温暖化や天敵アッケシソウキバガが今後の重大な課題に挙げられています。また作業会員も八十半ばを越え離脱を余儀なくされているのが現状のようです。町内外の多くのボランティアの方の援助が必要とされています。

(参考:寄島アッケシランドパンフレット、アッケシソウ通信第9号)


C地区のアッケシソウ


堤防沿いの道 正面がA・B地区


C地区入り口


木道が整備されています。


近くで撮影することができます。


熱心に撮影するカメラマン
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寄島町のアッケシソウ 平成26年10月19日(日)

2014-10-24 22:11:48 | 植物

見事に復活したアッケシソウ

先日の朝刊のエリア版に、浅口市寄島町のアッケシソウが見ごろとの記事が掲載されていました。昨年はガの食害に遭い、壊滅状態だったそうですが、アッケシソウを守る会の皆さんの、消毒や雑草の刈り取りなど保全活動の結果、今年は見事に復活したとのことでした。
 昨年、とある会員の方から、駐車場から見晴台までの道両サイドに、「はまゆう」と「はまなす」を百株ずつ植えたので、ぜひ見に来てください、とのメールを頂戴していましたが、結局行けず、そのことがずっと気になっていました。

 調べてみると、前回訪ねたのが、3年前の10月22日(土)。3年ぶりの訪問になります。
 この自生地、井原市内からは35分ほどの距離です。訪れたのは午前10時頃、幸いにも天気に恵まれ、空はあくまでも青く、風もない穏やかな一日でした。駐車場は20台ほどのスペースでしたが、早くもいっぱいでした。

「寄島アッケシランド」と書かれた幟が何本も立つ堤防下の遊歩道を歩くと、すぐにテントが目に入ってきます。お揃いの黄色の法被を着た会員の方が、対応におわれていました。ちょうど岡山から10名ほどの団体さんが来られ、ガイドの方が、見晴台前で説明されるというので、ここはご一緒させていただくことにしました。

(説明は次のようなものでした)
1.アッケシソウの自生地としては本州唯一。
 牛窓にもアッケシソウはあるが、あれは種を蒔いて栽培されたもので自生地ではない。

2.もともと北海道の厚岸町(アッケシチョウ)に自生したもので、名前はその地に由来している。現在、厚岸町には自生していないが、能取(のとろ)には、ここの20倍ぐらいの広さで自生している。紅葉は、こちらよりも1か月近く早く、期間も短い。

3.アッケシソウは塩水を必要とする。
 自生地には、海から塩水が入ってきている。何本か土管も通されている。(確か、水門の圧力を抜くためと説明あり)塩分に強いアシが繁茂するため、刈り取りが必要となる。アッケシソウは手を掛けないと生きていけない植物。

4.アッケシソウは葉っぱがない。1年草で絶滅危惧種に指定されている。

見晴台前に広がるアッケシソウの紅葉。色は真っ赤ではなく、どこか茶色がかかり赤茶色という感じです。まさに3年前と同じ景色。守る会の会員さんよる維持管理の努力のたまものと思われます。次から次に観光客がやってきます。近くで撮影できる場所はないか、訊ねると、400m先にあります、とのこと。そういえば前回も行った記憶がありました。無料レンタルの自転車を借りて、早速行ってみることにしました。

自転車で数分走ると、その自生地に到着です。入口付近に「アッケシソウを踏まないでください」という大きな看板がありました。茂みの中を進むと開けた場所に出ました。広さはそれほどでもありませんが、ロープが張られているものの紅葉したアッケシソウをすぐ近くで見ることができます。ひとりのカメラマンが座り込んで撮影していました。
アッケシソウは別名サンゴソウともいわれるそうですが、まさにアップで見る形状はサンゴそのものでした。

自転車でテント前まで帰ると、販売されている山菜おこわが目に留まりました。遠慮がちに「おいしいですよ」とのことばに、せっかくなので2つ(1つ300円)買って帰ることにしました。(お世辞抜きで最高においしかったです!)駐車場までの帰り道、堤防を歩いてみました。

眼下には穏やかな瀬戸内海が広がっていました。何と気持ちのよいことでしょう。お馴染みの三ツ山が遠くに見え、その向こうに瀬戸大橋も見えます。いつまでもこの景色を眺めていたい気分ですが、このあと、道の駅笠岡ベイファーム前のコスモス畑を見ることにしていたので、1時間ほど滞在の後、寄島をあとにしました。 



近くで見ると、まるでサンゴ礁のようです。
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オリーブの収穫 平成26年9月28日(日)

2014-10-02 21:35:48 | 植物


我が家のオリーブ 今年は大豊作でした。もう樹齢が15年以上になる我が家の1本のオリーブの木、私の父が生前に植えたものです。このオリーブが今年は大豊作でした。重量は測っていませんが、大きなザルに4個以上、過去、こんなに獲れた年は、記憶にありません。
昨年はさっぱりだめだったので、柿のようにあたり年、というのがあるのでしょうか。
いやいや、数年に一度、大きな剪定をしていますが、そのせいかもしれません。

普通、オリーブは異なる種類の木を選び、並べてもう1本植えるというのが結実させる方法ですが、我が家のオリーブは、1本だけで毎年、実をつけてきました。何年か前に、ご近所のおばあちゃんが、「同じときに同じのを買ったのに、うちのオリーブは実をつけとらん」と言っていたのを思い出します。では、我が家のオリーブは、なぜ、このように毎年実をつけるのか、自分なりに考えてみました。オリーブは、バラ科に属するので、バラ園の隅に植えているこのオリーブは、バラがそのもう一本の役割をしているのではないかと思うのです。

収穫したオリーブの実ですが、おもに塩漬けにしています。劇薬・苛性ソーダで渋抜きし、何度も水を替え、色が出なくなったら、塩水に浸し徐々に濃度をあげていきます。非常に手間がかかりますが、これも買うとなると結構な値段がします。この塩漬けは、まず失敗しませんが、オリーブ油の精製は、大変難しいですね。実はもう少し熟したところに収穫し、半分に切ったペットボトルに入れて、ひたすら揉みます。これをろ過すると、オリーブ油がとれるのですが、実はそう簡単にはいきません。濾過紙がすぐにつまってしまうのです。

塩漬けのオリーブは、ワインにとても合うようで、今年は、広島に住む知り合いの方にすべて差し上げました。

日本でオリーブが栽培されているのは、香川県と岡山県のごく一部。生産割合は香川県が95%だそうです。地中海風の温暖な気候がオリーブの生育に合っているのでしょう。以前、小豆島に行ったとき街路樹にオリーブが植えられているのには、びっくりしました。岡山県の産地である牛窓沖は「日本のエーゲ海」がキャッチフレーズですが、オリーブの育つ環境が、温暖な気候風土、ということを考えれば、私たちも幸せなところに住まわせていただいているのだな、と有難く感じます。



1本の木でこんなにとれました。
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Hiro Rose Garden を訪ねて 平成26年5月24日(土)

2014-05-26 22:54:43 | 植物


広島県の備後地域、福山、府中のバラ愛好家なら誰もが知っている北川洋子(きたがわひろこ)さんの、Hiro Rose Garden(オープンガーデン)に初めて行ってきました。場所は簡単、府中商工会議所のとなりです。知人の話によると府中商工会議所の駐車場に停めていいとのことで、助かりました。週末は無料でしたが、ウイークデイは有料となります。

さて、バラ園ですが、入口にオープンガーデンの案内の立看板があり、期間は5月12日から5月28日までとなっていました。庭園はもちろん個人宅の庭園ですが、これがかなり広いのです。屋敷をぐるりと取り囲む感じで、いろんな種類のバラがびっしりと植えられていて圧倒されます。その数、約600本、よくぞここまで増やされたものと感心します。その増やす方法ですが、主に接ぎ木だそうです。おおよそ背面につるバラが花の壁面を造り、その前にイングリッシュローズ、ハイブリットティー、フロリダパンダ、そしてとどめは、ミニバラの盆栽といった感じでで、なかなかのボリューム感です。
大きなアーケードや、白いテーブルとイス、ベンチなども設置されていて雰囲気は抜群です。庭園への入園料はもちろん不要ですが、注文すればコーヒーなどの飲物をいただくこともできます。(飲物は有料)またバラの苗も販売されていました。

訪問客のほとんどは、中年女性のグループや中年の夫婦で、めいめいに花の撮影やイスに座って、飲物をいただきながらのバラ談義に余念がありません。
私もバラの栽培を始めて約10年になりますが、バラ園は、ほぼ壊滅的状態となっており、大苦戦をしています。その原因は、同じ場所での永年の栽培により土地がやせてきていること、土中に害虫が繁殖し根や茎の食害、なかなか断ち切れない黒点病の連鎖など、きりがありません。バラの栽培は難しいとよく言われますが、まさにそのとおりと実感しています。そこで昨年から主力を鉢物に変更しています。(現在12鉢)このお庭で活き活きと咲くバラを見て、薬剤の散布の仕方や時期などどのようにされているか非常に興味がありました。

そこで、北川さんから詳しいアドバイスをいただきました。地植えの場合は土の天地返しを行って活性化させ、腐葉土や堆肥を入れて土壌改良を行う。根切りも必要。消毒については、花が咲く以前にしっかり行うこと。ダコニールは暖かくなってからは使用せず、サプロール乳剤を使うこと。かなりの高濃度で希釈して散布。土にもしっかり行うこと。また株の根元には、オルトランを撒くなど事前に環境を整えることが重要。とにかく花が咲いてからはほとんど消毒しないとのことでしたが、害虫や病気による被害もほとんど見られない生き生きとしたバラをみていると、もう少しがんばってみようかなと、少し勇気をもらいました。



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