未熟なカメラマン さてものひとりごと

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おのみち散歩 360度の大絶景 白滝山の五百羅漢を訪ねて 平成29年9月18日(祝)

2017-09-23 20:46:43 | 神社・仏閣
台風一過、天気が回復したので、近場でどこかいいところはないか思案したところ、因島の白滝山(しらたきやま)五百羅漢をまだ訪ねていないことを思い出し、出かけることにしました。
山陽自動車道笠岡ICから、しまなみ海道因島北ICで下車、残念ながらナビで位置の特定ができなかったため、標識を頼りに車を進めましたが、白滝山はあっても五百羅漢の文字はどこにもありません。
かすかな記憶に、因島フラワーセンター近くだったことを思い出し、とりあえずナビをフラワーセンターにセットし進むと白滝山の案内板を見つけました。急な勾配を進むとペンション白滝山荘があり、さらに進むと駐車場がありましたが、その先は白滝山頂上までの登山道になっていました。実はこれが表参道で、この駐車場から山頂まで618m.徒歩30分
かかるようです。


ペンション白滝荘 アメリカ人宣教師の住居としてヴォーリスが設計

やむを得ず引き返し元の道に戻って、フラワーセンターを通過しさらに進むと、白滝フラワーラインの案内板を目にしました。ここでも五百羅漢という文字を目にすることはありませんでしたが、直感的にこれだと思いました。


山門に到着


高さ6mの自然石の上に多宝塔


天狗三種

無事に八合目駐車場に到着すると、7台ほどの駐車場は満車状態、おまけにこれから出ようとしている大型バスもあってびっくりです。
ここから五百羅漢のある白滝山頂上まで218メートル、徒歩8分とありました。しかし急な坂道で歩くと息が切れます。まもなくして観音堂に到着。五百羅漢と頂上展望台へはもう少し歩かなくてはなりません。
そして頂上に到着です。想像以上の360度の大パノラマが広がっていました。因島大橋も眼下に見ることができます。さわやかな秋風が吹きぬけ、身が洗われるような最高の気分です。頂上の展望台下にある鐘楼でつく鐘は何とも爽快です。




釈迦三尊像、逆光のため、後ろから


このような瀬戸内海を望む絶景、隣りの向島(むかいしま)にも高見山という絶景ポイントがありますが、考えてみれば、瀬戸内海の島々、一番高い山の頂上に立てば、どこも360度の眺望を見ることができるはずです。あとは、頂上まで道がしっかり整備されているかどうかですね。


阿弥陀三尊像と海


因島大橋を眼下に、大パノラマ


この白滝山はけわしい岩山で、もともと修験道の修行の場であったそうです。
資料によりますと、永禄12年(1569年)因島水軍6代当主が青木城を築城した際、見張りどころとして観音堂を建てたと伝えられています。その後、柏原伝六(1780年~1828年)という人が、神道、儒教、仏教、基督教の四大宗教の共通理念を基礎に「一観教」を開き、白滝参山上に清浄世界をあらわそうと弟子とともに五百羅漢を刻んだそうです。
この五百羅漢、近年、観光用に作られたものかと思っていましたが、このように歴史あるものとは知りませんでした。
潮風に当たって少し表面が劣化した石の観音さま、その表情に親しみと味わいが感じられました。

尾道ラーメンの人気店には長蛇の列


千光寺付近を行きかうロープウエイ


尾道浪漫珈琲


さすが広島です


天寧寺の五重塔付近から見る尾道市街


こうして眺望を楽しんだ後、尾道商店街のカフェで休憩して帰ることにしました。今日の尾道の商店街付近、いつもにも増して観光客の姿が目立ちました。それも若い人が断然多いようです。いつものお店「尾道浪漫珈琲」で、ピザとアイスコーヒーを注文し一息入れます。
お隣のお土産屋さん「尾道ええもんや」では、尾道のいろんなおみやげを販売していますが、私の一番のおすすめは、「壱番館」の尾道ラーメンですね。自宅でも気軽に本場の尾道ラーメンを味わうことができます。
さて、このまま帰ろうかと思いましたが、せっかくなので、天寧寺の五重塔を見下ろすところまで坂道をのぼり、公園でかわいい猫を撮影して尾道を後にしました。


公園付近で見たネコちゃん
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「神勝寺 禅と庭のミュージアム」を訪ねて 福山市沼隈町 平成29年9月11日(月)

2017-09-14 21:04:44 | 美術館・博物館
先日、岡山県と近県の、旅と食をテーマとする情報誌に、神勝寺内のアートパビリオンが掲載されていました。平べったく、まるで未確認飛行物体のような異様な形状と、日本庭園との異色の組み合わせに、これは行ってみなくてはと、出かけることにしたのです。


総門 江戸時代末期京都御苑内にあった旧賀陽宮邸より移築

所要時間は自宅から一般道で30km、1時間弱の行程です。沼隈町に入るとさすがにぶどうの産地、山の傾斜地にビニールハウスが目立ちます。
総門を潜ると左手に受付がありました。ここで境内の案内を受けます。入園料は大人1200円と、少々高めです。通常、寺院というと、少なくとも境内は無料があたりまえですが、こちらでは、すべてが庭園という考えなのでしょう。


松堂 受付を行う寺務所

この神勝寺、パンフレットによりますと、1965年、当時の常石造船株式会社社長の神原秀夫を開基、臨済宗建仁寺派第7代管長益州宗進(えきじゅうそうしん)を勧請開山として建立された臨済宗建仁寺派の特例地寺院だそうです。ミュージアムとしてオープンしたのは、2016年9月11日です。


多宝塔


アートパビリオン洸庭へつづく陸橋


外観はまるで未確認飛行物体

それにしても、とてもきれいに管理された庭園です。カメラの被写体としては申し分ありませんが、まず向かったのは、アートパビリオンの洸庭(こうてい)です。この難しい名前、この建物をいうのか、庭というからには、庭と建物全体を含めたものか、よくわかりません。
建物内での映像は、禅の世界を光と音で表現したものです。
私には難しくて、なかなか理解ができませんでした。照明がすべて消され、真っ暗闇の中で徐々に拡大し消えていく光と音、かなり抽象的なモノトーンの世界です。下には水が張られているようでした。上映時間は25分で、30分ごとに入替となります。


下から見るとこんな感じです


伝統建築のこけら葺きの技法で表面を覆う




ハスがまだ咲いていました

そして、次に向かったのが、茶室・秀路軒(しゅうろけん)です。表千家を代表する書院「残月亭」、及び茶室「不老庵」を、古図をもとに、数奇屋建築の第一人者京都工芸繊維大学名誉教授・中村昌生氏の設計により創建当初の姿に詳細に再現したものだそうです。
 入り口の木槌で来訪を伝えます。そうすると係りの人がすぐに現れ茶室に案内されます。当たり前といえばそれまでなのですが、照明のない薄暗い空間です。毛氈の上に座って待っていると、すぐにお菓子が運ばれてきました。ほどなくして抹茶が点て出しで出てきます。なんという美味、静寂な中でいただくお茶は格別で贅沢ですね。料金は800円と少々高めでした。


秀路軒は不審庵を再現したもの


抹茶とお菓子はとてもおいしい


無明院の枯山水庭園

ひと時を過ごしたあと、次に向かったのが本殿のある無明院です。傾斜地を登ること5分、大きな鉄筋コンクリート造りの塀と建物が見えてきました。砂利が敷き詰められた枯山水庭園の石畳を進むと、階段の上に案内係りの女性の姿がありました。建物の一角に、荘厳堂があり、中には白隠の禅画が展示されています。


荘厳堂 撮影は自由です


白隠彗鶴の禅画や墨蹟

白隠彗鶴(はくいんえかく)は、江戸時代中期の僧で、臨済宗中興の祖といわれています。そのユーモラスとも思える禅画は主に達磨や観音を描いたものですが、すべてに禅問答の問いかけがあります。この荘厳堂には、白隠の禅画・墨蹟200点を収蔵しているそうです。係の女性方が見所や意味を説明してくださいました。一番気に入ったのは「楽は苦の種、苦は楽の種」とかかれた墨蹟です。


カエデが目立つ境内

このあと、本堂を拝見し、長い石段を下り、向かったのが五観堂(ごかんどう)でした。こちらでは名物・神勝寺うどんがいただきます。営業時間が2時半までとなっていましたが、なんとか間に合ったようです。
最初に尋ねられたのが、「麺を茹でるのに20分ほど掛かりますがいいですか?」でした。このあと、修行僧=雲水の食べ方に習って、作法の説明があります。箸はびっくりするほど大きく、麺は、伊勢うどんのように太い麺でした。あとでご飯も出てくるので結構、お腹も膨れます。料金は1000円でした。
奥の庭に出ると、水車があり、小さなせせらぎもありました。


水車とせせらぎ


名物神勝寺うどん、麺は太目


美しい日本庭園


餌をやると群れてくる池の鯉


ニシキギの紅葉


ムラサキシキブ


白いハギが建物と合って美しい


ベニマンサクの紅葉 ハート形の葉っぱがかわいい


非佛堂 写経体験もできる

この神勝寺、池には、この時季にしてはめずらしいハスやスイレンが咲き、遊歩道沿いには、秋の風情を感じさせるハギが白い花を咲かせ、ムラサキシキブがきれいな紫色の実を付けていました。ニシキギや、ハート型の葉っぱがかわいいベニマンサクはすでに紅葉していました。境内には、国際禅道場もあり坐禅の体験もできるようです。
そして一番の魅力は、園内のいたるところに見受けられるカエデ、隠れた紅葉の名所かもしれません。今度は秋のシーズンに来てみたいと思いました。


含空院は滋賀県の永源寺より移築 築350年以上


光悦寺垣に似た特徴ある竹垣
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城下町・丹波篠山を訪ねて 平成29年9月2日(土)

2017-09-05 21:23:11 | 古い町並み
姫路に用事があり出かけることにしました。せっかくなので近くにいい観光地はないかと探しましたが、行ったところばかりで目新しいものが見つかりません。それでと、さらに足を延ばして以前から行きたかった古い町並みのある篠山市を訪ねることにしました。
朝、姫路の知人へのお土産にと、9時前にJA岡山西「いばら愛菜館」にぶどうを買いに行きましたが、開店前だというのにすでに駐車場はいっぱい。入り口には開店を待つ人の列ができていました。(井原はぶどうの一大産地なのです)

丹波篠山へのルートは、ナビに従って、山陽自動車道神戸JCTから中国自動車道経由の舞鶴若狭自動車道、丹南篠山口IC下車のコースを進み、随分遠回りをしたような気がしましたが無事に到着です。所要時間は3時間弱、距離219kmでした。

篠山市と丹波篠山、以前からわかりにくいと思っていましたが、北隣に「丹波」を冠する丹波市があり、篠山市が丹波篠山を名乗っていいのかということです。丹波はどこか、調べてみると京都府、兵庫県の7市町を示す広大な地域で奈良時代から、「丹波国」として認知されてきたようです。丹波の国の篠山ということで決して間違いないことがわかりました。いずれにしても私が訪ねかったのは、城下町のある篠山でした。


町並み


最初のお店



柱時計がいっぱい


左右対称の建物が美しい丹波古陶館 700年間にわたる丹波焼の品々を展示


中庭も美しい


角にあるお店


お寺もたくさんありました。

話が長くなりましたが、最初に向かったのが、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「河原町妻入商家群」です。ちょうど町並み入り口付近に駐車場がありました。東西700m.の通りに商家や土蔵が立ち並び、昔の姿を今に伝えています。町並みの特徴としては、狭い間口と、奥行きが非常に深い妻入りの商家群です。なまこ壁はありませんでしたが、千本格子や荒格子、袖壁、うだつなど往時の城下町の面影を見ることができます。
通りは、完璧に近いほどに修景されていて、素晴らしい景観でした。町並みの入り口からすぐのところに1軒のお店がありました。中を覗くと壁面いっぱいに柱時計が並んでいました。しかしこの町筋、他に目立った店舗は無く、外観を温存した素朴さに好感が持てました。ちょうど中ほどに丹波焼の歴史を伝える「丹波古陶館」の左右対称の白壁の蔵があり中庭もあってとても美しく感じられました。

こうして町並みを散策したあと次に向かったのが篠山城跡です。町並みから700mの距離です。
歩いていると、城の堀が見えてきました。想像以上の大きさです。最初、道に迷って小学校の裏門あたりに入ってしまったため、引き返しました。ぐるりと堀を廻り込むと石垣が目立つお城に到着です。もともと平城で、天守閣もありません。近年、大書院が復元されています。とても大きな建物です。この城は、家康の命令により笹山の丘陵地に1年の突貫工事(6か月の説もあり)で完成させたとのことです。石垣の石には、役を任じられた大名の刻印も見えました。
受付の女性のとても対応のよさに感心しつつ書院内を見て歩きました。


外堀


大書院入り口付近


大書院全景 慶長14年(1609年)完成 平成12年再建


見事な石垣


総工費12億円 市民の寄付です。





お昼にしようと次にむかったのが「大正ロマン館」です。城を北方面に出てすぐのところにあります。大正時代の建物で、外観はとてもレトロですが、中に入るとびっくり。内部はしっかり現代風に改装されています。お土産コーナーと古き趣を残した「レストランろまんてい」、があります。思ったよりも広く天井も高くて落ち着きます。テーブルのイスはふかふかで沈みそうでした。若い女性連れが多いようでした。


大正ロマン館 大正時代の建物 元篠山町役場です。



お土産売り場


レストランろまんてい



食事を済ませた後、最後に向かったのが、和菓子のお店「大福堂」です。
篠山の特産物といえば、一番に丹波篠山黒豆ですが、丹波栗も有名です。このお店は、栗を使ったお菓子が有名のようです。旅の情報誌に載っていたのでしっかりチェックしていました。おいしそうな生菓子がショーケースに並びつい買ってしまいますが、お値段もばかになりません。客用の休憩椅子に座っていたご老人の紳士が口を動かしながら「黒豆大福がおいしいよ!」と教えてくれました。常連さんのようです。


大福堂


栗の生菓子が名物

こうして、丹波篠山、たったの2時間の滞在でしたが、とても素敵な町だと思いました。
今度、丹波焼など時間をかけてゆっくり訪ねてみたいと思いました。


お濠 とてもきれいに管理されています。


世界遺産 国宝姫路城 いつ見ても美しい


好古園に移動です。園内の滝


チョウが飛んでいました。


ネコちゃんが木陰で休んでいました。

姫路から予想以上に時間がかかりあらためて兵庫県の広さを痛感しました。知人とは、午後3時半に会う約束をしていました。お土産用に買っていたぶどうが、日中の車内で傷んでいないか心配でした。
無事に会えて、少しの間、姫路城と好古園を散策し、姫路をあとにしました。(おわり)
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