未熟なカメラマン さてものひとりごと

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備前焼のふるさと伊部を訪ねて

2011-12-16 00:37:54 | 旅行

山に陽が差し込んでとても美しく感じます。

日生町で殻つきの牡蠣を買ったあと、国道250線で、同じ備前市の伊部(いんべ)を目指しました。2号線に出るまでは比較的、道もすいており、左手に見える海を眺めながらの快適ドライブです。国道2号線に出るとすぐに、起点となる、岡山県備前陶芸美術館と備前焼伝統産業館が見えてきます。この二つの建物は以前、入ったことがあるのですが、実は町並みはまだ散策したことがありませんでした。備前焼伝統産業館に車を停め、1階にある観光情報センターで、パンフレットを入手します。
町並みは、主に2号線の北側にある旧山陽道で、我が家の前を通っている旧山陽道がこの道につながっているのかと思うとなぜか親しみを感じてしまいます。駐車場からまっすぐ北に延びる道路沿いに目をやると、山だけに太陽の陽が射しこみ紅葉した山々の木々がとても美しく見えます。そしてあちこちに見える、レンガの四角い煙突が印象的です。そういえば、新幹線でどこか池の上を通過するころ、電車からもこのような景色を見た気がしました。

まず、お茶を飲もうと喫茶店を探したところ、通りの角のところにあるギャラリー&喫茶「里房」という看板が目に留まりました。店内は、備前焼の商品がずらりと並び、カフェは一番奥まったところにありました。小さな花入れに生けてあるグリーンがあちこちにあり、なかなかのセンスです。これだけでも随分、癒される感じがします。ガラス戸から隣のお宅をみると、たくさん実の着いた柿の木が見えました。お店の方によると「最初の人間国宝になられた、金重陶陽さんのお宅ですよ」とのこと。
備前焼の人間国宝といえば、この備前焼中興の祖といわれる金重陶陽、そして藤原啓、山本陶秀、藤原雄(以上、故人)、伊勢崎淳の各氏。
ガラスの陳列ケースには、山本陶秀の作品があり、160万、170万の値段がついていました。抹茶セットを注文すると、もちろん皿もお茶碗も備前焼。なかなかの味わいです。お皿は緋襷(ひだすき)といって薄茶色に赤くて太い線が入っており、お茶碗は、胡麻(ごま)がかかって、なかなか趣のあるもの、この地ならではのカフェの器です。

少し休憩したあと、お目当ての通りを散策することにしました。備前焼のお店が、小さいものから大きなものまで立ち並んでいます。観光客と思われる人もぱらぱらという感じで、もちろん呼び込みのようなものはなく、とても静かな町並みです。今回は、散策が目的で買う気持ちはありませんでしたが、各お店のショーケースにある、亀やカタツムリ、七福神といった小物もあってみるだけでも結構楽しいものです。
これだけお店があると、何か買おうという人は迷いますね。店の構えから入りにくい店やそうでない店いろいろあります。これらのお店の形態ですが、窯元、作家、さらに陶商と呼ばれるものがあって、ほんとにさまざまです。

パンフレットにあった、岡山県備前焼陶友会会員名簿によると、それらを合わせ、その会員数、178とありました。



茅葺きと紅葉の見事な取り合わせ

そして通りを西に進むと、不老川の橋のたもとに茅葺き屋根の民家と見事な紅葉が目に留まりました、この茅葺きの民家は、ギャラリーとして使用されているようで、見学自由となっていました。塀にかかるモミジがとても美しく、思っても見ない、うれしい遭遇でした。もう少し先まで行って引き返し、市の重要文化財になっている天保窯や天津神社を見てまわりました。土地柄、神社の狛犬も備前焼でした。そして町のいたるところにみられる積み上げられた松の割木。焼物の里ならではの風景です。

いろいろ見ていると、なんだか備前焼の良さも少しはわかったような気がしました。
茶道に少しだけ係るものとして、今度来るときはお気に入りの抹茶碗でも見つけたいと思いながら、伊部をあとにしました。

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カキオコの港町日生と備前焼のふるさと伊部を訪ねる

2011-12-13 00:09:52 | 旅行

小腹別腹サイズのミニカキオコは食べやすい大きさ。これもアイデアですね。

日生町(ひなせちょう)の五味の市に牡蠣を買いに行こうと思い立ちました。時間があれば、帰りに備前焼の伊部(いんべ)の町をぶらりと散策して帰るつもりです。自宅を午前10時半ごろ出発。正午ごろに五味の市に着きました。広島県との県境に位置する井原市から、兵庫県との県境に位置する備前市までですから、高速を利用しても結構時間はかかります。到着すると師走の日曜日ともあって、駐車場はもちろん、停められる可能性のあるところは、どこも車でいっぱいでした。

なんとか、道路脇の空きスペースに車を停めて、市場の中へ。さすがにこの時期、牡蠣を買い求める人でいっぱいです。××丸などと書かれたブースがいくつもあり、どのお店で買おうかと迷いますが、正直、どこでも新鮮さや値段は変わらないのだと思います。四角いざるに、1000円から4000円に盛られた牡蠣がズラリ。若蠣とあるので、中ほどの比較的、お客が少ないお店で聞いてみると、「どこもそうだけど、1年目の牡蠣のことですよ」とのこと。1年で随分成長するんですね。

「中を見せてもらってもいいですか?」と聞くと「今日は、忙しくて開ける時間もなかった」と云いながら「それでは、小さいのを剥いてみましょうかね」と中を開くと実に見事なプリプリさ。思わず「へー」と声が出て感動し、即このお店で買うことにしました。そうするとすぐに、別のお客さんが寄ってきて注文するから不思議です。ビニール袋に入れ、今度はそれを新聞紙で包み、さらにビニール袋に入れてくれます。

ところで、日本の牡蠣の生産地ですが、調べたところ、一番多いのが広島県で50%、次に、宮城県の23%、岡山県は三番目で8%だそうです。宮城県は、東日本大震災で大きな被害が出て、養殖はほとんど壊滅状態となりましたから、今年のシェアは随分変わっていることでしょう。
余談ですが、スーパーなどに行くと、生食用、加熱用とありますが、この違いをご存知でしょうか?滅菌処理された海水に一定期間漬けた後、出荷されるものを生食用といい、単に海水で洗っただけのものが加熱用になるそうです。
さて、もうこれで今日の目的を果たせたので、館内をぶらりぶらりしていると、私の大好きなナマコがありました。でも青ナマコばかりのようなので、
「赤はありませんか?」と聞くと、
「赤はなかなか取れなくて数が少ないんよ」とおばちゃん。
「でも、この青ナマコも、旬なので柔らかくておいしいよ!」
「うちのお父さんは、朝も晩もおいしいと言って食べとる」
「でも、私しゃ苦手で食べたことがない」
「え、あんた食べたことがないんかいな」と仲間のおばちゃんもびっくり。
という会話が続き、どうも説得力に欠けてるな、と思いながらも結局、青ナマコ1000円を買うことに、何匹も入っているので食べきれるかなと思いながら、外に出ると、屋台でカキオコを売っていました。

カキオコというと、今年11月、姫路で開催されたB1グランプリで、日生のカキオコが堂々9位にランクインしましたね。岡山県は、1位の「ひるぜん焼きそば」2位の「津山ホルモンうどん」と大健闘したことは記憶に新しいところです。町のあちこちにカキオコの幟が立っていました。B1グランプリの宣伝効果は抜群のようですね。店の前で立って待つ人もあちこちで見かけました。
パンフレットによりますと、このカキオコは、もともと日生町の郷土料理で、日生特産の新鮮で肉厚な牡蠣をたっぷり使い、独自の焼き方で作られる牡蠣入りのお好み焼きのことだそうです。各店により工夫され、それぞれ独自の味が楽しめるとのことですので、いろいろお店を回ってみるのも楽しいですね。

さて、私はというと、この屋台で売っていた「小腹別腹サイズ」のミニカキオコ350円を買ってすぐに食べましたが、なかなかの味でした。こうして、日生滞在1時間ばかりで、次の目的地、備前焼の伊部に向かって出発です。(つづく)


(五味の市)
日生町漁協の魚市場は、「五味の市(ごみのいち)」の愛称で親しまれています。その名の通り、売り場にずらりと並んだ鮮魚を前に、漁師のおかみさんたちが、威勢のいい掛け声で勧めてくれるのです。そんな魚とおかみさんの「活きの良さ」に負けちゃって(?)いろいろ買ってしまうのも「五味の市」の醍醐味と云えるでしょう。(共同組合のHPより)


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おすすめ、しまなみ海道ウオークと海峡急流体験の旅

2011-11-16 23:27:05 | 旅行

歩きやすいしまなみ海道、自転車・歩行者専用道路 ほとんどが自転車を利用しています。

11月12日(土)毎年、参加している社会保険の健康ウオークに今年も参加しました。今回は、しまなみ海道の来島海峡大橋6キロを歩くコースです。起点でもある、道の駅「よしうみいきいき館」前でバスを降りると、突然、とてもいい匂いが・・・? 何とこちらの名物「七輪でのバーベキュー」で、テント下に専用コーナーがありました。この時間からバーベキューとは、何ともうらやましい限りです。(時刻は、9時半ごろ、道の駅HPの案内では、「七輪バベキュー」となっていました。)
さて、下から見上げるしまなみ海道、ループ状の自転車道がとても幾何学的で美しく見えます。
この勾配のある橋への道を、ワイワイガヤガヤと進むこと10分ほどで、しまなみ海道の来島第一大橋の上に出ました。今日は11月の中旬だというのに、とても温かく、しかもまったくの無風状態。青空が広がり、願ってもないウオーキング日和となりました。本四連絡橋でも、自転車・歩行者専用道路があるのは、このしまなみ海道だけです。終点のサンライズ糸山まで、約1時間半かけて歩きます。今回の参加者は、女性が29名、男性が10名でした。平均年齢は、それなりに高いのですが、さすが常連の皆さん、楽々と歩きます。

車では何度も通っている、この海道、このように眺めながら歩くのは、実に気持ちいいですね。空のブルーと、海のブルーの境目がわからないくらい清々しい青一色。橋の下を通過する、いろんな種類の船、そして島々、いったい何枚、写真を撮ったことでしょう。
しかし、注意しないといけないのは、自転車の往来、前から後ろからと景色に見とれていると、ついついぶつかりそうになります。
そして、全員が、なんなく完歩。サンライズ糸山で、全員が揃うのを待って、昼食場所のタオル美術館に向かいます。(円卓を囲む中華料理で、なかなかの味でしたよ。)
昼食が済むと、ふたたび、よしうみいきいき館のある下田水港に帰ってきました。ここから急流観潮船に乗り換え、全員黄色いライフジャケットを装着し、いざ出発です。ところで、ここでののぼりに「日本三大急潮」と書いてありました。一番有名なのが、鳴門海峡、二に、この来島海峡、三は諸説あるようですが、関門海峡のようです。ネットで調べると、日本三大急潮流というのもあってややこしいですね。
見学ポイントは、何か所かありますが、その場所に向かうときの船のなんとも早いこと。船には屋根は付いているものの、周囲には何もありません。時には波しぶきも飛んできます。当然、風も強いわけで、髪は相当に乱れ、覚悟?が必要です。巨大な橋桁や下から見上げる、海峡大橋はまさに、壮大というほかありません。
そして船は、お目当ての潮流が見られる場所にやってきました。アナウンスによると波の速さは最大10ノット(時速18キロ)にもなるそうですが、この日のこの時間(15時過ぎ)は5ノットから8ノットのようでした。さすがに鳴門の渦潮ほどとはいきませんが、小さな渦がいくつも確認できました。大潮には、直径10メートルの渦(八幡渦という)が見られるそうです。波がとても荒く、海が盛り上げって見える様は、本当に怖い感じです。船は、どんどん潮に流され、その速さが実感できます。
急潮を堪能したあとの次のポイントは、造船所です。波止浜湾には今治造船をはじめとする造船所がいくつもありました。左右に巨大な建造中の船や、修理中の船が壁のようにそびえたって見えます。ここまで入ってきてよいのだろうかと心配するほどでしたが、造船所の作業員の方が、二本の腕を上にあげてゆっくり交差させ、歓迎のあいさつ。
所要時間は、40分ほどでしたが、めったに経験できない、急潮体験に、皆さん、満足のご様子でした。(料金1000円、団体10名以上は10%引き)


急流観潮船は迫力満点
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この温泉いいかも!

2009-11-04 23:27:13 | 旅行


 土曜日に岡山県のふるさと村に指定されている津山市阿波(あば)の大高下(おおこうげ)を訪ねました。まず情報を得ようとやってきたのが、前回紹介しました、もえぎの里のあば交流館です。実はこの敷地内に温泉も併設されているんです。さきに大高下の茅葺き民家を見たあと、この温泉・やすらぎの館に入ることにしました。写真の玄関を入ると左側に受付、右側に靴入れと、販売機があります。市外の方は500円とありました。早速購入し、受付で券を渡します。するととても上品な受付の方が、丁寧過ぎるほどの慇懃なもの言いで、正面のトイレを指差し、「こちらがトイレなっています」、入口を指差し、「こちらが入口です」とすぐ目の前の館内を案内をしていただきました。あまりの丁寧さに恐縮して入ると、脱衣所に風呂上がりの2名の入館者、お風呂場には誰もいませんでした。注意書きにタオルは湯につけないでください!湯に浮かんでいる白いものは温泉成分です、とありました。ゆっくり湯舟に浸かりジェットバスで体をほぐし、サウナで汗を流したあと、ガラス戸をあけて露天風呂に出ます。こちらにも誰もいませんでした。遠くの山の杉林を眺めながらゆったり湯につかっているとまさに夢気分。出た言葉が「あ~、来て良かった!」。泉質はアルカリ性単純温泉(ラドン含有)、適応症は神経痛、」筋肉痛、間接痛など。静かに湯に浸かりたい方には最適です。また周辺にはハイキングコースもあり汗を流したあと、温泉を利用され、レストランで食事をすれば充実した一日になること請け合いです。
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元気な三人組

2009-01-19 00:55:25 | 旅行


 ほんとに久しぶりの投稿となりました。古い話で恐縮ですが、昨年の11月末に瀬戸内海の真鍋島の散策ツアーに参加したときのことです。参加したメンバーは20人ほどでしたが、その中にとても元気でパワフルな中年の女性三人組がいました。結構熟年者が多かった中で特に目立っていましたし、持前の明るさで随分、ツアーの雰囲気を盛り上げてくれました。
 では、どうパワフルかといいますと、常に興味津々で積極的、行動的。アスレチック場では、つり橋を歩いたり、ターザンのように滑車のブランコに乗ったりとまさに元気そのもの。岬の展望台では、おどけてタイタニックのまねをしてはしゃいでいました。また公園のトイレでは汚れていると箒で掃いたり、少しの時間を利用して島の反対側にも行ってみたりと、その積極的なところにただただ驚くばかりでした。
 また女性らしく、島の特産品やみやげもののことを事前にくわしく調べているようで、積極的に案内の人に訊ねていました。

 当日の日程を終え、ふれあいセンターで、迎えの船の時間待ちをしているとき、少しお話をしてみました。
 歳の頃は50歳前後と思いましたが、「皆さん、仲がいいですね!お歳はおいくつですか?」と失礼にも訊いてみると「いくつに見えますか?」と訊かれたので、ここは少しサバを読んで「45歳ぐらいですか?」と訊いてみると、
 「あなた目が悪いんじゃないの!」
 「寿司食いねえ!」
と口々に明るい返事が返ってきました。正解はもうすぐ60歳とのことでした。
 以前に他のツアーで一緒になって仲良しになり、連絡を取り合って今日のような企画に参加しているとのことでした。
 その歳を訊いて少々びっくりしましたが、少し元気をもらったような一日でした。
 

画像は、アスレチック場でつり橋を渡る三人組のひとり
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