未熟なカメラマン さてものひとりごと

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飛騨高山・王道の観光ルートをゆく その5 下呂温泉(前篇)

2014-09-25 23:15:17 | 温泉

旅館から下呂温泉街を望む

(前回のつづき)
高山市を出発した後、今宵の宿、下呂温泉に向かいましたが、ひとつ気になっていたことがありました。ガソリンが残り少なくなっていたのです。岡山を出てすでに700㎞、よくもったと思います。スタンドは不思議なもので道の反対側ばかりにあり、もう少し先でと思いながら、その繰り返しで給油が遅れていました。

峠の手前でやっと給油でき、これで何とか安心して明るいうちに宿に着けそうです。温泉は、下呂ですが、車で走っている途中、地名表示で「上呂 じょうろ」や「中呂 ちゅうろ」という地名もあり、あって不思議ではないものの、とても興味深く感じました。

下呂温泉は、室町時代から、有馬温泉(兵庫)、草津温泉(群馬)と並んで日本三名泉といわれています。ちなみに、日本三古泉というのもあり、有馬温泉、道後温泉(愛媛)、白浜温泉(和歌山)がそうです。もう少し調べると、以下のような興味深いランキングもありました。
温泉別湧出量ランキング(自噴 自然に湧き出ている)
1.草津 23,313(リットル/分)
2.別府 15,246
3.奥飛騨温泉郷 13,909

温泉別湧出量ランキング(動力 地下からくみ上げている)
1.別府 79,940(リットル/分)
2.湯布院 32,441
3.伊東 30,615
4.奥飛騨温泉郷 26752

その他、温泉宿泊施設ランキングでは、1.箱根温泉郷2.伊東3.熱海で、露天風呂数日本一
は奥飛騨温泉郷 170か所、高熱温泉日本一 湯村温泉「荒湯」98度
というようなデータもありました。

下呂温泉は、飛騨川流域で湧出しており、飛騨川を中心に広がる温泉街は歓楽的な賑わいと、山間の風情の両方が感じられる温泉といわれています。
ナビにしたがって進むと、進行方向は、温泉街とは反対側の山の中腹に向かいました。ホームページから予約をするとき「温泉街が見渡せる眺望がすばらしい宿」とありましたが、こういうことかと思いました。到着時間は、予定時間のジャスト6時頃でした。
(下呂温泉 後編につづく)



マンホール(仕切弁)げろげろ(下呂下呂)という発想でしょうか。
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飛騨高山王道の観光ルートをゆく その2 上高地(そのまえに、平湯温泉)

2014-09-18 22:28:43 | 温泉

足湯公園の足湯

(前回のつづき) 
平湯温泉に着いたのは、午後6時半頃でした。本日の走行距離625㎞、一日の走行距離としては自己新記録でした。平湯温泉は、奥飛騨温泉郷のいくつかある温泉の中で、一番歴史のある温泉です。その昔、甲斐の武田信玄が飛騨攻めをした際、大将山県昌景は安房峠を超えて進軍、疲れきっていたところ、老いた白猿が導いた湯に浸かり、その体を癒して元気を取り戻したという伝説があるそうです。

現在では、上高地や乗鞍岳への起点のひとつとなっており、そのためのバスターミナルや、大駐車場もあります。それほど大きな旅館やホテルはありませんが、その数は20軒を超えます。
この温泉の一番の魅力は、その豊富な湯量にあります。また奥飛騨温泉郷は、全国の温泉の中でも、露天風呂の数の多さでは一番なのだそうです。
私が予約していたのは、中村館という老舗の旅館で、洋室のツインルームでした。
露天風呂で少しぬるめの湯に浸かり、野趣あふれる小庭を眺めていると、冷たい外気が上半身を撫で、その気持ちよさといったら何ともいえません。

夕食は、飛騨牛をはじめ、ボリューム満点で食べきれない程でしたが、最後にお茶をたのむと、少し出がわるかったので、「すみません!替えてもらえますか!」と急須を持ち、係の仲居さんにお願いしたのです。その際「ひょっとして、でがらしかも?」と言ってしまいました。その声が聞こえたのか、斜め前に座っていた、日本人女性とドイツ人男性?のカップル、男性が「でがらし」という日本語に興味を持ったのか、女性がその意味について説明をする始末。私の言い方が、ストレート過ぎたのか、反省することしきりでした。


平湯温泉街 午前6時過ぎ 山の頂に朝陽が射しています。

翌日の朝、朝風呂に入ったあと、温泉街を散策しました。この朝の散歩が私の大好きな楽しみのひとつなのです。ちょうど旅館の前に大きな足湯がありました。整備された遊歩道もあり、このあとすぐに利用する予定の、あかんだな駐車場も、遊歩道を通っていけるようなので事前の調査も兼ねて行ってみることにしました。駐車場はとても広く、その収容能力830台ですが、すでに9割方が埋まっているようでした。これは早くしないと満車になるかもと少し心配になりました。隣接の案内所で、上高地へのバスの時刻や、切符の自動販売機などを確認して駐車場をあとにしました。

町営あかんだな駐車場の案内所 あかんだなという名前は、アカンダナ山に由来しています。

宿について、今日の準備を整えたあと、朝食会場に向かいました。あれ、指定の場所に他の人が座っている。何と、間違えて私たちの場所で食事をしていたのです。
その方たち「すみません!」と平謝りでしたが、結局、他のツアー客の席で食べることになりました。

このあと、すぐにあかんだな駐車場へ移動し、何とか無事に駐車することができました。登山靴に履き替え、準備を整えてバスの発着場へ移動。バスは30分ごとに出ますが、いっぱいになったら、時間前でも出発するようでした。切符は、取りあえず大正池まで買おうと思いましたが、係の方が、終点までの往復を買われても、料金は変わらないとの助言でそのようにしました。あかんだな駐車場を出発したのは、午前7時50分頃でした。(いよいよ上高地です)



店先に湧きだす温泉 湯量は豊富です。
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帰りに奥出雲湯村温泉を訪ねました。

2013-04-04 20:56:35 | 温泉

川に面した空き地に優雅な枝垂れ桜がありました。

3月30日、斐伊川堤防桜並木を見て、帰路の途中、国道314号線で「出雲湯村温泉」という看板が目に留まりました。ちらりと目をやると斐伊川にかかる橋と桜、それらしい雰囲気の建物も見え、とても風情があるように感じられました。ここにはなにかいい被写体があるかもしれないと、少しだけ寄り道をすることにしました。
湯村温泉というと、有馬温泉と並んで兵庫県を代表する夢千代日記の湯村温泉を連想しますが、他の県でも同名の温泉があるようです。橋を渡り、ぐるりと回り込む感じで案内板の通り坂道を下ると、ひなびた温泉らしい雰囲気の通りに出ました。しかし道が何とも細くて、対向車が来たらどうしようかと、心配になるほどです。おまけに前方正面は行き止まりのようでした。今さら引き返せないと、覚悟して進むと一番奥に数台が駐車可能なスペースが確保してありました。

車を停めることができ、ほっとして散策開始です。まず湯元と書かれた共同湯がありました。中を覗きこむと、入り口の手前に足湯と木製のイスとテーブルが置かれたわずかな休憩スペースが見えました。道路の反対側には懐かしい赤いポスト、その隣で水道の蛇口からポリタンクを幾つも並べて水汲みをする人がいます。特別な効能でもあるのでしょうか。そしてその向こうに石垣が立派などっしりとした建物がありました。これは温泉旅館のようでした。さらに進むと、古民家を再生したような粋なレストランもありました。案内板には、「本日予約以外のお客様は受付しておりません」というようなことが書いてありました。もう少し先に進むと、おもちゃのジョウロを持った小さな3歳ぐらいの男の子がよたよたと坂を下りてきました。つい「あぶないよ!」と声を掛けてもまったく動じない様子。そのあとから、柴犬を3匹同時に散歩させている若い母親らしい姿。すれ違う時に「こんにちは」と声が掛かりました。

資料によると、この奥出雲湯村温泉には川を挟んで2軒の温泉宿(内1軒は国民宿舎)があるようです。その歴史は古く、1200年前だとか。このひなびた隠れ家的な雰囲気に魅かれ訪れる愛好者も多いようです。20年以上前には、秘湯ともいわれたそうですが、道路がよくなって気軽に来ることが可能になったため、今はそういう表現はありません。それから川には、露天風呂もありました、試しに手を挿し入れると40度弱くらいのぬるめのお湯で、川底から泡がぷくぷくと噴出していました。ただ、脱衣所がなさそうなので、入るには、ちょっと勇気と工夫が必要のようです。

こうして、奥出雲湯村温泉をあとにしましたが、お昼は、斐伊川堤防桜並木の露店で買った焼きそばだけだったので、どこかでおいしい出雲そばを食べてみたいと思っていました。実は来るときに目をつけていたお店があったのです。それは、JR八川駅前の「八川そば」というお店です。駐車場に車がいっぱい停まっていたので、有名店だろうと思ったわけです。時間も時間ですから、店は空いていました。20分ほど待たされましたが、注文したのは、山菜がそれぞれ入った割り子蕎麦。つゆをかけていただきます。お値段は少々高めでしたが、ボリュームもあって期待以上の味でした。後日、蕎麦通の会社の上司に、自慢げにこのことを話すと、「そこには、10回以上行ったことがあるよ」と返り討ちにあいました。片道3時間は、その気にならなければなかなか足が向きませんが、尾道松江自動車の全線開通が待たれるところです。   



湯村温泉のメインストリート 人影はほとんどありません。
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温泉日記 兵庫県湯村温泉の朝を歩く!

2012-10-24 23:10:07 | 温泉

春来川から朝の温泉街を望む

昨年もこの時期に山陰の湯村温泉に行って来ましたが、今年も、ということでお気に入りの旅館の10月27日(土)の予約状況をネットでチェックしたところ、すでに満室、しかし3日後の13日は何と空があるではありませんか。ほんの数日後でしたが、急遽行ってみようということになりました。当日、朝から京都府日本三景天橋立と舟屋の里・伊根町を訪ね、旅館に着いたのは夕方の5時半頃でした。最近の旅館では、いろいろな宿泊プランが用意されており、迷いましたが、料金と相談した結果、「お部屋をグレードアッププラン」にしました。といってもランクはそれほど上位でもありません。食事を午後7時からとし、それまでにお風呂に入ってくることにしました。お風呂はいろいろあるようでしたが、まずは屋上の展望露天風呂に入りました。その後部屋に戻ったあと、レストランへ場所を移して夕食です。個室で、掘りこたつ式になっていました。食事(懐石)はおまかせでしたが、焼き物を選べるようになっており、私はタバラガニにしました。
次から次へと出てくる料理はどれもおいしく、まさに至福のひととき。食後、睡魔に襲われひと眠りしたあと、深夜にもう一度、地下2階の大浴場に入ってベッドで就眠です。温泉に行ったら3度入らないともったいない、というのが私のポリシーです。

翌日は、6時前から目が覚め、窓から温泉街を眺めると、うっすら霧が立ち込め、旅館の庭園の木々の間から常夜灯の灯りが残るとても静寂な夜明けでした。少しだけ贅沢な気分と、少しだけ幸福感のあるこのひとときは何ともいえない味わいです。
朝風呂に入ったあと、温泉街の散歩に出かけました。旅館からすぐ下、春来川の脇に源泉の荒湯があります。湯けむりがもうもうと立ちあがっています。源泉の温度は98度とも云われ、日本でもっとも高い温度の源泉と云われているようです。慈覚大師の像にお供えをしている女性の姿がありました。名物の温泉卵を吊るす場所にはさすがに誰もいません。石段を下り、春来川に降りると足湯がありますがこちらにも人影はありません。河原には「高温・危険」と書かれた立札があり、川にはゆったりと鯉が泳いでいました。再び石段を登り、赤い橋を渡って初めて正福寺を訪ねました。重厚な佇まいの楼門が印象的です。急な石段を一段ずつあがる度に眼下に温泉街が開けてきます。その後、町筋に出ると空き地では朝市が開かれていました。橋のたもとのクリーニング店の前では、首に鈴をつけたふっくらした猫がじっとこちらを眺めていました。私はどちらかというと犬党ですが、この猫は素直にかわいいと思いました。

通りを歩くと、温泉劇場と書かれた看板だけが残る駐車場がありました。どこかレトロな感じがして、当時の賑わいが見えるような気がしました。さらに進むと、愉快リゾートと書かれた大きな旅館があります。実は、4・5年前、湯村温泉に最初に来たとき泊まったのがこの旅館でした。当時は三好屋グランドホテルといっていたと思うのですが、宿泊者が減り閉店したと聞いていました。業態を変えての再出発でしょうか。当日は駐車場が満車の状態でした。
散歩から帰ると朝食です。旅館の朝の食事はどうしてこうもおいしいのでしょう。いつもにも増して食欲が出てしまいます。陽が長い、春や夏の季節なら、旅館に着いて入浴後の散歩も楽しいでしょうが、この季節ではそうもいきません。朝は温泉街の違った表情を見ることもできて楽しいものです。



愛らしいクリーニング店のネコ
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湯村温泉は素晴らしい!

2011-10-28 21:05:18 | 温泉
(前回の、餘部鉄橋・大乗寺のつづき)

湯村温泉荒湯と春来川沿いの足湯

大乗寺を出て、県立但馬牧場公園に寄り道したあと、湯村温泉には、早めの夕方4時半ごろに着きました。私が最近行った温泉への到着時刻は、いつもどっぷりと日が暮れている時間帯だったので、今回は、明るいうちに着いて温泉街をゆっくり散策したいと思いました。
湯村温泉と云えば、NHKテレビで放映されていた「夢千代日記」の夢千代の里として、一躍有名になりましたね。町には、ドラマにちなんだ夢千代像や、夢千代館、夢千代橋などがあります。さて、本日の宿は、「井づつや」。駐車場に車を入れると、係の方が荷物を持って案内してくれます。日本庭園に面したロビーで、抹茶とお菓子をいただき、待っていると、案内係は和服姿のとても美しい方でした。今回の予約はインターネットで直接、旅館に申し込みをしました。旅館のHPによりますと、それが一番お得とか。それはそうでしょうね。旅行会社や通販サイトに手数料を支払う必要がありませんから、旅館としてもありがたいのでしょう。申込日は一週間前でしたが、宿泊予定日が土曜日にも関わらず、「空」とのうれしい表示。スタッフの方によると、カニの解禁日(11月6日)前ということで、今はシーズンオフとなるようです。



夢千代日記のワンシーン (夢千代館のTVより)

湯村温泉、思えば、今から5.6年前に一度来たことがありました。宿は「三好屋グランドホテル」という大きな旅館でした。このとき、湯めぐりという手形を利用して、「井づつや」「朝野家」と二つの旅館の温泉に入りましたが、どちらも素晴らしいものでした。今度、機会があれば、館内の設備が素晴らしかった「井づつや」にしようと決めておいたものです。スタッフの方の話によると、「三好屋グランドホテル」さんは、廃業されたとか。この春のことだそうです。景気低迷で団体客が減り、東日本大震災でキャンセルが続いたのが影響したのでしょうか。とても寂しい話です。
夕食の時間を決めて、それまでに、温泉街を散策、そのあと旅館内の温泉に入り、そして食事の予定としました。旅館からとことこ降りると、源泉「荒湯」があります。国内で一番高い98度の熱湯が噴出しています。ここの名物が、温泉卵。前のお土産屋さんで、長いネットに入った生卵を売っていて、それを湯壺につるしておくこと約15分。その間、すぐ下の春来川沿いに設けられた足湯に浸かっていると、茹で上がるのもあっという間です。この湯煙と匂い、温泉情緒が漂い何とも云えませんね。夢千代像やお土産屋の店先をのぞきながら歩くと、陽はだいぶ暮れてきました。通りをまっすぐ進むと夢千代館がありました。館内に入ると、そこは昭和の町並み。置屋の芸妓さんの部屋や旅館など、NHKで放映されたセットがありました。また、夢千代日記のTVドラマも上映されていました。餘部鉄橋をわたる列車、余命3年と宣告された被爆二世の夢千代が神戸の病院から帰るところで、物語はスタートです。ほんとに懐かしい。主演の吉永小百合さんも随分若いですね。初回はもう30年前ですから、30代半ばでの撮影だったのでしょうか。
旅館に戻ると、屋上の露天風呂へ。この旅館にはいくつも風呂があって、どれもが素晴らしい。「あー、幸せ!」と湯船に浸かっていると今日の疲れもどこかにふっとんでしまいました。
(つづく)

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