今年も、枝垂れ桜を見に岡山市曹源寺を訪ねました。自宅を8時半ごろ出発。曹源寺には9時半ごろに着きました。松林の参道を抜けると駐車場があり、すでに満車に近い状態でした。何とか停めて、境内に入ると、なんとウグイスがまさに「ホーホケキョ」と鳴いているではありませんか。実にさわやかで、清々しいことこの上なしです。そして境内にはあちこちで、掃き掃除をする外国人修行僧の姿がありました。
このお寺は、池田家の菩提寺ですが、檀家はなく、外国人の修行僧が多いことで知られています。前住職山田無文老師から「禅を外へ出す」という宿題を与えられた原田老師は、1989年にアメリカ西海岸のシアトルで始めて坐禅を集中的に教え、以来、アメリカ、
西欧、インドで毎年、短期集中の坐禅を指導。曹源寺での修行者が核となり、母国で坐禅修行できる道場を確立。すでに世界12カ所に禅道場が開かれているそうです。
そういえば、我が茶道・上田宗箇流のお家元もこのお寺に参禅され、原田老師から法諱「宗冏」を受戒されたのでした。禅と茶道、海外でのつながりも深いようです。
さて、東側の入り口から入ると、すぐに大人100円と書かれた専用箱が置かれています。石畳を進むと小さな池の向こうに、うすピンク色の二本の枝垂れ桜の優美な姿がありました。事前にインターネットで調べたところ、どなたかの記事に3・4分咲きとありましたので、そう驚きませんでしたが、昨年の今頃は、ちょうど満開だったので、今年は1週間ほど遅いようです。でも心なしかピンクの色が濃いような気がします。これが満開に近づくと色は、ほとんど白になりますから不思議ですね
この池・心字池の周りでも朝の清掃が行われていました。砂地はほうきできれいに掃き清められています。駐車場はほぼいっぱいでしたが、桜目当ての人は数組だけのようでした。池に桜が写り、息をのむ美しさです。ソメイヨシノの圧倒的な並木もいいのですが、このような枝垂れも、やさしく優雅でまたいいものです。この桜の種類ですが、山桜の一種でしょうか、花弁は小さく八重で、垂れ下がるさまはまるで花かんざしのようです。今年で連続3回目、でもこのような早い時期に来たのは初めてでした。満開の桜や散り際の桜も美しいものですが、つぼみと一部開花の状態の桜も清楚でいいものですね。
結局、1時間ほど滞在し、次の目的地矢掛町に流しびな行列の撮影に向かいました。