未熟なカメラマン さてものひとりごと

ようこそ、おいでくださいました。

干し柿の里 限界集落の山ノ上地区を訪ねて 岡山県矢掛町小田

2022-12-02 23:14:42 | 干し柿
訪問日:令和4年11月14日(月)

地元・山陽新聞に矢掛町小田・山ノ上地区の干し柿づくりが始まったとのニュースが掲載されていました。この時季の風物詩、むぎたてのオレンジ色の柿が連なって垂れ下がる様子は被写体としては申し分ありません。
目的地まで、車で15分ほど、ただ前回の訪問では、近道を走り道に迷って出るに出られない状況になって大変苦労した思い出がありました。なので、今回は、少し遠回りですが、井原線小田駅を北上し、山ノ上公会堂を目指すルートにしました。



山ノ上農産物直売所 営業時間:毎週土曜日曜 9:00~13:00


12月の第3日曜日には地域の方たちの協力により「山ノ上干柿まつり」が開催されます。提供:山ノ上HP


大名行列のポスターが貼ってありました


干し柿の里 山ノ上案内図

目的地・山ノ上公会堂に到着し、掲示板などを眺めていると、シニアカーに乗ったご老人がするするやってきて目が合いました。こんにちはと軽く会釈をすると「以前、どこかでお会いしましたかな?見覚えがあるような?」と尋ねられたので、「いえ、ないと思いますよ」と答えてから、いろんな話を伺いました。山ノ上は3地区あり、ご老人のお宅は江戸時代から続く旧家で、地区の原点だとおっしゃっていました。住人、特に若者が減り寂しくなったとか。

それでも干し柿まつりには、この広場がいっぱいになるほど人がやってきて賑わうそうです。自治会の役員を経験され、現在の姿にするのに随分尽力されたそうです。90歳になられるこのお年寄りは、まだまだお元気。気づくと30分ほどの立ち話になっていました。



山あいにあるビニールハウス


地区には、約650本の柿木があり、年間約13万個の干柿が生産されているそうです


お礼を言って、カメラを持ち散策に出かけます。ちょうど三叉路のところに石灯篭がありました。特徴のある凹凸の表面で貝殻成分を含む独特の岩は浪形岩と言われ、井原市野上町から小田のこの地区にかけて、かつて海底が隆起した独特の地層を形成しています。総社市吉備路国分寺のこうもり塚古墳の石棺もこの地域の石が使われていました。






干し柿の多くは、ビニールハウスの中で、管理されています。無断で立ち入ると不法侵入になりますので、観光客といえども、そこのマナーはしっかり守らなければなりません。遠目から撮影するだけですが、近くに1軒だけオープンで大量の干し柿を見ることができるお宅があります。
この日は、不在のようでしたので、遠く道路から撮らせていただきました。この地域一帯は中国山地のすそ野に位置し、寒暖差がはっきりして霧が発生しないという気象条件が干し柿つくりに適しているのだそうです。天気のよい日には、遠く瀬戸内海や四国山脈も見ることができるようです。山の傾斜地には、人出不足なのでしょう。まだいっぱい実のなった柿の木が放置されていました。



有難いオープンでの干し柿 こちらのお宅は毎年このように吊るされています


大きな扇風機で風を送っていました


大変な作業です


浪形岩で造られた常夜灯は、町指定の重要文化財です


山の斜面に連なる柿の木


ススキが揺れる晩秋の里


抜群の眺望 条件がよければ瀬戸内海や四国山脈が見えるそうです


とても美しい田舎の景色

山ノ上地区の高齢化率は、3年前と比べ着実に高くなっており限界集落の道を突き進んでいます。2017年と2022年の比較すると、ご覧の通りとなっています。
住人の数 49人 → 36人
高齢化率 61% → 78%

こうして撮影を楽しんだあと、矢掛町・大通寺から美星町鬼が嶽に向けて出発しました。鬼が嶽は、国の名勝にも指定されており、秋のこの時季は特に紅葉がきれいで目を見張るようです。さて見ごろかどうか、行ってみてのお楽しみです。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奥津渓のあと蒜山高原を訪ね... | トップ | 広島県の紅葉の名所 神勝寺... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

干し柿」カテゴリの最新記事