未熟なカメラマン さてものひとりごと

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近江八幡を訪ねて(撮影日記6)水郷めぐり

2010-07-09 22:51:40 | 観光名所

偶然にも一緒に水郷めぐりを楽しんだ人たち

八幡山ロープウエイから降りて、地図を見ながら和船乗り場に向かいました。方角的には間違いないと思いながらも、念のためこのあたりの住人と思われる人に、場所を確認しました。途中の民家の庭先に、雨に濡れた「紫陽花-隅田の花火」を発見。このようなきれいな「隅田の花火」を見たのは初めてでした。閑静な住宅街が続きます。そしてやっと乗り場に着きました。
萱葺きの屋根、いかにも和を演出している感じです。船頭と思われる人が数人立っていました。受付のようなものはなく、「3時の舟に乗りたい。観光パスポートの割引を使用したい。」と申し出て料金の1,800円(通常は2,100円)を支払い、しばらく待っていると定刻の3時になりました。同乗者は熟年のご夫婦、母と娘の親子の4名です。
有難いことに、雨が小降りになってきました。両側に分かれて座ってほしいということで、最後列に当然ながら私が1人座りました。定員は6名のようでした。最初の水路の狭いところは、船頭さん竿を使います。場所によって櫓とを使い分けるのだそうです。小降りになったということで前と両側のビニールカバーをあげることになりました。うまいこと出来ていて、カバーの先端の棒をくるくる巻いて、屋根に載せるように収納できるしくみです。随分すっきり、涼しくとても心地よく感じます。カバーがあると風に流されその抵抗もあるので少し漕ぎにくいのだそうです。乗り場で見たスタッフの方が途中で待っていて写真を撮りました。
少し広いところに出ると、まさに異次元の世界。
聞こえるのは、舟を漕ぐ櫓の水を切る音、そしてヨシキリの鳴き声。これのみです。舟はゆっくりゆっくり進みます。葦(ヨシ)やガマの群生が続きます。途中何度かカイツブリを見ました。2箇所で卵を抱えてじっとしている姿を写真にとることができました。最近、このような穏やかな時間を過ごしたことがあったでしょうか!この元祖水郷めぐり、約10程の橋を潜りますが、その内のひとつがよく時代劇のロケに使用されるそうです。周りに電柱や民家ないので都合が良いとか!また、赤いペイントのペットボトルを時々見かけました。実はこれはマナー悪い人が投げ捨てたのではなく、魚を捕るためのしかけの目印だそうです。
一番のシーズンは、桜や菜の花が咲く4月だそうです。それにしても、船頭さん1時間以上こぎっぱなしで疲れると思うのですが、意外にそうでもないようで、その体力に感心します。途中、大きなエンジン付きの舟に乗った団体さんを何隻か見かけましたが、あれでは肝心の雰囲気、なにも味わえないだろうなと思いました。
最後の方で雨足が強くなってきて、とうとうビニールカバーを降ろすことになりましたが、皆さんに一様に満足のようでした。
水郷めぐりのあと、家族から頼まれたバームクーヘンを買いに再度、日牟禮神社の境内に戻ってきました。クラブハリエはバームクーヘンの名店です。出来たてを求めて店内に行列ができていました。私もよくわからずその最後尾に並びました。言葉はいりません。指を立てるだけでOKです。1か2か3か、タレントのスザンヌ似の店員さんが、「袋をもうひとつ入れておきましょうか」とずっと問いかけています。今日は雨なのでその手提げの紙袋にナイロンカバーが掛けてあり、境内にはこの袋を提げた人がいっぱいでした。
そして、バス停に向かおうと八幡堀を渡った時に、あの撮りたかった「京料理 宮前」と書かれた土蔵を発見しました。最初は遊歩道を通ったために気づかなかったようです。やれやれこれで気持ちよく帰れる、と、すっきりした気持ちで八幡堀をあとにし駅方面のバス停に向かいました。(近江八幡おわり)


日牟禮ヴィレッジ クラブハリエ
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近江八幡(撮影日記5) 八幡山ロープウエイから元祖水郷めぐり

2010-07-06 21:37:08 | 観光名所

八幡山ロープウエイ

新町通りの古い町並みの散策を終え、少し時間を気にしながらロープウエイ乗り場に向かいました。やってきたのは日牟禮八幡宮の境内。乗り場はこの奥にあります。駐車場は雨なのに満車の状態でした。観光バスも結構多いですね。おそらくここで降りて八幡堀や町並みを散策するのでしょう!もちろん八幡宮も結構な人出です。
ロープウエイの運賃は往復800円ですが、観光パスポートを持っていると無料です。このロープウエイかなり小さいですね。座席スペースは10名分ほどで、15分間隔で運行していました。私が乗ると少し揺れてゴーンと音がします。どこかに接触しているのでしょう。この便は私一人だけか思っていると、15・6歳の女の子とその両親のファミリー、そして出発直前に、中年の男性が一人乗り込んできました。乗りこむたびにゴーンと音がします。さすがにロープウエイ、一気に上がるので周囲の景色もどんどん変わってきます。頂上までたったの4分でした。頂上には、30分で回れます、と書いてありました。ひととおり普通に見るのに30分もあれば大丈夫、ということなのでしょう。
案内板にしたがって山道を登ったり、降りたり、このようなところにお城はあったんですね。石垣が往時の面影をとどめています。私の目的はただひとつ、見晴らしのいいところから琵琶湖の雄大な景色をカメラに収めることでした。ただ、同じ進行方向にいつも先ほどの中年男性。この方も急いでいるようで、まるで競争をしているようでした。あとでわかったことですが、観光バスの団体さんで来られた方で、抜け出してこちらに来られたようでした。バスの時間が気になるのでしょうね。もう少し時間があれば、京都から移された村雲瑞龍寺も拝観したかったのですが、門を見るだけにしておきました。15分ほどしてロープウエイの乗り場まで戻ってくると、係りの人が、「あ!惜しい、今、ちょうど出たところです。もう15分ほど待ってください。」とのことでした。しかたなく乗り場付近で写真を撮っていると、この方が話しかけてきました。
「どちらからお出でになったんですか!やはり写真を撮るなら秋口がいいですよ!今時分は、視界が悪い。水郷めぐりはされた?」と聞いてきたので、「これからです。動いていますかね。と聞くと、大丈夫、動いていますよ!」とのこと。眼下に近江八幡の碁盤の目状の町が広がっています。安土城のあった安土山や比叡山の山並みも見えます。
ロープウエイを降りると、時間は14時半頃でした。急いで水郷めぐりの発着場に向かいます。

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近江八幡を訪ねて4 新町通りから八幡山ロープウエイ(撮影日記)

2010-07-02 23:16:15 | 観光名所

雨に濡れた新町通り、閑静な佇まいです。

八幡堀から新町通りを通って、まず近江八幡市立資料館のひとつである旧伴家に向かいました。新町通りの町並みは、他と比べ派手さはありません。質実剛健といった感じでしょうか。振り返ると借景に八幡山、まさに絵になる風景ですが、その通りの一軒が修復中で、養生のネットのグリーンが目立ち、撮影という点では非常に残念でした。景観に配慮してネットの色を変えるなどしてもらうと有難いのですが、それは無理な話でしょうね。旧伴家の入口を入るとそこは広い土間。左の一室が受付で、パスポートはみせるだけでOKです。正面に日牟禮八幡宮の大祭、左義長祭りの大きな神輿=左義長がデーンと構えていました。高さは2階の天井に届くぐらいあります。なんと豪華な!中央にある虎の張子が見事です。これは干支でしょうか!私たち岡山県人から言えば、まさに動くトンドですね。最後には燃やされてしまうのだそうです。
2階に上がると。畳の部屋があり扇風機が何台か廻っていました。その一角に座り込み、汗を拭きながら、地図を確認していると、「今日は暑いですね!」と他の入館者から声がかかったり、同じように座りこむご夫婦もありました。2階から眺める新町通りも風情がありますね。大きな松が町並みに彩りを添えています。
こうして、しばし休憩の後、次に重要文化財に指定されている旧西川家に寄ってみることにしました。



旧西川家の畳の間から見るお庭は何ともいえません。

旧西川家の拝観は、まず路地を通り、入口はその裏側にありました。受付でパスポートを見せるとどうぞとのこと、カメラはいいですか!と訪ねると、個人で撮られる分なら大丈夫です!との快い返事。以前、鳥取県智頭町の石谷家、重要文化財に指定される前はOKだったのに指定されたあとは、きっちり断られたことがあります。OKかどうかは重文では半々ぐらいでしょうか!矢掛の石井家、鞆の太田家は条件つきながらOK、竹原の松坂邸はだめでしたね。なにを基準に決めているのでしょう。さて、土間には懐かしいかまどがあり、畳に上がると広い庭が見えます。雨の水分を十分過ぎるぐらい吸った苔は見事に鮮やかに見えました。いつものことながら、畳の部屋からお庭が見られる、最高の贅沢ですね。小さなスペースに箱階段がありました。上に行くにしたがって箱は小さくなりその開いたスペースが階段の役割をします。もちろん箱は入れ物に利用できるわけで、昔の人はよく考えたものだと感心します。
 新町通りを後にして、八幡山ロープウエイに向かいました。時間が少し気になります。
(つづく)


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近江八幡を訪ねて-八幡堀-(撮影日記3)

2010-07-01 21:22:19 | 観光名所

まるで江戸時代にタイムスリップしたような八幡堀

 雨で光る石畳の遊歩道、すべてがしっとりとして味わいがあります。途中ですれ違ったのは八幡堀めぐりをする団体さん一行だけでした。しかし、雨の中での撮影は何と難しいのでしょう!左手には傘を持ち、右手だけでの撮影です。望遠の調整をするときが特に大変です。それに、傘が小さかったのでカメラが雨に濡れ、そちらも随分気になりました。八幡堀には、いくつかの橋が架かっていますが、どれも景観に配慮して古風な木製風の造りになっています。両岸には桜や柳もあって、堀にかかるさまは、まるで江戸時代にでもタイムスリップしたかのようです。そういえば、先日のテレビで見た再放送の「鬼平犯科帖」のエンディングがこの場所でした。
時代劇のロケ地といえば、まず思い浮かぶのが京都の大覚寺ですね。あと仁和寺や東福寺の通天橋、そしてここ八幡堀ではないでしょうか!
 昭和の時代、この八幡堀も管理が行き届かず、ドブ川のようになり、埋め立ての危機に陥ったこともあったようです、地元の有志が立ち上がり、ご覧のように見事な景観を取り戻すことができました。駅を2キロ先に作ったというのも、この町並みを保存したいという意図があったそうです。
 エンジン付きの舟がゆっくり堀を進みます。これもまた絵になりますね。でもシーズンは、やはり桜の咲く頃なのでしょうか!いったん上の道路に上がると、この橋のところで、ちょうどガイドさんが団体さんに説明をしているところでした。「ここでは年間、××回の時代劇の撮影が行われている」「また、この豪邸、あのふとんの西川社長のお宅です。広さは何と・・・」など、聞いているだけでも楽しいですね。ずっと聞いていたいところですが、時間もないので、ひとまず八幡堀はこのくらいにして、同じ重要伝統的建造物群に指定されている新町通りの町並みを訪ねてみることにしました。ただ、ひとつ気になることが!よく八幡堀で紹介されている、あの「京料理・宮前」と書かれた白壁の土蔵群、最後まで見つけられませんでした。(つづく)


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