明け方の気温氷点下5℃・・・なれど、我が身は、寝床の中・・・。
昨日も、やはり、昼頃の起床となった。
夕刻から、渋谷・シアターコクーンへ、『マクベス』を観劇。
14:30に相方と待合わせ、年末の午後、都内へ向かう。
相方ともども、この公演を楽しみにしていたのだった。
シアターコクーンでは、舞台構造を変えて、試験的?な演劇空間を作り上げることにも、積極的な劇場である。
今回は、劇場の中央部に六角形の舞台を設置。
舞台は、ただそれだけ。舞台を囲む客席の配置。
つまり・・・場面の転換などの誤魔化しは一切きかない・・・ただ俳優の技量のみがものを言う構成の舞台なのだろう。
・・・それで、シェイクスピアを演じようとは・・・大した度胸であるな・・・。
予想どおり・・・役者たちは、セリフを言うのが精いっぱい。
あの長科白を、歌うように表現できないと、シェイクスピアは、とたんに、眠くなる。
つまらぬ芝居は、長い・・・。
まず、前半のもたつき。掴みがないから、あくびをかみ殺しての観劇。
主演のマクベス役の堤真一さんの心理描写は、相変らず上手いとは思うものの、かつてのオーラを放つ色気が、なくなってしまった・・・ようだ。
マクベス夫人の常盤貴子さんもシェイクスピアのセリフの罠にはまってしまったひとり。
ヒステリックに喚くだけ・・・清楚な女優さんのイメージが邪魔をして、素直に見ることができなかった。
マクベスで、重要なのは、魔女の予言だが、平田敦子さんを配して起きながら、何のインパクトもなかったのは、残念。三田和代さんを魔女役に配したのも意味がなかったような気がする。
そして、風間杜夫さん(バンクォー)が、何故、あれ程、影が薄いのか・・・。
秀逸だったのは、ヘカテ、マクダフ夫人役の池谷のぶえさん。
声量もセリフの抑揚も抜群に上手い。
見ていて、ほっとする。
バーナムの森のために、客席に緑色のビニール傘を配していたが、背景をもてない舞台構造での観客参加型を狙った演出も、功を奏さなかったようだ。
新感覚の演出というより、ただ、奇抜さを狙っただけのような気がする。