午後から、雨あがるも、灰色の梅雨空。気温も低く、凌ぎ易い土曜日。
『蛾』の話です。
この間から、続いておりますが・・・『蛾』。
昨日、韓流時代劇のDVDを見ている途中休憩時(お茶やお手洗い)に、DVDを一時停止にすると、某国営放送に切り替わる。
普段は、テレビはほとんどみないものの、世界遺産登録が決定(・・・たぶん、既に、登録されたんだと思うけれど)された富岡製糸場の特集が組まれていて、ふと見入ってしまった。
明治期、官営の製糸工場ということで、紹介されていたけれど、レトロな雰囲気の歴史のある工場で、生糸の生産をしていた場所でもあった。
富国強兵・・・。
鎖国が解けて、いざ世界を見渡してみれば、まわりは、列強だらけ。
戦争するにも、ヒト・モノ・カネ(現在は、プラス情報)が、潤沢に必要だ。
他国に蹂躙されぬためにも、まずは、自国の経済力のUPが急がれる・・・手っ取り早く儲けるには、安く作って、高く売る・・・そんな産業開発。
それには、『生糸』だろう。
古代より現在に至るまで、皇室でも女人は養蚕を奨励し、糸を取る。
絹を織り上げる・・・織り上げた絹布は、貴人の召される衣裳に変わる。
鹿鳴館で、Shall we dance?
ダンスをするには、絹のローヴデコルテだ。
・・・んな訳で、それ養蚕だ、糸取だ・・・。紡げや、紡げ・・・。
・・・で、『蛾』。
養蚕を奨励した国家的プロジェクトの中心となった富岡製糸場。
時代は、激変し、二度の大戦後の需要は・・・ほとんど無くなり、風前の灯に・・・。
そこで、世界遺産。
・・・で、『蛾』。
あの気持ちの悪いイモムシが、繭を紡ぎ、繭を乾燥させて、ボイルする。
なかのイモムシは、孵化(羽化)することもなく、昇天。
蛹は、貴重な蛋白源、家畜の飼料にするらしい。
何だかな~~~・・・でも、家蚕は、人の手による飼育なしでは、生きて行けないそうである。
生糸を生産するだけに生まれてきたのね・・・蛾になることはないのか・・・。
東京タワーで、繭になったモスラ・・・。あの繭から、生糸は生産できるのであろうか・・・などなど、相変わらず、馬鹿なことを考えている梅雨時の土曜日。
下手な考え休むに似たり・・・。