鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

夏の色

2014-07-22 22:54:13 | Weblog

梅雨があけたようで、正午前に、裏の雑木林から、油蝉の鳴き声。
ケタたましく、喧しく、暑苦しく・・・。
奴らは、5年から10年くらい?土の中で、ヌクヌクと過ごし、地上では、1週間から10日の命だそうで、そうなれば、鳴いたもん勝ちなのだろうか・・・。

よくわからないけれど、あんなに鳴いていると、天敵(鳥)などに、狙われたりしないのか・・・と思う。老婆心ながら・・・。

それでも、今日は、油蝉の初鳴きを聞く。

夏・・・である。

うんざりするくらい夏である・・・。

・・・うんざりしながら、この暑さをやり過ごす。

暑いので、(別に、暑くなくても、ダラダラ寝暮らしているけれど)、うっかり、昼寝などしてしまい、目覚めたら、夕方だった。

何時の間に、寝入ってしまったのだろうか・・・。
夕方なのか、明け方なのか・・・一瞬、時間と自分を忘れてしまった。

忘れているうちは、幸福である。
寝入っているうちは、幸福である。

不幸なのは、目覚めて、今の自分を思い出すことだ。

そのときの絶望感・・・たら、筆舌に尽くしがたい。
そんな毎日を送っていた・・・いや、今でも送っている。

明け方なのか、夕方なのかも、解らずにいる一瞬の間。

そんな絶望の日々でもある。

梅雨が、あけて、油蝉が鳴いて・・・それでも、私は、未だに、去年の夏から、逃れられていない。

去年の夏は、色褪せもせず、くすんだ記憶を、いつまでも、ひきずって、新しい夏の色には、染まる事のない・・・そんな絶望的な、夏の始まり。