秋晴れの土曜日。夏日。
久々に相方と都内・東京芸術劇場に、カタルシツ『語る室』を観劇に。
一昨日から、頭痛が続いていて、長く眠ったのにも関わらず、回復が遅いので、取りやめにしようか・・・とも思ったのだけれど、お天気も回復したし、本当に、久方ぶりの都内だったので、様子を見ながら、行くことにした。
今回のお芝居は、5年前に起きた幼稚園のバスの運転手と園児の失踪事件の関係者が、バーベキューをするシーンから始まる。そこにいるのは、警察官とその姉。失踪したバスの運転手の兄である古橋宗雄であった。
更に、そこへ車を盗難された霊媒師・佐久間と、二人の兄妹が出現する。
5年前、失踪現場にいた重要参考人を職務質問した警察官の二階堂譲は、ヒトに見えないものがみえてしまう一種の霊感体質。
その姉の美和子は、失踪した園児の母親であった。
美和子は、都内の霊媒師・佐久間を訪ねるも、真相は、わからないままだった。
5年後。
霊媒師・佐久間は、事件現場を訪ねるが、乗ってきた車を、盗難される。
車を盗難したのは、美和子で、その横には、父親の死で、長年離れていた自宅に戻る途中のヒッチハイカー・益子大輔の姿が、あった。
過去と現在と未来が交錯し、ところどころにしか、見えなかった時間の点が、やがて、1本の線となってつながる物語の展開は、流石に上手い。
・・・実は、私は、上演中、この時間軸が、よく理解できなかった。
終演後、相方に、どういう関連があったのか・・・を、電車の中で、詳しく解説して貰ったので、物語が理解できた・・・というお粗末さであった。
・・・それでも、この作品は、充分、面白かった。
過去・現在・未来・・・・物語は、ランダムに展開していく。
その場面の再現。
そのとき、観客は、ひとつひとつ、セリフの意味を知り、解かれてゆく謎(私は、解けないとこもあったのだけれど)。
ああ・・・あのひとが、未来で、この姿になり、過去が、現在に追いつく瞬間。
その村には、虹の輪が出来て、そこは、時間のトンネルになるらしい。
事件の日の・・・秋分の日。
そこは、時間が複雑に交錯する・・・不思議な場所。