友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

高校生の意見

2017年02月06日 18時23分42秒 | Weblog

 中日新聞の投書欄『発言』に時々「ヤング」の特集がある。ふたりの高校生から「憲法第9条の改正」に対して、賛成と反対の意見を載せてあった(2月3日)。反対の女子高校生は「かつて日本は大きな戦争を引き起こしました。その反省から平和主義を唱え、武力を放棄したのではなかったのですか」と言う。男子高校生は「すぐに中国が侵略してくるとは思いませんが、有事では今の日本は対処できないと思います」と中国の脅威を挙げる。

 男子高校生の視点は「外国などに攻められたら」にある。安保関連法が成立し、「異国で紛争や戦争が発生したとき、自衛隊が迅速に支援できるようになったが、憲法が改正されればもっと自衛隊の活動の幅が広がります。日本が国際社会で生きるためには憲法改正が必要」と主張する。女子高校生は「9条を改正したら、私たちの生活はより戦争に近づいてしまう」。「自衛隊は国防軍となり」、「国防軍を維持するために徴兵制が敷かれるかも知れない」と危惧し、「国際的な信頼を確保し続けるためにも」「戦争反対の姿勢を取り続けるべきだと思います」と結ぶ。

 私はもちろん女子高校生の意見に賛成である。攻めてきたらどうするのかではなくて、どうしたら世界を平和にすることが出来るのか、そのために日本はどうするのかを考えて欲しいから。憲法論議はここが出発点だと私は思う。私も高校生の時、新聞に投稿し採用されたことがある。私が通った高校は進学校で、先生たちは「大学入試にこういう問題が出る」と授業する。私は学問をするために通っているのに、「入試、入試」ではまるで予備校ではないかと、普通高校の在り方に疑問を投げかけた。

 けれども現実は「今日は予備校があるから」と掃除当番をサボって帰る同級生に何も言えなかった。学校が行っていた早朝や夏休みの補習に出ないことが唯一の抵抗だった。アメリカの大学でトランプ支持の講演会を学生たちが暴力で中止させたが、高校生あるいは大学生の私なら同調しただろうが、今は「そんなことをしてどうなる」と思えてしまう。トランプ大統領が「言論の自由に敵対する行為」と言うがその指摘は正しい。やっぱり根源のところで議論することが出発だと思う。

 それにしても、現在の高校生は目先のことばかりに関心があるのかと思ったが、ちゃんと国の在り方を考えているようで嬉しかった。いや、「普通高校の予備校化」などよりレベルが高い。

コメント (2)
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