友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

懐かしい顔、顔‥

2017年02月11日 17時05分27秒 | Weblog

 建物に大きな変化はなかったのに、すっかり変わってしまっていた。来年いっぱいで閉鎖されるのだから当然なのだろうが、各実習室は雑然としていた。改修工事が行われ、部屋の形も変わっていたし、実習室の使い方も私がいた頃とは違っていた。140人もいるとなかなか居場所がない。3・4歳の子連れの若い人が多い。おそらく私は上から数えて2番か3番というところだろう。教員で参加しているのは3人で、しかも私より後輩で一緒に勤めたことがない。

 私が実習室を眺めていると髭を生やした若い人が近づいてきて、「何年の卒業ですか?」と聞いてきた。「えー、卒業生ではなくて、ここに勤めていました」と答える。「失礼しました。何を教えてみえたのですか?」。そんな話から、私が勤めていた頃の話をするが嚙み合わない。彼はこの高校の建築科を卒業し、美術大へ進学して彫刻を学び、今は木工を教えていると言う。「フッションにも興味がある」と言うからユニーク先生だ。

 職員室を見ても、私がいた頃とは様変わりしていた。教科主任の先生は今年が定年だというが、ずいぶん若く見える。大部屋へ戻ると、「アレ、先生ですよね」と言ってくれる人が何人かいた。「先生の家に、酒持って行ったことがある」と言う人まで現れたが覚えがない。担任をしたクラスは家庭環境まで覚えているのに、そうでない学年の子は顔を見てもなかなか思い出せない。申し訳ないことをしてしまった。償いたいので、これからでも遊びに来て欲しい。

 卒業生たちは3年間同じクラスで過ごしてきたから、仲間同士のつながりも深いし思い出も数多く、何処を眺めても懐かしいようだ。私はこの学校に7年在籍したけれど、彼らのように懐かしい気持ちにはなれなくて、むしろ学年ごとの生徒たちの特長というか個性が浮かんでくる。昨年、クラス会を開いてくれた学年のふたりと、その上の学年の人の4人で昼食を共にした。彼らが卒業して45年余り、やっぱり高校生の頃の道具の使い方や学校の様子に話が戻ってしまう。

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