友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

卒業旅行

2017年02月25日 15時06分22秒 | Weblog

 国家試験を終えた孫娘は翌日から次女の住む仙台に行き、帰ってきた翌日の昨日、大学の友だちとハワイへ卒業旅行に旅立った。看護師の先輩である長女から「遊べるのは今しかないから」とでも言われたのだろう。「よくお金があるねー」と聞くと、「ママバンクから無償で借りた。看護師になれたらお金を使う時間はないから、返せるとママが言ってくれた」と正直に話す。大学は卒業できても看護師の国家試験に合格できない人もいるのに孫娘は本当に楽天家だ。

 卒業旅行でハワイか、私たちの頃は卒業旅行という言葉もなかった。新婚旅行でハワイに行くようになったのは昭和40年代の後半ではないかと思う。私は大学で美術を専攻したが、油彩・彫刻・デザインのコースがあり、恩師がデザインの先生だったこともあって、デザインコースに籍を置いていた。恩師の家で書生をしていた3年生の時、先生の提案で4年生は横浜から船でマカオへの旅に出かけた。

 私は横浜まで見送りにでかけたが、来年もマカオだったらどうしようかと密かに悩んだ。旅行代を工面できる目安がなかったからだ。翌年、私たちの卒業になっても先生から何の話もなかった。先生は私のことを思って何も言われなかったのだろう。卒業制作展が終ってからだと思うが、デザインの仲間で京都へ1泊の旅に出かけた。四条河原町辺りの小さな旅館だった以外は余り覚えていない。

 高校3年の夏にぶらり旅と称して京都へ来た時は、どこへ泊まろうかとウロウロしていたら若いアンちゃんに声かけられ、案内してもらったのは駅前のひどい安宿だった。その時に比べれば雲泥の差で、お酒も飲めて料理も美味しかった。何年か前にマカオへ出かけてみて、先輩たちはこの石段を登って天主堂を眺めたのだと思った。先輩の卒業作品の中にあった天主堂がそこにあったから。

 もっと若い時にいろいろ見ていたら、人生も少し変わったのかも知れない。「遊んでばかりいて」と長女は孫娘を叱るけれど、いろんなところを知っていることは知らないことより宝ではないだろうか。さて、今晩は演劇鑑賞。どんな演劇なのか楽しみだ。

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