友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

東大出の父親が長男を殺害

2019年12月12日 18時17分29秒 | Weblog

 午後から少し風が出て寒くなった。今日は朝から井戸掘り。先日掘った井戸から水を汲み出してみると、かなりの量が順調に出てくる。今日はその隣り、80センチくらいのところにもう1本の井戸を掘る。こちらも順調に掘り進み、汲み出してみると水が多くなったり少なくなったりしている。吸管のどこかから空気が入ってきているような気がするが、先輩は「これでよし」と言う。

 先輩が断言しているのに、疑問を挟むのは難しい。特に歳を取ると、なかなか人の意見を聞こうとしない。こちらも絶対な確信がある訳ではないから、まあいいかという気になってしまう。人の気持ちのやり取りは難しい。自宅で長男を殺害した元農林水産事務次官の裁判が始まった。76歳の父親が44歳の長男を、包丁で45カ所も刺し殺した事件だ。

 父親は妻に「これしか方法はない。どこかで死に場所を見つけます。私も(長男の名)も散骨してください」とメモを書いている。家庭内暴力に耐えられなかったためだが、あまりにも悲しい。長男は「お父さんはいいよね。東大出て、何でも自由になって」と泣きながら零したという。両親の長男への期待は大きかったようで、「テストで悪い点を取ると玩具やプラモデルを壊す」と長男は知り合いに訴えていた。

 長男は中学2年の頃に学校でいじめを受け、家庭で母親に暴力をふるうようになった。高校を卒業し、大学生になってひとり暮らしを始めたが、父親は「明日はゴミ捨ての日です」「髭は剃りましたか」などと絶えずメールを送っていた。両親は、定職に就かずゲームばかりしていた長男の部屋を訪れ、部屋の片づけや掃除を行い、生活費まで渡していた。

 両親の子育てが間違っていたのは歴然としているのに、それでも立ち直らせようと長男を呼び寄せ、同居を始めた。そして当然の結果が起きてしまった。そこまで思い詰めた父親だったが、自らの命までは絶たなかった。それでよいと思う。

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