天気予報通りちょっと寒くなってきた。風が吹いているので、ルーフバルコニーに出るのをためらう。夕方の空は赤くてキレイだ。けれど、以前は鳴いていたカラスがいない。夕焼けの空を背景にカラスが2羽、カアーカアーと鳴きながら飛んでいたのに、今日はどこからも聞こえてこない。
童謡の「カラス なぜなくの」を歌ってみる。作詞は野口雨情で、大正10年(1921年)に発表された。子どもの頃夕方になると、そろそろ家に帰ろうと歌っていた気がする。けれど、この童謡の題名は『カラス』だったか、『カラスの子』だったか、歌は覚えているのに題名が出てこない。
何度か歌っていて、『7つの子』だっと思い出した。夕方の情景と歌の雰囲気がピッタリ合うから、つい口ずさんでしまうのだろう。親カラスは腹を空かした子カラスが待っている巣に、カアーカアー鳴きながら帰っていく、そんなカラスの親子の情愛を歌っているのだと思っていた。
大きくなって、カラスの寿命は鳥類の中では長い方だが、せいぜい7年から8年と知って、古巣で待っている「7つの子がいるからね」は辻褄が合わないと思った。「7歳ではなく7羽」と言う人もいたが、巣の中に7羽もいるはずがない。しかし、何となく物悲しくて暖かい童謡にケチをつける必要はないかと思い直した。
これから秋らしく、朝晩は冷え込むらしい。寒い朝はフトンから出るのがつらい。なぜか吉永小百合さんが歌った『寒い朝』を思い出した。でも、何を歌ったのだろう。「心ひとつで暖かくなる」とか、「可憐な花を」「髪にかざして」とか、昔は精神主義だったんだと思った。サムッ!
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