自動車が急ブレーキをかけて止まる音がした。かなりのスピードで走っていたはずだが、何かにぶつかったような衝撃音は聞こえなかった。最近、この街も交通事故が多くなったのか、パトカーや救急車のサイレン音をよく聞く。
卒業生の車に乗せてもらっていた時、片側1車線の信号のある交差点で青になるのを待っていると、信号が変わった瞬間、向かいのベンツが急発進して目の前を右折していく。「直進が優先なのに、なにあれは」と、私がビックリすると、「こちらが軽だから、バカにしているんですよ」と卒業生が言う。
先日も、3車線の広い道路の真ん中を走っていると、右後ろからやって来た外車が私の前に割り込んで来たかと思うと、すぐに左側に移り、車2台ほど抜いてまた中央に入り込み、交差点近くになって右側に出てスピードを上げ、交差点の直前に再び中央に近づいて、無理矢理直進して行った。
そんなに慌てていったい何秒縮めることが出来たのだろう。運が悪ければ、自分の命ばかりか他人の命までも縮めることになるだろうに、そんなことも分からないのだろうか。車の技術が進んで、快適な運転が出来るようになった。絶対に交通事故を起こさない車も開発されるだろうと言われている。
なのに、国土交通省は昨日、トヨタ・ヤマハ・ホンダ・スズキなど5社に認証不正があったと発表した。ニュースを聞いていても、どういうことなのかよく分からない。分からないからか、国と会社がグルになって何かを企てているように感じてしまう。
車に乗る人は、これから高齢化に伴い減少していくだろう。市も高齢者のために巡回バスを運行している。私たちの世代のように、「いつかはクラウン」に憧れ、自家用車を購入してドライブを楽しむ、そんな若者はいなくなった。高齢者と若者では価値観が全く変わってきた。
そんな当たり前のことを嘆いていても仕方ない。好き嫌いや価値観のようなものは、おいそれとは変わらない。私は貪欲に頑固に、我が道を行くしかない。
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