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資本主義の終焉とその次の社会

2018年02月13日 17時46分51秒 | Weblog

  中日文化センターで水野和夫さんの講演を聴いてきた。水野さんは法政大学の教授だが、以前は内閣官房審議官を務めた経済学者。私は著書の『資本主義の終焉と歴史の危機』を読んで、ぜひとも話を聞いてみたいと思っていた。講演の演題は「2018年度の経済・金融の展望」とあったが、内容は『資本主義の終焉と歴史の危機』にあることと同じで、使われた資料も本から抜粋したものだった。

 資本主義は頂点にあるという私の直感と教授の結論は同じだが、講演の後に質疑の時間は設けられていなかったので、質問することはできなかったから、私の考えが正しいのかは分からないが資本主義が終焉を迎えていることは確かだった。私は資本主義という言葉も後から定義づけたもので、システムを指すがイムズではない、歴史の中で自然発生的に生まれてきた経済活動だと思っている。

 物品をつくって売る、その過程で利益を追求する。だから資源を安く手に入れるか、労賃を安くすれば、資本家は利益を上げることができる。けれど、物品が行き渡ってしまえば売れなくなる。水野先生は「周辺」から「中心」に集めることが資本主義と説明され、今その「周辺」が無くなってしまったと指摘される。ゼロインフレ、ゼロ金利の打開策は見つからないと言う。資本主義の終焉の次にやってくるものは見えないと。

 資本主義が自然発生したように、人の世は変わっていくだろうと私は思っている。必要なことは、「こうあるべきではないか」と理想論を展開することだと思う。こういう社会、こういう仕組みが必要だと主張することで、新しい時代は切磋琢磨して築かれていくだろう。資本主義の終焉は、近代国家の形が変わることを示しているから、大いに主義・主張を唱えるべきだろう。


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