28日のオリオールズとの第二戦で、大谷翔平選手の愛犬デコイことデコピンによる始球式が行われた。
マウンドに登場したデコピンは凛々しかった。翔平お父ちゃんの合図でボールを咥えると、18.44mを全力疾走し、ホームプレートで待ち構えるお父ちゃんにボールを無事送り届ける大役を果たした。これまで多くの始球式の映像を見て来たが、前回ブログで取り上げた我らが江川卓は寄る年波に勝てず劣化が著しく、かの稲村亜美は伸びやかで素晴らしいと、毎度、感心するが、今回のデコピンが文句なしに歴代一位の愛らしさだった。そして、デコピンへのご褒美のおやつが入っている、がま口状のポーチに肉球のデザインがプリントされているのと、翔平お父ちゃんが履いているニューバランス社製スパイクの左右の側面にデコピンの顔が描かれているのが話題になった。
そんな縁起担ぎの翔平お父ちゃんは、既に23日のレイズ戦九回二死満塁の場面で劇的なサヨナラ本塁打を放ち、史上6人目の「40本塁打、40盗塁」、所謂「40-40クラブ」入りを果たしていた。今季126試合目での到達は、これまでの最速記録である2006年のソリアーノがマークした147試合を大幅に更新するものだった。今年から、接触プレーによる怪我防止のためベースがやや大きくなり(結果、ベース間の距離が僅かながら短くなり)、試合時間短縮のため投手の牽制回数を制限する(結果、走者はスタートが切りやすくなった)という、ルール改正に助けられているとは言え、同じ条件であるはずの他の選手を寄せ付けない圧倒的なパワーとスピードの両方で、魅了して止まない。そしてこの日は、愛犬の前で1本塁打2盗塁をマークし、1998年のA-ロッド以来、史上二人目となる「42-42」を達成した。
こうして、この日は「大谷家」の躍動が絶賛されたのだった。そして、それを予告するかのように、デコピンと翔平お父ちゃんのボブルヘッド人形が配布され、MLB公式によると試合開始7時間前から長蛇の列ができる程の人気で、先着4万人に配付されたそうだ。羨ましい。
なお、その後、30日のダイヤモンドバックス戦で、翔平お父ちゃんは史上初の「43-43」を達成し、前人未到の「50-50」も夢ではなくなって来た。余りの上出来ぶりに、最近、冗談半分で彼の弱点探しが始まり、「お〜いお茶」の期間限定「大谷翔平ボトル」にプリントされている彼の俳句が「つまらない」と話題になった。逆に言うと、それくらい翔平お父ちゃんに弱点が見当たらないのが、そら恐ろしい・・・