韓国文化観光研究院が昨年韓国を訪れた外国人1万2千人を対象にアンケートを行った結果によると、一人当たりの旅行支出は平均1625.3ドル(約18万円)、中東からの旅行客が最も多くて2593.8ドル(約29万円)、2位・中国(2057ドル)、そしてロシア(1783ドル)、シンガポール(1573ドル)、香港(1519ドル)などが上位に入ったらしい。他方、最も少なかったのは日本で、平均の半分のレベルの813.9ドルは、調査対象国で唯一1000ドルを下回ったものだそうだ。早速、聯合ニュース(日本語電子版)は、見出しこそ「財布のひもが最も固いのは日本人」と抑制気味だが、本文では「日本人客が韓国で最も多く購入した品目は、味付け海苔など食料品(63.3%、複数回答)」で「安物買い」と指摘し、「中東からの旅行客が最も太っ腹だった半面、日本人が最も“ケチ”だった」と批判めいた論調だったらしい。どうも韓国人は自らのブランド力を誤解しているし、相変わらず日本人の何たるかを理解していないようだ。因みに、日本に続く“ケチ”は、カナダ(1020.6ドル)、マレーシア(1032.6ドル)、フランス(1054.9ドル)などで、いずれも1000ドルは上回っているが、わざわざ遠くから来てこの程度の出費とは、逆に恐れ入る・・・などと私なんぞは思ってしまう。
私たち日本人は、韓国に旅行するのが「安くつくもの」と心得ている。場合によっては(と言うより殆どの場合)国内旅行より安いとまで言われる。何しろ一番の隣国であって、観光地は圧倒的に少ないし、食事は日本よりも美味くないし、ろくな土産物もなくて(因みに韓国での外国人の旅行支出の内、免税店での支出が実に3割以上、つまり韓国に旅行しても韓国のものを買っていない・・・)、金を使うわけがない。日本人が買い物をするならシンガポールあたりだろうし、さらに豪華な旅を考えるならヨーロッパというのが日本人の相場観だ。というわけで上記アンケートは納得する(が記事の方は無知も甚だしいのか、しらばっくれているのか)。
韓国ブランドということでは、日本では、現代自動車にしてもサムスンのスマホにしても、殆ど売れていない・・・と言うより殆ど関心を持たれていないのが実態だと思うが、マレーシアに駐在していた頃、周囲の人に聞いたら、HyundaiやKIAの自動車は、日本車より品質は劣るが(それでもマレーシア国産車よりはマシ)、価格は安い(それでもマレーシア国産車よりは割高)という理由で、売上を伸ばしているらしいこと、つまり韓国ブランドがその程度の位置づけにあることが看て取れた。今も状況は変わらないようだ。
ところで、昨年7月に地上配備型迎撃システムTHAAD(高高度防衛ミサイル)の在韓米軍配備が決まってから、中国政府は反発して「禁韓令」を連発し、中国のドラマや映画、バラエティー、広告などから韓流スターが排除される動きが拡大しただけでなく、対象は化粧品や旅行にまで及び、韓国で大騒ぎとなったことが報じられた。報復措置を本格させた3月以降は、中国を訪問した韓国人旅行客も激減したと言われる。姫田小夏さんによると、その3月に、消防法などへの違反を理由に中国政府から営業停止の強制処分を下されたロッテマートでは、処分は「1カ月の営業停止」のはずだったが、中国紙「環球網」によると5月末時点で74店舗が休業状態にあり、13店舗が自主休業、12店舗が開店休業状態にあるという。とんだ災難である。中国は、台湾からパナマを奪って国交回復して、台湾に嫌がらせしたように、いけすかないったらありゃしない。
また、現代自動車とその傘下の起亜自動車にとって、中国市場は販売台数の20~25%を占めるお得意様だったが、お陰で現代自動車の中国での販売台数は、3月に前年同月比44・3%減、4月も同63・5%減と落ち込み、起亜自動車も、3月に同68%減、4月も同68%減と悲惨な状況である。しかし現代自動車の凋落傾向は実は中国だけではなく、米国で単価はトヨタ車のほぼ半分、ディーラーへのインセンティブはトヨタとほぼ同額という無理を重ねても、今年5月の販売台数は前年同月比15・4%の減少となり、昨年5月もそのまた前年同月比10%超の減少だったという話もあるから、ちょっと見過ごせない。
かつて韓国へは、私の会社ですらも技術供与したことがあったし、その後、アジア金融危機に見舞われて、韓国では一業種一社に集約するという俄かに信じられないほどの大胆な業界再編を断行し、日本を超える輸出大国へと成長したものだったが、日本品質に及ばないまま、中国その他の新興国の追い上げを受けて、狭間にあって苦戦しているようだ。失業率をはじめ経済状況は悪化する一方で、追い討ちをかけるように中国のイジメに遭い、朴前大統領弾劾や日本への従軍慰安婦問題を巡る面当ては、ただでさえ「ハン(恨)」の国に、恨み辛みが蔓延しているといったあたりがどうやら実相なのだろう。
私たち日本人は、韓国に旅行するのが「安くつくもの」と心得ている。場合によっては(と言うより殆どの場合)国内旅行より安いとまで言われる。何しろ一番の隣国であって、観光地は圧倒的に少ないし、食事は日本よりも美味くないし、ろくな土産物もなくて(因みに韓国での外国人の旅行支出の内、免税店での支出が実に3割以上、つまり韓国に旅行しても韓国のものを買っていない・・・)、金を使うわけがない。日本人が買い物をするならシンガポールあたりだろうし、さらに豪華な旅を考えるならヨーロッパというのが日本人の相場観だ。というわけで上記アンケートは納得する(が記事の方は無知も甚だしいのか、しらばっくれているのか)。
韓国ブランドということでは、日本では、現代自動車にしてもサムスンのスマホにしても、殆ど売れていない・・・と言うより殆ど関心を持たれていないのが実態だと思うが、マレーシアに駐在していた頃、周囲の人に聞いたら、HyundaiやKIAの自動車は、日本車より品質は劣るが(それでもマレーシア国産車よりはマシ)、価格は安い(それでもマレーシア国産車よりは割高)という理由で、売上を伸ばしているらしいこと、つまり韓国ブランドがその程度の位置づけにあることが看て取れた。今も状況は変わらないようだ。
ところで、昨年7月に地上配備型迎撃システムTHAAD(高高度防衛ミサイル)の在韓米軍配備が決まってから、中国政府は反発して「禁韓令」を連発し、中国のドラマや映画、バラエティー、広告などから韓流スターが排除される動きが拡大しただけでなく、対象は化粧品や旅行にまで及び、韓国で大騒ぎとなったことが報じられた。報復措置を本格させた3月以降は、中国を訪問した韓国人旅行客も激減したと言われる。姫田小夏さんによると、その3月に、消防法などへの違反を理由に中国政府から営業停止の強制処分を下されたロッテマートでは、処分は「1カ月の営業停止」のはずだったが、中国紙「環球網」によると5月末時点で74店舗が休業状態にあり、13店舗が自主休業、12店舗が開店休業状態にあるという。とんだ災難である。中国は、台湾からパナマを奪って国交回復して、台湾に嫌がらせしたように、いけすかないったらありゃしない。
また、現代自動車とその傘下の起亜自動車にとって、中国市場は販売台数の20~25%を占めるお得意様だったが、お陰で現代自動車の中国での販売台数は、3月に前年同月比44・3%減、4月も同63・5%減と落ち込み、起亜自動車も、3月に同68%減、4月も同68%減と悲惨な状況である。しかし現代自動車の凋落傾向は実は中国だけではなく、米国で単価はトヨタ車のほぼ半分、ディーラーへのインセンティブはトヨタとほぼ同額という無理を重ねても、今年5月の販売台数は前年同月比15・4%の減少となり、昨年5月もそのまた前年同月比10%超の減少だったという話もあるから、ちょっと見過ごせない。
かつて韓国へは、私の会社ですらも技術供与したことがあったし、その後、アジア金融危機に見舞われて、韓国では一業種一社に集約するという俄かに信じられないほどの大胆な業界再編を断行し、日本を超える輸出大国へと成長したものだったが、日本品質に及ばないまま、中国その他の新興国の追い上げを受けて、狭間にあって苦戦しているようだ。失業率をはじめ経済状況は悪化する一方で、追い討ちをかけるように中国のイジメに遭い、朴前大統領弾劾や日本への従軍慰安婦問題を巡る面当ては、ただでさえ「ハン(恨)」の国に、恨み辛みが蔓延しているといったあたりがどうやら実相なのだろう。