34年振りに続編が公開される予定の『トップガン』の予告編が18日にリリースされ、後にCNNヘッドラインに“New Top Gun Movie Bomber Jacket Controversy”と言わせることになる内容が、真っ先にツイッターで話題になった。かつて、トム・クルーズ扮するマーベリックのジャケットの背中には、アメリカの戦艦Galvestonによる西太平洋での活動を記念した「Far East Cruise 63-4, USS Galveston」と書かれた大きなワッペンが貼られ、アメリカ、国連、日本、台湾のそれぞれの旗が大きくあしらわれていた。ところがこの続編ではGalvestonには触れられず、日本と台湾の旗は外されて、同系色の似て非なる別の旗にすり替えられていたそうである。恐らく最初に報じたであろうBusiness Insiderは、これが何の旗なのか確認できていないという。
Business Insiderは「中国の検閲と観客に受け入れられる映画を作ることで、興行収入を最大化しようと考えた」「中国は海外の映画やテレビ番組を厳しく検閲していて、世界最大の映画市場としてアメリカに取って代わろうとする中、映画製作会社はますますその要望に応じるようになっている」と報じている。日本語の記事タイトルは「トム・クルーズのジャケットに異変! 映画『トップガン』の続編は、中国共産党に配慮か」と比較的穏やかだが、英語版では“Looks like the new Top Gun bows to China’s communist party by censoring Maverick’s jacket”と、検閲することで中国共産党に屈した、などと刺激的だ(苦笑)。CNNによれば「テンセントは昨年12月、子会社のテンセント・ピクチャーズがこの続編に出資し、共同で宣伝を行うと発表していた」ということらしい。
ハリウッドがあるアメリカ西海岸はリベラルな土地柄で民主党の大票田でもあり、それこそ私が駐在した20年前でも、シリコンバレーの4割はアジア人で(大部分は中国人で、次がインド人)、半導体の値段はチャイニーズ・レストランに行けば分かる、などと言われるほど、もともと開放的なアメリカの最前線とも言える土地柄だった。私は当時、東海岸のボストンという、映画に引っかけて言えば、ハリウッド映画がヨーロッパのシーンをボストンで撮影すると言われるほどヨーロッパの影を色濃く残す街から、シュワちゃんが後に州知事となるカリフォルニアの州都サクラメントに引っ越したばかりで、こりゃ半分アジアだと驚いたものだった。あれから20年が経ち、今や中国は大国になって存在感を増し、深く静かにアメリカを、そして世界を侵略しつつある(笑)
まあ、トム・クルーズのワッペン程度なら悪い冗談であって、所詮は相対的に弱い(西側世界の)鎖である日本と台湾に矛先が向けられたもので、アメリカに対する攻撃は間接的であり、むしろこうして話題になることで、人々の中国に向ける猜疑心はいよいよ強まり、中国は相変わらず減点を稼ぐばかりなのだが、しかし今後、更に中国の存在感が増し、その監視社会がグレート・ファイアーウォールを超えて世界に広まるようなことになれば、もはや悪い冗談だと笑って済ませられなくなる。資源経済を中国に依存するオーストラリアですら、“Silent Invasion”(Clive Hamilton著)が出版され、ここでも相対的に弱い(西側世界の)鎖であるオーストラリアに対して、中国が政治家を買収したり、中国に不利になるような出版や研究や講義・授業を妨害したり・・・といった工作を行ってきたことが告発された(因みに、弱い鎖を衝くのは、戦争の常道である)。そして、「本丸」のアメリカで、米中貿易戦争に始まって、技術覇権、さらに秩序を巡る覇権そのものの争いが本格化しているのは、こうした冗談じゃなくなりかねない事態が、深く静かにアメリカ社会に広がりつつあることを恐れているからだ。日本は脇が甘いから、既に相当の中国人工作員が入り込んでいるのか、メディアや野党政治家の少なくない数が買収されているのか、反日・韓国と区別がつかないような主張が巷に充ち溢れていて、社会の分断が煽られているのではないかと・・・(苦笑)
その韓国は、経済的には存在感がないわけではないけれども、中国依存の弱みを握られているために、朴クネさんの頃あたりからであろうか、韓国的儒教世界に言う「長男坊の夷」韓国が「次男坊の夷」日本を貶めるという、まさに「夷を以て夷を制す」という中国の工作に、まんまと利用されてしまっているように感じている。その証拠に「大国」中国では露骨な反日はおさまっている。韓国の一部の運動家を中心に、感情的に反日で糾合する過激さは、もはや近代国民国家にあるまじき異常さであって(いや、本ブログでは、韓国は近代国民国家の要件には満たないと思っているが)、文在寅大統領の思想的偏向だけではない、より深いところで広く浸透しつつある、ある“力”を感じる。
日本はこうした厳しい東アジア環境の中を生き抜いて行かなければならない。それはもはや日本のリベラルな方々が恐れるようなドンパチの戦争ではない。そんなものは北朝鮮だってイランだって、中国だってアメリカだって望まない(そう言いながら偶発的に・・・と言って第一次世界大戦に繋がったのだったが)。それはもはや「事実」をもとに議論すれば分かるとか、いずれ明らかになる、などと悠長に構えているわけにも行かない。危ういネット社会のもとで、土地やモノを占領する伝統的な戦争ではなく、人の心を占領する「宣伝」戦がとうに始まっているのだ。
Business Insiderは「中国の検閲と観客に受け入れられる映画を作ることで、興行収入を最大化しようと考えた」「中国は海外の映画やテレビ番組を厳しく検閲していて、世界最大の映画市場としてアメリカに取って代わろうとする中、映画製作会社はますますその要望に応じるようになっている」と報じている。日本語の記事タイトルは「トム・クルーズのジャケットに異変! 映画『トップガン』の続編は、中国共産党に配慮か」と比較的穏やかだが、英語版では“Looks like the new Top Gun bows to China’s communist party by censoring Maverick’s jacket”と、検閲することで中国共産党に屈した、などと刺激的だ(苦笑)。CNNによれば「テンセントは昨年12月、子会社のテンセント・ピクチャーズがこの続編に出資し、共同で宣伝を行うと発表していた」ということらしい。
ハリウッドがあるアメリカ西海岸はリベラルな土地柄で民主党の大票田でもあり、それこそ私が駐在した20年前でも、シリコンバレーの4割はアジア人で(大部分は中国人で、次がインド人)、半導体の値段はチャイニーズ・レストランに行けば分かる、などと言われるほど、もともと開放的なアメリカの最前線とも言える土地柄だった。私は当時、東海岸のボストンという、映画に引っかけて言えば、ハリウッド映画がヨーロッパのシーンをボストンで撮影すると言われるほどヨーロッパの影を色濃く残す街から、シュワちゃんが後に州知事となるカリフォルニアの州都サクラメントに引っ越したばかりで、こりゃ半分アジアだと驚いたものだった。あれから20年が経ち、今や中国は大国になって存在感を増し、深く静かにアメリカを、そして世界を侵略しつつある(笑)
まあ、トム・クルーズのワッペン程度なら悪い冗談であって、所詮は相対的に弱い(西側世界の)鎖である日本と台湾に矛先が向けられたもので、アメリカに対する攻撃は間接的であり、むしろこうして話題になることで、人々の中国に向ける猜疑心はいよいよ強まり、中国は相変わらず減点を稼ぐばかりなのだが、しかし今後、更に中国の存在感が増し、その監視社会がグレート・ファイアーウォールを超えて世界に広まるようなことになれば、もはや悪い冗談だと笑って済ませられなくなる。資源経済を中国に依存するオーストラリアですら、“Silent Invasion”(Clive Hamilton著)が出版され、ここでも相対的に弱い(西側世界の)鎖であるオーストラリアに対して、中国が政治家を買収したり、中国に不利になるような出版や研究や講義・授業を妨害したり・・・といった工作を行ってきたことが告発された(因みに、弱い鎖を衝くのは、戦争の常道である)。そして、「本丸」のアメリカで、米中貿易戦争に始まって、技術覇権、さらに秩序を巡る覇権そのものの争いが本格化しているのは、こうした冗談じゃなくなりかねない事態が、深く静かにアメリカ社会に広がりつつあることを恐れているからだ。日本は脇が甘いから、既に相当の中国人工作員が入り込んでいるのか、メディアや野党政治家の少なくない数が買収されているのか、反日・韓国と区別がつかないような主張が巷に充ち溢れていて、社会の分断が煽られているのではないかと・・・(苦笑)
その韓国は、経済的には存在感がないわけではないけれども、中国依存の弱みを握られているために、朴クネさんの頃あたりからであろうか、韓国的儒教世界に言う「長男坊の夷」韓国が「次男坊の夷」日本を貶めるという、まさに「夷を以て夷を制す」という中国の工作に、まんまと利用されてしまっているように感じている。その証拠に「大国」中国では露骨な反日はおさまっている。韓国の一部の運動家を中心に、感情的に反日で糾合する過激さは、もはや近代国民国家にあるまじき異常さであって(いや、本ブログでは、韓国は近代国民国家の要件には満たないと思っているが)、文在寅大統領の思想的偏向だけではない、より深いところで広く浸透しつつある、ある“力”を感じる。
日本はこうした厳しい東アジア環境の中を生き抜いて行かなければならない。それはもはや日本のリベラルな方々が恐れるようなドンパチの戦争ではない。そんなものは北朝鮮だってイランだって、中国だってアメリカだって望まない(そう言いながら偶発的に・・・と言って第一次世界大戦に繋がったのだったが)。それはもはや「事実」をもとに議論すれば分かるとか、いずれ明らかになる、などと悠長に構えているわけにも行かない。危ういネット社会のもとで、土地やモノを占領する伝統的な戦争ではなく、人の心を占領する「宣伝」戦がとうに始まっているのだ。