先週、もう一つ話題になったのは、ダムを巡る一連の騒動でした。群馬県の八ッ場ダムと熊本県の川辺川ダムという長期化したダム事業の代表格が、自民党政権下の悪しき公共事業の典型として、民主党政権下で見直しの槍玉に挙がっているのはご承知の通り。
八ッ場ダムには、計画が発表された1952年以来57年の長きにわたり総工費4600億円の内3210億円が投入され、川辺川ダムには、1966年以来43年間に総工費3300~3400億円の内2200億円と、それぞれ事情はあるにせよ途方もない年月と巨額の予算が注ぎ込まれて、なお完成に至っていません。これだけの時間が経過すれば計画を成り立たしめた当初の前提条件が相当変わって来ているはずですが、計画の見直しが行なわれた形跡はありません。監督官庁から関係企業や団体への天下りも噂されます。自民党政権時代の公共工事はやはり杜撰だったと決め付けられても反論するのは難しそうで、少なくとも国の直轄事業(国交省所管)として進行中の全国のダム143箇所については、潜在的な行政の無駄として、大いに見直しを進めて欲しいと思います。
だからと言って、民主党の前原国交相が、現場視察や地元住民の話を聞く前から中止を表明し、中止を判断するに至った根拠や経緯を明らかにすることもなく、中止を白紙に戻す考えもないと明言したのは、やや一方的に過ぎ違和感を覚えます。
更に、政権公約で約束したことはやりきる責務があるからと言い切る硬直性には、拒絶反応に近い違和感を覚えます。そもそも国民は個別政策に投票したわけではなく、民主党の外交・安全保障政策などは自民党ほど国民の支持を集めていませんでした。亀井金融相の現代版徳政令発言に至っては、寝耳に水と思っている人が多いのではないでしょうか。それを当然のように進めようとする神経を疑います。マニフェストと言っても、国民はその方向性を支持したのであって、個別には現実的に見直すことに異論を差し挟む人はいないでしょう。是非とも再考を促したい。
上の写真はペナン島とマレー半島を結ぶペナン・ブリッジ。これより南、空港寄りに計画されていた第二ペナン・ブリッジ建設はようやく動き出しましたが、大型公共工事の中には、ペナン州で野党が政権奪取したことに伴い見直しを余儀なくされているものが多いと報道されています。実はそれは連邦政府(与党)からのイヤガラセと言うのですから、政権交代にはドラマがあります。
八ッ場ダムには、計画が発表された1952年以来57年の長きにわたり総工費4600億円の内3210億円が投入され、川辺川ダムには、1966年以来43年間に総工費3300~3400億円の内2200億円と、それぞれ事情はあるにせよ途方もない年月と巨額の予算が注ぎ込まれて、なお完成に至っていません。これだけの時間が経過すれば計画を成り立たしめた当初の前提条件が相当変わって来ているはずですが、計画の見直しが行なわれた形跡はありません。監督官庁から関係企業や団体への天下りも噂されます。自民党政権時代の公共工事はやはり杜撰だったと決め付けられても反論するのは難しそうで、少なくとも国の直轄事業(国交省所管)として進行中の全国のダム143箇所については、潜在的な行政の無駄として、大いに見直しを進めて欲しいと思います。
だからと言って、民主党の前原国交相が、現場視察や地元住民の話を聞く前から中止を表明し、中止を判断するに至った根拠や経緯を明らかにすることもなく、中止を白紙に戻す考えもないと明言したのは、やや一方的に過ぎ違和感を覚えます。
更に、政権公約で約束したことはやりきる責務があるからと言い切る硬直性には、拒絶反応に近い違和感を覚えます。そもそも国民は個別政策に投票したわけではなく、民主党の外交・安全保障政策などは自民党ほど国民の支持を集めていませんでした。亀井金融相の現代版徳政令発言に至っては、寝耳に水と思っている人が多いのではないでしょうか。それを当然のように進めようとする神経を疑います。マニフェストと言っても、国民はその方向性を支持したのであって、個別には現実的に見直すことに異論を差し挟む人はいないでしょう。是非とも再考を促したい。
上の写真はペナン島とマレー半島を結ぶペナン・ブリッジ。これより南、空港寄りに計画されていた第二ペナン・ブリッジ建設はようやく動き出しましたが、大型公共工事の中には、ペナン州で野党が政権奪取したことに伴い見直しを余儀なくされているものが多いと報道されています。実はそれは連邦政府(与党)からのイヤガラセと言うのですから、政権交代にはドラマがあります。