かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

面会と寄り道

2020年05月17日 22時01分36秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんの面会に行きました。

「ピースして」はできないけど、
「チョキにして」と言ったらできた。
けど手に気を取られ過ぎて顔が固まってる。
嬉しそうにコーラ飲んだら、恒例の「おかあさん バイバイ」で追い出されました。
よくわかってるね、まだおうちには帰れないもんね。
次の面会日を約束して、名残惜しい気持ちで病院を後にしました。

帰りに、少し寄り道して低山ハイキング。
1時間ほど登って、こんな景色を見てきました。

いい風。
痛むふくらはぎに、運動不足を実感。

途中の池で鯉達が大量に寄ってきた。
人が少ないぶん、エサをあまりもらえないのかもしれない。

君たち、密です!密です!

強度行動障害に関する講習

2020年05月16日 20時45分45秒 | みゆみゆとの生活
コロナ禍によるいいことも、わずかながらある。
本来は申込制の講演会、それも長野県まで行かなければ聴けなかった講習が、申込制のネット配信になって。
おうちのリビングに居ながらにして、興味深い講演会を聴くことができました。
タイトルは、「重度知的障害を伴うASDの医療 特に強度行動障害に関して」
ASDとは自閉スペクトラム症のこと。つまり、まさにうちの話じゃん。
教えてくれた人ありがとう。

2時間の講演はあっという間で、とてもとても勉強になりました。
備忘録に、ちょっと書いとく。

※※※※※※※

【強度行動障害とは】
・「強度行動障害」とは福祉的な用語で、「直接的・間接的他害、自傷行為等が通常考えられない頻度と形式で出現し、その養育環境では著しく処遇の困難な者であり、行動的に定義される群」とされる
・強度行動障害のある人の多く(60~80%)は自閉スペクトラム症で、中等度以上の知的障害がある。
・中学校・高校で問題が大きくなるケースが多く、学校卒業後は比較的落ち着くケースもある。

【よく見られる行動パターン】
・小さい頃から指示・強制・命令的な関わりを受けて育った経験から、成長し腕力がついた時に、自分がされた「弱いものは強いものに従え」を実行し、親や支援者と関係性が逆転してしまう。
・「人と遊ぶ」ことを学び損なって、「人で遊ぶ」が習慣になってしまい、他人をコントロールする「遊び」が中心になる。
・退屈を紛らわす活動レパートリーが乏しく、不適切な行動で退屈しのぎをする。
・人付き合いが行動の動機づけになりにくく、好きなものが増えにくい。
・記憶力が良すぎるために、嫌いなものが増えやすい。

【何を目指すのか】
・「できる」よりも「やりたい」を目指す。「はみがきができる子」よりも「はみがきをやりたくなる子」へ。
・「自分からやりたいこと」を増やすために、「興味・関心の拡大」を共同開発できるとよい。
・一人でできる楽しみを見つける。(=自立活動)
・健全な労働に必要なスキルは、「課題」と「報酬」の関係の理解、二つの物から一つを選ぶ選択。

【やってはいけないこと】
・強制、罰
・ルーティン(常同性)の悪用(本人の意思が分からなくなっている状態)
・ルール、理念
このような方法の使い過ぎが、大きなこじれのリスクとなる。
このうち「ルール、理念の押し付け」では、特に知的に高いASDの人が苦しくなることが多い。
自分の好みではない義務や命令を自ら取り込んで自分を縛ってしまうのである。

・就労と自立を「目標」にするとこじれやすい。これらは結果としてついてくるもので目標ではない。
・何かに取り組む際に、「これに耐えられないと大人になってから通用しませんよ」というスタンスで関わられると辛い。

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前半はこんな感じでした。
思い当たることがいろいろあって、自分の関わり方を考えさせられました。
講演の後半では、入院・医療・薬物療法などについて詳しく話がありました。
そうちゃんに関係することばかりで、今後を考えるためにも参考になりました。

ちなみに1年前にそうちゃんが入院した時は、頭をグーで叩く自傷・扇風機や棚を壊す・人を蹴る・窓や壁を蹴る・家から勝手に出て行く・道路に飛び出す・車道で寝転ぶ・睡眠障害が激しく週3~4回深夜ドライブで寝かせる・・・等々の行動が頻繁にありました。
てんかん発作も月1~2回あり、気が休まらない日々でした。
バリバリの強度行動障害で、このまま家で育てていけるのか不安しかありませんでした。
1年経ち、大変なことはなくなったわけじゃないけれど、随分落ち着いてきたと感じます。

入院を3回経験し、「空き時間を一人で過ごす」を少し身に付けてくれたことで、「不適切な退屈しのぎパターン」を減らせたように感じます。
この前の入院時診察でおひげのドクターにそのことを言ったら、
「確かに、誰も相手をできない時間も存在しますからねー」と笑い、
「けど、年齢的なこともあると思いますよ」と言ってくれました。
成長と共にわかることが増えて落ち着いてきたとしたら、それは継続する可能性があるものじゃないかと、希望を持ちました。

今日の講演の最後の言葉で、
「医療でできることに限界はあり期待外れかもしれないけど、『自分たちはやっていけるんだ』と教育・福祉・家族に思ってもらえることが大切だと思って診療しています。」というのがありました。

・・・親だけでは無理なことも、医療者から専門的なアドバイスをもらい、福祉・教育関係者と密に連絡を取りながらその都度対応していけば、やっていけると、今感じてる。
そうちゃんの笑顔を一番近くで見ていたいって、心から思うんだ。
だから、レスパイト入院は今回で一旦卒業、でいいかな。
また高等部に入ったタイミングで様子を見て必要なら受診できるように頼んでおこう。

そんな風に我が家の方針が立てられた、今日の講演会でした。
明日はそうちゃんの面会日。
コーラ持って行くよ。
あの頬っぺたを早く両手で挟みたい。

おうちヨガ

2020年05月16日 01時45分01秒 | みゆみゆとの生活
掃除と模様替えで出てきたDVDで、おうちヨガ。
ついでにホコリかぶってたアロマランプも。
ひのきの香り、和室、メダカ、ヨガ。

心のメンテをみゆみゆと共に。
このDVDを買ったのは、7年前。
みゆみゆ小5、そうちゃんは小2で長期入院中の時だった。
懐かしい。

「ヨガニードラ」で、大の字のまま寝ちゃって、
気付いたらこんな時間。
おやすみなさい。

入院時診察

2020年05月14日 23時02分47秒 | みゆみゆとの生活
入院時の診察は、いつものおひげのドクター。
マスクでおひげが見えないのでちょっと印象が違う。
「1月の退院以降どうですか?」と聞かれた。

退院後は異様におとなしく、いるかいないかわからないくらい静かでした。
2月の末に急に言葉が多くなって、そうちゃんのいつもの標準くらいになりました。
4月に休校延長が決まったあたりから激しくなり、理由もわからず不機嫌になって大声で叫んだり、ダッシュしたり、窓を蹴る、ふすまをぶっ飛ばすなどいろいろありました。
ゴールデンウィークに入ってからは少し落ち着いています。
このテンションの波は、段々と変化していくというよりは、「ある日突然」切り替わる感じです。

おひげのドクター、うなづきながら聞いてくれて、
「やはり双極性障害がありそうですね。○○大学病院の○○教授がその辺りの服薬調整は詳しいから、一度相談してみるといいですよ。」とのこと。
その教授なら時々診察を受けて相談もしている、と話すと、
「かかってるならいいね。あの先生はこの分野についてはホントに第一人者だからねー。」だって。
なんだか嬉しい。
教授との約束で、ひどく暴れてどうしようもない緊急時は、その大学病院で預かってくれることになっている。
そうちゃんには強い味方がたくさんついてて心強い。

おひげのドクターからは、今後の入院計画についても話がありました。
「彼にとって、落ち着いている時に入院することの意味ってどうなんだろう?とは思うんですよね。 
本来は入院せずに済むならその方がいいもんね。
躁状態で激しい時にすぐ入院させてあげられるといいけど、その時ベッドが急に空いてるかっていうと難しいし、定期的にレスパイト入院していくかどうかは悩ましいところですよね。」

結論は、夫とも相談して、退院時にまた決めることにしました。
実のところ、中1までを思えば確実問題行動が減ってきてるので、入院はこれで最後でもいいかなーと思っていたところです。
退院時までに、はっきり方針を決めようと思います。

ふう。
今日は縫物とお料理してテレビ見たら、1日が終わってしまった。 
そうちゃんがいないと時間が余って、これでいいのかな?と思いながらもダラダラしてしまいます。
ま、そんな時間もいるよねー、ということで。(自分に甘い人)


4度目のレスパイト入院

2020年05月13日 21時28分58秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんは今日から3週間、児童精神科にレスパイト入院をします。
4か月ごとの入院もこれで4回目。
慣れたもので、
「いつまでかーちゃんいるん?」
とばかりに、

「おかあさん バイバイ」
左手をブラブラ振ってる。

いや、まだサインする書類があるのよ。
看護師さんが来てくれるから、もうちょっといさせてー。
そう頼んでも、カバンを無理矢理私の手に押し付け、
「おかあさん バイバイ」
容赦なく追い出される。

さすが4回目。
病院の看護師さん達も馴染みになって、
「おー、久しぶり。大きくなったなー。」「待ってたよー。」
次々に病室に顔を出して声をかけてくれる。

実は外来入り口に入ったときに、体温測定やら問診票記入やらこれまでにない段取りがあって。
いつもと違う物々しい雰囲気に不安になったそうちゃん、
「おうちかえるよ!」
大声で叫び、ダッシュで車に逃げようとしたりしました。
ほんとに変化に敏感。
入院手続きを待つ間、目立ちまくってロビー中の視線を集めちゃった。

どうなるか心配したけど、病棟に上がったら安心したみたい。
「顔見知りの人が笑顔で話しかけてくれる」ことが、心の緊張を取り、居場所を作るんだな。
ありがたいことです。

しばらくそうちゃんがいない家は寂しいけれど、
肩の荷を下ろしたようにホッとしてもいる。
今日は午前中にビデオ屋さんまでお散歩したのもあって、病院から帰ってからの夕方、そのままリビングでお昼寝してしまった。
疲れが相当たまってることは間違いない。
早めに寝ようっと。


模様替え

2020年05月11日 22時22分13秒 | みゆみゆとの生活
今日のそうちゃんは早起き。
午前5時半には大声全開で独り言。
窓開けて寝る季節になったらご近所迷惑だなー。

6時半には朝ごはんを食べ、デイの迎えは10時過ぎ。
長っ。途方もなく長い。
9時を過ぎると本人も段々不安定になってきて、家の中を走り回ったり、冷蔵庫荒らしたり、お姉ちゃんの部屋に乱入してカバンをあさったり。
髪降り乱して追いかける。
やっと迎えに来たデイのピンポンが天国からの鐘かと思うくらいありがたく、目の前がパァッと金色に輝いた錯覚に陥ったよ。

ああ、しんど。
ま、こんなもんだわね。

そうちゃんを見送ったあと、急に模様替えがしたくなって、無心に大掃除。
この棚とあの棚を交代したいだけ。
けどどっちにも大量の書籍と文書(参考資料等)が入ってる。
汗と埃まみれになりながら、3時までほぼノンストップでやり遂げた。
燃えるゴミは3袋分。
それ以外に、廃棄あるいは売却する本が3抱えあまり。

ああ、すっきりした。
空いた棚にお花でも、と。

庭に咲いてた花を摘んできて活けてみた。
写真ではわかりにくいかもだけど、ラベンダーがいい香りです。
ちなみに花瓶はニトリで約800円。
薄茶色の透け感、暖かみがあります。

牛丼

2020年05月10日 21時36分12秒 | みゆみゆとの生活
福祉サービスのない、雨の日曜日。
珍しく朝9時まで寝てくれて助かった。
ゆっくり朝ご飯を食べて、パズルさせて。
「すき屋」までお散歩し、早めのお昼ごはん。

そうちゃんは丼ごと渡すと上の具だけを先に食べてしまう。
なので、子供用のお皿に小分けにして少しづつ与えることにしている。

自閉ちゃんに時々あることですが、そうちゃんは「混ざった食べ物」を食べるのが苦手。
チャーハンは器用にハムだけを最初に食べる。
春巻きは分解するし、オムライスも卵だけをはがして食べる。

すき屋の牛丼を食べる時、一番始めに食べるのは…

紅しょうが。
そんなに嬉しそうな顔してはいないけど、好物らしい。
ご飯に混ぜて渡しても、器用にピンクだけ掘り出して食べる。
その後は牛肉。
そして最後、ご飯だけが残る。
やる気無さげに茶色ご飯だけをタラタラとつつくので、

しびれを切らしたお父さんに食べさせてられてしまう。
文句も言わずに大きい口を開けてくれるところがありがたい。

お腹いっぱい食べて、
買い物に行って、
家の中をバタバタし、
夕方床屋さんで髪を切って、
日が暮れました。

言うまでもないけど、「家の中をバタバタし」の時間が長かった。
雨の日はホントに行くとこないしね。
掃除したら出てきたおもちゃを色々勧めてみたけど、ミニカーも絵本もブロックもまるで興味なし。
午後3時に「おかあさん ばんごはん つくってください」と言われた時にはどうしようかと思ったよ。

長い長い1日だったけど、なんとか無事終わった。
あと3日後の水曜日には、3週間のレスパイト入院(4か月前に予約済み)が待っている。
いつものことだけど、そうちゃんと離れることを「寂しいな」と思いながらも、その日を待っている自分がいる。 
しかし気を抜かずに、その日まで頑張りましょう。

穏やか

2020年05月09日 22時18分44秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんが生まれてから今までで、おそらく一番穏やかなゴールデンウィーク、いやステイホーム週間。
休校が3か月目に入り、連休中もほぼ毎日お弁当持ってデイに行ってる。
利用しているデイは3ヶ所。基本的には曜日固定。
慣れてしまえば、この変化の少ない日々が過ごしやすいのかもしれない。

寝つきはそれほど良くないけど、部屋を飛び出して走り回るようなことはないのでドライブするほどじゃない。
今日は夫が寝かしつけしてくれてる間に、工作してみたよ。

みゆみゆが「ミツカン」の工場見学でもらってきてそのまま忘れてたペーパークラフト。
1時間近くかかってしまった。
こういうのって、結構難しいよね。。。

もうひとつ、写真を。

ブログに載せるまでもなさ過ぎる私のお昼ごはん。
「マルちゃん正麺(醤油味)」に、しいたけ、ハーブチキン、ロメインレタス、卵。
美味しかった。たまらん、この組み合わせ。
しかも5分でできる。
ビバ、袋入りラーメン!

寝違え

2020年05月07日 20時06分50秒 | みゆみゆとの生活
放課後デイのスタッフさんが、送迎の時に教えてくれた。
「そうちゃん、左が向けないみたいです。寝違えたんでしょうか。」
えっ。朝、全然気が付きませんでした。

帰宅後、試しに左側から「お母さんはどこ?」と声を掛けたら、
体ごと左を向いて、「ここ」と私を指差した。
右は首だけで振り返れる。やはり何かがおかしいらしい。
よく観察してくれてたデイさん、さすが。

心配になって、本人に聞いてみた。
「どっか痛いとこあるの?痛いところはどこ?」
「どっか いたいとこある?…」 
はい、伝家の宝刀オウム返し。キレイな自閉さんだね~。
肩やら何やら触りつつ、いろんな聞き方で聞いてみたけど、全く答えは返ってこず。

いつから、どこが、どんなふうに痛いのか。
これが自分の言葉で説明できるようになるといいのにな。
中学生になってから、言葉が随分増えて理解も伸びてきたなーと思うけど、コミュニケーションとしてどこまで使えるかというと難しい。
将来、親と離れて暮らすようになった時に、身体の不調を訴える力って大事だと思う。
けどそれができるようにならなかったなら、「不調のサイン」を周りが拾えるようにするしかない。

・そうちゃんに、この不調は「肩が痛い」だよ、と教える。
・首が痛いから肩ごと振り向くという自衛手段を取ったそうちゃんの成長を喜ぶ。
・デイや学校など関わる支援者さん達と、「身体の不調」の情報を共有する。

そんなところかな、今できることと言えば。

あれ。
もう寝た。午後8時半。
こんなに早く寝るなんて珍しい。
これはこれでまた心配になるかーちゃんなのでした。

ややトーンダウン

2020年05月06日 20時28分22秒 | みゆみゆとの生活
パニックでふすまを蹴り飛ばしたのが4月28日。
そこで邪気も飛んで行ったんだろうか。
5月になってから、ややトーンダウンしているそうちゃんの大声と衝動性。
4月末を10とすると、頻度も音量も7くらいになってる気がする。
ただ、発音の独特さは増していて、一つの単語の中でも高い声と低い声が1オクターブ以上の差がある。
例えば、「カーズ みるよ?」の場合、「カーズ」は甲高く「みるよ」はめちゃ低い。
この甲高い「カー」の部分が、ずっと聞いていると耳に残ってしんどくなってくる。
私はわりと平気だけど、みゆみゆは特に苦手なようで、この甲高い声が出ている間は一緒に食卓を囲めないと言う。
そこで最近は、そうちゃんがお風呂に入っている間にみゆみゆは急いでご飯を食べるのが習慣となった。
致し方あるまい。うちは「一人っ子が二人」と思ってずっと育ててきてるから、こんなことは今までもあったこと。
それよりなにより、そうちゃんが少し落ち着いてきてることがありがたい。

    

突然ですが、ネコリーグ!

猫しゃもが肩にもたれさせているこれは、いったい何でしょう。

「ブックスタンド?かな。
 あの猫しゃもが、重さによう耐えとるなー。
 地に足着けて踏ん張れる子になっとるがね。」
・・・奥のクマちゃん談。

さて、答えは、

「お玉スタンド」でした。

猫しゃも、微妙に前足で踏んで仕返し中。(根に持つタイプ)

100均で買ったのだけど、これ、優れものです。
今日の鍋の中身は「玉ねぎと人参の豆乳ポタージュ」なのですが、マッシャーとお玉の両方を立てることもできました。
そして洗いやすく乾かしやすい。
使わない時はキュッと調味料入れにひっかけておける。