先日、2回目の養護学校体験入学に行ってきました。
どこに行くのかわからず行きの車で窓ガラスをバンバン蹴っていた前回と違い、
朝から「ようごがっこう、いくよ~」とご機嫌だったそうちゃん。
今日は大丈夫かなーと思ったのが甘かった。
「いつも同じ」が絶対安心、なそうちゃんにとって、
「2回目」は必ず「1回目と同じ」と思い込んでいたみたい。
着いてすぐに「1回目と同じように自分と手をつないで学校見学をしてくれるかわいいお姉さん(よその教育委員会の人)」を探しはじめました。
ところが、2回目はそういう方がおらず…。
「今日はお母さんと一緒。」と伝えても、なんか納得できないらしいそうちゃん。
しぶしぶ私と一緒に校内見学をはじめたものの、前回とコースが違うことが、また不安定要因。
その上、グループが分かれていて、1年生のクラスに入って一緒に遊ぶ「体験」は、すぐにさせてもらえず。
悪いことに、そうちゃんは後のグループ。
目の前で始まった楽しそうな音楽を横目に、その部屋には入れず、引き返さなければならなかったのでした。
結局一旦見たその部屋に「はいりたいよー
」となってしまい、廊下に寝そべって抵抗をはじめました。
「あとでね」と言ってもわからず、抵抗する力が強くなるばかり。
お母さんたちに連れられておとなしく校内を見学している他の親子がうらやましいやら、自分の状況が情けないやら。
待ち時間が長くなるに従ってそうちゃんの気分は下降線。
そうちゃんにしてみれば、思ったのと全然違った挙句に待たされ、押さえつけられて、不本意だったことでしょう。
そこを「こんにちは」と話しかけられても、答えたくなかったことでしょう。
「絵本でも読む?」と持参した本を見せても、バーンと放り投げてしまい。
「拾っておいで」と言うと拾ってきて、またバーンと投げる。
あらあら。
ちょうどそこへ、うちの市の教育委員会の人が登場。
頭に来ているそうちゃん、まずいことにその人の高級そうなカバンを、バンバン、と蹴ってしまいました。
あちゃー。
一番蹴ってはいけない人の持ち物を蹴ったね、あなた…。
教育委員会の人はやさしい口調の方でしたが、
「こうやって思いが通らないと物を投げたり蹴ったりしちゃうんですね」と言われてしまいました。
また、「養護学校か支援学級かで迷っておられるんでしたか?」とも聞かれ。
私が、「いえ、迷ってないんです。支援学級に、と思ってます。」と言った瞬間、
「あ…。そうですか…。」と、固まる時間。
こういうのの一つ一つに、傷ついちゃうんだよなー。
たぶん、私が過敏になりすぎてるのだと思うのですが。
待ちに待ったあげく、教室にやっと入れて、体験が始まったけど。
そうちゃんはパニックになってしまっているので、全く参加できず、床に寝そべったまま。
しかも目にいっぱい涙をためているのがかわいそうで。
途中から、以前に相談したことがある養護学校の先生が声を掛けてくれて、そうちゃんを引き受けてくれました。
「待ち過ぎて嫌になっちゃったよね、ごめんね
」
その優しい言葉とまなざしに、思わず
「そうなんです。私も、嫌んなっちゃいました。」と本音を吐いたら、堰を切ったように涙が出てしまいました。
まだ6歳なのに、進路に迷っているそうちゃんと私。
できた、できない、手がかかる、かからないを、他人の目で、評価される哀しさ。
何かの船に乗せられて、広い不安な海をただよっている感じ。
私から離れて、先生と一緒に行動し始めたそうちゃんは、そのうちに落ち着いて、数人の先生に愛嬌を振り向きながら、ボールプールや滑り台などの遊びを楽しむことができました。
一旦涙腺がポーンと壊れてしまった私は、教室の隅に座りこんで、一人、泣いていました。
溜まってた物が流れ出た感じで、それほど精神的なダメージを受けたというわけでもないのですが。
周りから見たら、異様だっただろうなー、と思う。
泣きやみたかったけど、どうしても止められなかったんだから、まぁいいや。
これからも、何度もこういう経験をしていくんだろう。
そうちゃんの障碍と向き合うのは、そういうことなのかな。
まだ、流す涙の総量が、足りないのかも。
そんな自分と折り合う方法も、もう少し考えていかなきゃ。
最終的には、そうちゃんはニコニコで、私は泣き腫らして学校を後にしました。
で、二人で大好きなラーメン屋さんに入り、お昼ごはんを食べて気持ちを切り替え、
そうちゃんは保育園へ、私は仕事に行きました。
そういう日の仕事は、キツイんだけど、2時間も経てば、もう仕事モードで笑える。
そして、午前中の自分を客観的に見られるのです。