かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

ドクター長考

2024年05月31日 23時55分11秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんが2歳の時に診断してくれたドクターに会いに行って来た。
この病院には、年に1~2回経過観察のために受診している。
いずれ20歳になった時に年金の書類を書いてもらいたいので。

「先生、実は今そうちゃん大変なことになってるんです。」
そう話し始めたところでドクターが身を乗り出してくれた。
4月の出来事と入院までの経緯をざっと報告。
そして今の悩みを話した。
「来週退院してグループホームに戻す予定なんですが、ホームもかなり不安に思われていて。もしまた脱走したら、退去と言われるかもしれません。とはいえ入所施設もないし。どうしたらいいですか?」
ここでドクター、腕組みしたままかなりの長考。
棋士にしか見えない。ひょろりとした誠実な先生。大好き。

やっと口を開いた先生は、言葉を選びながらこう話された。
「その場合は精神科の入院しか手はないんだと思います。
薬もそれほど期待できないし…。
でも病院もそれほど長くは置いてくれないですよね。
やはりなんとかグループホームさんに頑張ってもらえるといいですね。部屋の鍵の工夫をして。
新しいことや違うことを探すよりは、まずは今までできていたことを継続して利用して、少しでも早くルーティンを作ることですね。
日中の利用先を2ヶ所にするのは賛成です。
なんとか落ち着いてほしいですねー。」

いくつか長考を挟みながらの、誠実なお答え。
それだけに重い。そしてあったかい。
大丈夫、間違ってないよ、と励まされたような気持ちになったよ。

会議

2024年05月29日 20時40分29秒 | みゆみゆとの生活
相談員さんが招集してくれた、そうちゃん会議。
今回はそうそうたるメンバーでした。
今入院中の病院からは、ドクター、看護師さん、ケースワーカーさんが。
あとは関係事業所さん。
それから市役所さん、社協さん。
それに出身校の進路指導主事の先生まで。
総勢11名で、退院後の過ごし方について話し合いをしました。
全部終わったのが2時間後。
濃い時間でした。
そうちゃんのためにこれだけの人が時間を使ってくださったことに、感謝しかありません。

病院では落ち着いているけど、退院後どうなるかは未知数で。
グループホームさんとしては、職員の目が届くお部屋で2週間くらい様子を見させてほしいとのこと。
お部屋の配置上、ショートステイ用の部屋が一番見守りしやすいので、一旦そちらの部屋に移ることに。
落ち着いたらまた元の部屋へ戻す予定です。

落ち着かなかったら…
いろんなパターンに合わせて段取りを組めるよう、話し合うことができました。

ふう。がんばった。
何だか途中で涙がこぼれそうになったんだよ。
けどこんなとこで泣くわけにはいかないと、おへそに力を入れて乗り切った。

不安だらけで頭も胸もいっぱいいっぱい。
感情的になったら総崩れしそうだから、こういう時はなるべく理屈で考える。
今日集まった皆さん、いい方ばっかり。
そうちゃんのことをほんとに心配してくれている。
だからきっと、大丈夫。
なんとかなる。
自分自身にそう言い聞かせて。

早寝する。 
久々にマインドフルネスでもやろうかな。
おやすみなさい。



あと一週間

2024年05月26日 22時07分25秒 | みゆみゆとの生活
今日は合唱団の練習日。
新しい曲の譜読みをした。
皆さんまっすぐ声を出してくれてほんとに気持ちがいい。
リズムとことばを大切にする、みんなの合唱団。

先月の合唱練習のあと、そうちゃんは飲食店で大パニックになったあと行方不明になり、緊急入院となった。
今日はそのことを思い出して、ちょっと苦しかった。

あのとき、逃げた先に犬が吠えている家があり、側溝に入るしかないと思ったらしいそうちゃん。
きっと決死の覚悟だったんだろう。あの子なりに。

どぶの前に、靴と靴下が揃えて脱いであったのを見つけた時は、泣き笑いしそうになったよ。
泥だらけながら無事に見つかったから良かったけど、一歩間違えばこれが最後の足跡になるところだった。
今思い返してもゾッとする。

入院先の生活もちょうど1ヶ月。
あと一週間で帰宅します。
万全の体制で迎えるべく。
会議とか新しい施設の体験とか、盛りだくさんな一週間になりそう。
恐れず怠らず。
皆さんの支援や知恵を借りながら考えていきたいと思います。

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「バリアフリーコンサート」のお知らせ
私が責任者として企画する、吹奏楽のコンサートです。
6/2(日) 10:00~11:00
清須市春日公民館 ホール 駐車場あり

私は出演はしませんが、挨拶したりはします。
市外の方も、障がい児者とその家族は入場できます。
今回は手話通訳と要約筆記つき。
車椅子利用の方や席に座っていられない方もどうぞご遠慮なくお越しください。
まだまだ定員に空きがあります。

参加無料ですが事前申込みが要ります。
お申し込みは、
http://mail-to.link/m9/15oyo63
まで。

面会2

2024年05月23日 21時58分58秒 | みゆみゆとの生活
洗濯干しの途中、庭の雑草の中にピンクの可憐な花を見つけた。
ヒルザキツキミソウというらしい。
毎年勝手に咲くのを放置してきたんだけど、初めて摘んで花瓶に生けてみた。

かわいらしい。
ちなみに横のUSJの置き物は、そうちゃんが中学部の修学旅行で買ってきてくれたものです。

そんな爽やかな朝を慌ただしく終え、お仕事行って、生活介護事業所を一件見学して、
からの~
そうちゃん面会。
「アナと雪の女王」のパズルをしていた。

私の携帯で動画を見て、嬉しそうにニッコリ。
ああ、穏やかないつものそうちゃんだ。
トゲが抜けて普段の調子が戻ってきたように感じました。
そんな彼は、ただただかわいい。おとなに言うことではないと承知しているけども。

なんとかこの空気感のまま帰ってきてほしいなぁ。
ほんとのそうちゃんは、友好的で優しい人だって、かーちゃんは知ってるよ。

目撃情報

2024年05月22日 22時50分18秒 | みゆみゆとの生活
知り合いに、「もしかしてそうちゃん入院してますか?」と聞かれた。
どうやら病院の待合室で見かけたらしい。

「レントゲン待ちの椅子に、二人の職員さんと一緒に座ってました。
『時をかけるオオカミ!』とずっと言ってて、職員さんが『時をかける少女でしょ?』と返してましたよ。背が高いですね。」
おお。それは間違いなくそうちゃんですな。
目撃情報ありがとう。

入院中の検査で外来に出てきてたんだね。
そして「時をかけるオオカミ」は、「時をかける少女」と「オオカミこどもの雨と雪」が混じった造語。
よく言ってた時期があった。

こんな話を聞くだけで、「元気にしてるのね」と嬉しくなる、親心。
ほんとにほんとに心配でたまらなくて、毎晩のように夢に見る。
明日は面会。ラムネ持って行ってくるよ。

※※※※※※

晩ごはんの唐揚げが揚がる寸前に、みゆみゆが「今からオンラインで聞きたい講座がある」と言うので…

ワンプレートディナーにしてみた。
唐揚げ、サラダ、ご飯を丼に盛り付け。
端にドーンとゆでトウモロコシを。

「ありがと!」と言いながら、目はパソコン画面を見つつ、丼を抱えて食べるみゆみゆ。
うん。美味しそうだ。
なんかわからんけど私も満足。

20年ぶりの

2024年05月21日 22時06分22秒 | みゆみゆとの生活
この土日の小旅行の話。
行った先は「寸又峡温泉」。
みゆみゆが1歳の頃に泊まった温泉です。
20年ぶり。
なんも覚えてね~。
あの頃のみゆみゆはまあまあ大変だった。(遠い目)


日本で唯一のアプト式鉄道。
外国人観光客も多く、賑わっていました。
美しいダム湖を見た帰り、「アプトいちしろ駅」て降りたら、気になる看板が。


ミステリートンネル

看板に沿って行ってみたら、

廃線あとのトンネルが。
10メートルほど手前で、不気味すぎる冷気が漂ってきた。
中は真っ暗な暗闇。
あとで調べたら340メートルとかあるらしいよ。照明もなく。
夫が、「えっ。入ってみようよ。何か人生変わるかもよ。」とか言ってずんずん入っていこうとするので、
「やめようよ。私は行かないよ。戻っておいでよ。」と叫んでしまった。(閉所恐怖症なので必死。)
はい、アラフィフ二人のリアル「千と千尋の神隠し」でございました。あほらし。

※※※※※※※

別の話。
先日スーパーに買い物に行ったら、新人時代にお世話になった元上司にばったり遭遇。
あまりに久々すぎて、お互い顔を見たまま通りすぎかけたんだけど。
あれ?と戻って「○○さんですか?」と言ったら、
「おう。そうだよな。あんた…。太った?」
なんちゅう挨拶。特に腹も立たない。笑っちゃう。
ええ、あの頃はコンプライアンスなんてない、パソコンもない、灰皿とそろばんがまだ幅を利かせていた時代でした。

ひとしきり思い出話をして、「長生きしてくださいね!」と別れた。
四半世紀くらい前のことだけど、楽しかった思い出ばっかり。
のんびりした時代の町役場でした。

…やっぱりもうちょい痩せたいな。(気にしてる)



面会

2024年05月19日 21時26分16秒 | みゆみゆとの生活
人里離れた専門病院まで、そうちゃんに会いに行ってきた。
大好きなキウイゼリーを持って。

看護師さんによると、「特に暴れたりすることもなく過ごしてますよ。『おかあさんといっしょ』見てピョンピョン跳ねたりリズム取ったりしてます。」とのこと。
中1から定期入院しているので、「勝手知ったる」親戚の家のような感じ。ありがたい。

実際に病室で面談してみると、うーん。
やっぱり普段のそうちゃんよりはテンション高め。
少しの刺激で不機嫌になる感じがほとばしっていて…。

面会の終わりにもう一度看護師さんと話した。
「調子悪いように感じました。」
「それはそうですね。いつもの入院に比べると、調子悪いと思います。」
続けて看護師さん、
「彼なりに思うところがあるんだと思いますよ。きっと。」と。
そうちゃんの立場に立って考えてくれてる発言。
ほんとにその通りだな、と思う。

同時に、このままのテンションで帰ってこられては困る、とも思った。
なんとかあと2週間強で少しでも落ち着いてほしい。
祈るような気持ち。
心配すぎて気持ちがどよーんと落ち込んだ。

だがしかし、私までメンタルの調子が悪くなるわけにはいかない。
この日はそのまま小旅行へ。
静岡の「寸又峡温泉」に行きました。
夫と二人、いわば慰安旅行ですな。
旅行レポートはまた今度。

楽しや5月

2024年05月17日 22時28分06秒 | みゆみゆとの生活
楽しや5月 草木は萌え
小川の岸に すみれ匂う
やさしき花を 見つつゆけば
心もかろし そぞろ歩き

5月といえばこの歌ですよね?
って、知らないか。
モーツァルト作曲らしいね。
この歌のような気分にはなれないけど、まあまあ元気になってきたよ。
気持ちの切り替えは早い方なの。あは。(形状記憶メンタル)

ここんとこ、ブログの更新をサボっていましたが、
その間にお仕事をがしがしやっておりました。
今日は会議のファシリテーターだったんだけど、時間ぴったりに終われて嬉しかった。
なんか幸先がいいぞ。内容も充実していたし。

やっぱり今のお仕事が好きだなー、と思う今日この頃。
幸いフレックス勤務にしてもらっているので、時間調整が効きます。
今週は長めの時間勤務して、来週以降はその分をそうちゃんの用事に回す予定。
新しい事業所に見学や体験に行ったり、関係者勢揃いのサービス担当者会議を開いてもらったり。
うちの担当の相談員さん、ほんと大変だと思う。頭が下がります。

明日は面会日。
ゼリーとジュースを持って行ってきます✨

最後に、みゆみゆの撮った写真を。


5月の夕焼けが田んぼに映っている。
美しいな。
この光景をそう感じられている間は大丈夫。
きっと明日はいいことあるさ。

転院

2024年05月13日 21時08分23秒 | みゆみゆとの生活
大学病院には、結局16日間お世話になった。
オール保護室。完全隔離。
お疲れさま、そうちゃん。

朝7時に家を出てお迎えに行った。
恥ずかしそうなハニカミ笑顔がまぶしい。
ていうかまた背が伸びた?
でかっ、と言ってしまう。

病棟ナースに「さようなら」と挨拶したら、
高速乗ってビューンとひとっ走り。
今度は山奥の病院にレスパイト入院です。
半年前から予約してあったやつ。
ほんとにベストタイミング。

ここは中学の頃から年に2~3回入院してきているので、親も子も慣れたもの。
「久しぶりー、元気でしたか?」
「元気すぎましたー」
「ハハハー」
てな会話をナースとしつつ、
荷物を預けたら早速ドクターの診察。
作成していった「最近の出来事」(つまり事件簿)一覧を見せながら近況報告した。
「えっ、怪我しなかったんですか?」が3回くらい聞けた。
そうなんです。たまたま。でも幸運だっただけです。

そんな話をしつつ、入院関係の書類をたくさん書いて。
約一時間で転院完了。
ああ、これでしばらく安心。

気分転換

2024年05月11日 23時13分16秒 | みゆみゆとの生活
午前中お仕事してから、そうちゃんが入院している病院に行ってきた。お洗濯ものを取りに。
看護師さんによると、相変わらずニコニコ落ち着いて過ごしているとのこと。
「でも先日一度だけ気になることがありました。奇声を上げ、自分で自分の頭を叩く自傷があって。何もすることないからかな?と思って、おもちゃを渡してあげたら、落ち着いてくれました。」
ああ、その対応がベストだと思います。
そうですか。ならよかったです。

月曜日には退院し、その足で今度はまた別の病院に入院です。
行き先は半年前から予約していた山奥の病院。
そうちゃんが心の準備をできるよう、予定を紙に書いて看護師さんに渡してきました。
予告はほんとに大事。

※※※※※※※

病院のあとは足を延ばして「ジブリパーク」へ。

入り口のエレベーター、ステキ。
チケット買ってないので無料エリアだけ行きましたが、陽の光を浴びてたくさん緑を見て。
いい気分転換になりました。
ちなみに駐車場が1000円かかりますが、1時間半までは無料でした。