かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

施設へ

2024年08月30日 22時20分06秒 | みゆみゆとの生活
昨日、1ヶ月ぶりに退院したそうちゃん。
晩ごはんは手巻き寿司。
嬉しそうにたくさん食べてくれました。
お風呂に入ったら、タブレットの時間。

スーパーマンTシャツ着てニッコリ。

とても穏やかに。
21時にはスッと寝て。
朝7時まで爆睡。
安心したのかな。

入院前の家での生活を思うと、別人のように落ち着いていた。
刺激のない病院生活で本来のそうちゃんを取り戻したのかもしれない。
そういう意味で、意味のある入院だったと思える。

そして今日は入所予定の施設へ。
お部屋まで送ってきた。
「ここで暮らすんだよ」と伝えたら、微妙に不安そうな顔をしながら「はい」とお返事してた。
それでもあっさりと「バイバイ」して、親の後を付いてくるわけでもなくテレビのある広間へ。
分離は慣れてる。ちょっと寂しいけど、この場合はありがたい。
 
帰りに施設長さんと話をすることができた。
ひとまずロングショートだけど、施設の受け入れ準備が整った段階で入所に切り換える予定。
そうちゃんのお部屋があるフロアは、施設で最も重度な人達のいるところ。
他にも脱走しようとする人がいるので、そこには特に細心の注意を払って支援しているとのこと。
設備的には安心。走り回れるし、自由に外には出られない。
施設内で一日中を過ごすことになるけど、場所を移動して広い部屋でレクリエーションしたり、自動販売機でジュースを買って飲んだりする余暇はある。
Wi-Fiが利用でき、タブレットを使わせてもらえるから、そうちゃんが自室で音楽が聞ける。

ここの施設長さんは、とても誠実で知識があり、障がいのある人たちへの愛情を感じられる話し方。
そうちゃんを安心して託せる、と思えた施設にこのタイミングで入れたのは、運だけではない。
色々な方がここまでつないでくれました。
ありがとうございました。

今後は、月に一回は一泊二日で自宅に帰ってくる予定。
その合間に、会いに行って面会したり、外出したりもできる。
心配で仕方ないけど、職員さんたちを信じてお任せするしかない。
どうか、そうちゃんがここで落ち着いて生活できますように。
そしてそこに笑顔がありますように。

「よろしくお願いします」と頭を下げて施設を後にし、夫とそのまま昼食を食べに行ったところで、久々に軽いパニック発作がきた。
霧みたいな不安がどわーっと来て包まれるやつ。
トイレで切り替えたらすぐに治って普通にラーメン食べられたんだけど。
そりゃそうよね、これだけ色んなことがあって、私のメンタルに何も来てないってことはないよね、と妙に納得した。
ま、そんなん関係なくてただの更年期障害かもやけども。

しばらくは省エネモードでゆるゆると動くよ。
自分を労って。

※※※※※※※※※

前回記事にたくさんコメントありがとうございました。
こんな、ただのかーちゃんにエールを送ってくださる方がいること、幸せに思います。
障がい児育児はふつうの育児よりさらに千差万別で、答えは一つじゃありません。
しかも地域差も大きいです。
なので何も参考にはならないかもですが、一つの事例としてお読みいただければ幸いです。
また別日にお返事しますね。

最後の工賃

2024年08月28日 22時25分31秒 | みゆみゆとの生活
B型事業所に行って、そうちゃんの7月分の工賃をもらってきた。
約1週間分で2250円。
これで最後。8月末で契約終了。
職員さんたちに、「よくここで預かっていただけたなー、と思います。ありがとうございます。」と頭を下げたら、涙が出てしまってそれ以上話せなかった。
違う話をしてごまかしたけど。

3月から7月まで、断続的ではあるけど5ヶ月間通っていた事業所。
職員さんの誰かがずっと横について、そうちゃんのお仕事を見守りサポートしてくれた。
「おはよう!」って声をかけてくれる仲間と働き、地域で暮らした時間が、今は幻だったように感じる。
夢の中の出来事のように。
そんな時間を過ごさせてもらえて、本当にありがとうございました。

言えない、こんなこと。
泣けて泣けて。
今これを書きながら号泣してしまっている。
ああ、私の涙ってそこにいたのね、と思いながら。

可愛がってくださったことへの感謝もある。
一方で、ある種の忸怩たる思いもある。
地域で彼がずっと生活していくにはどうすればよかったのか。
どこで私は間違えたんだろう、とか。
それも私のエゴであるとわかっているけど。

いやー、でもやっぱりどうしようもなかったな。
社会の制度が全然足りない。今はまだ。
いつかまたお仕事できる日が来るまで、機会を待つしかない。
私は私で、自分にできることは何か考え動き続ける。
その間にそうちゃんには、新しい環境で楽しみを見つけてほしい。
穏やかにクックッと笑い、のびのびと歌って踊るおじさんになれますように。
一旦施設に託すよ。

明日は退院。
そしてあさっては施設へ。
私は泣かないようにしたい。
芯の強い母でいたい。

音楽で心の栄養チャージ

2024年08月25日 21時31分06秒 | みゆみゆとの生活
ミュージックベルを練習する音楽仲間と、土曜の晩に内輪のミニコンサート。
私の出番は、ベル4曲、みゆみゆとのデュエット1曲。
歌はヨルシカの「晴る」。サビのハモりを歌って、間奏でちょっとだけフルート吹いたよ。歌って緊張するわー。
他の人の演奏聴いたり、久々に色んな人とおしゃべりして楽しかった。
思いがけず昔の知り合いに会ったりもしました。
こんな会をスルッと企画しちゃう友人、柔軟にそれを支える人達。
年を重ねるのも悪くないなぁと思う。こんな瞬間。

そして今日は合唱団の練習。
そうちゃんがいなくて寂しいけど、そんなこと考える暇がないほど濃い時間を過ごした。
25人くらい?のメンバーで思い切り歌った。(ちなみに1/3くらいは昨夜の面々。みんな元気。)
指揮者なので、耳をよく使う。
曲のイメージを伝えて、スッと声が変わるとほんとに感動する。
「音程合わせて」とか「よく周りの声聞いて」とかそういうのは言わない。
どう表現したいか、お客さんにどう伝えるか。
そこの「心」を揃えれば、自然にいい合唱になる。
それがわかってきて、ほんとに楽しくなってきたよ。

合唱練習のあとは、そうちゃんの病院へ。
洗濯物を持ち帰り、差し入れのパックジュースを渡してきた。
面会ができないまま、4週間。
こんなに会えないのは小2の時の長期入院以来だ。
来週やっと会える。待ち遠しすぎる。
そうちゃんはどんな顔をしてくれるだろうか。
照れるかな。



よかったねー

2024年08月23日 22時47分56秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんの入院している病院のケースワーカーさんに電話した。
入所を見越したロングショートが決まったことを伝えたら、
「あー、ほんとですか!よかったねー、お母さん。ほんとによかった。心配してました。よかったー。」
たくさんの言葉で、とても喜んでくれた。
親戚みたいにホッとしてくれている。
仕事という枠を越えた「情」を感じて、心があったかくなった。

私もこうありたい。
相談の仕事って、客観的であること、適度な心理的距離感を保つことが大切。プロとして。
けど人間対人間だからさ。
生身の心を通わせながらやり取りすることでしか得られないものって、あると思うのよ。

ここのところ、ブログを通じて現状を知ってくれてる方から連絡もらったり、「読んでますよ」とエールを送ってくれるリアルな知り合いもたくさん。
話を聞いてくれるお友達。実際に動いてくれた支援者さんたち。
情報くれた人たち、近隣の人、心の中で応援してくれてるたくさんの人…。
私たちは守られてる。だからきっと大丈夫。

 いつだって大丈夫 
 この世界はダンスホール
 君が居るから愛を知ることがまたできる
 「大好き」を歌える


入所に向けて

2024年08月22日 23時14分09秒 | みゆみゆとの生活
大学病院の精神科での生活が4週間を過ぎようとしているそうちゃん。
昨日もドクターから電話があり、相変わらずニコニコ元気良くしているとのこと。
食べ終わったあとに食器をひっくり返すことだけが、問題といえば問題だけど、それ以外は病院として困ることはないと。
変わらない報告。それでも嬉しい。

来週には長めのショートステイが控えている。
ショートステイ先は、先月一泊で体験したところ。
強度行動障害の方ばかりの施設で専門性が高く、しかも病院よりは自由です。

なんとかそこに入所できないだろうか、と模索していましたが、どうやらその方向で進みそうな気配になってきました。
ここ数ヶ月の状態があまりにも大変で、家庭でも色々ありすぎたので。
多方面の方々が動いてくださって、「ロングショート」での預かりが可能との回答をいただけたのが今日の午後。
市役所も緊急性を認めてくれ、月31日の短期入所支給が出ています。
いずれは施設入所を見据えてのロングショート。
やっとここまで来れました。

そうちゃんが安全に健康に暮らすこと。
それが今の一番の望みです。
だからとてもホッとしている。
なのになぜだろうか、信号待ちの車の中で急に涙が出たよ。
地域を離れるのか、って。

いや、これで一生というわけじゃない。
時代は変わる。
入所になっても家に定期的に帰って来られるし、いつでも会いに行ける距離だし。
そんなふうに自分に言い聞かせながら。
次の段取りを考える毎日です。

「いとしさと切なさと心強さと」
これかもな、今の私の気持ちって。
(メロディラインに乗せて読んだ人は同世代。)

映画館

2024年08月19日 22時12分33秒 | みゆみゆとの生活
週末、めちゃめちゃ久しぶりに映画を見てきた。
「ブルーピリオド」、漫画で少し読んだことがあって。
これなら映画館で観れるかな、と。

実は数年前にMRIをギブアップして以来、閉所恐怖症になっておりまして。
その後パニック障害になってた時期もあり。(病院行かなかったから診断されてはいない)
ふとした瞬間、急に恐怖感が訪れて逃げ出したくなる、不思議な病。
そのうちに予期不安が増えてきて。
映画館に入る時に怖すぎてキャンセルしたり、地下鉄に乗って生きた心地がしなかったり、魂が抜けていくような離人感を経験したり。

しばらくは怖い場所を避けつつ、パニック障害の本を読みあさり、マインドフルネスの鍛練をし、少しずつ不安が高くなる場所に慣れ、自信を積むこと約2年。

近頃普通に一人で地下鉄に乗れるようになったので、とうとう「一人で映画館」にチャレンジしてみたのよ。
で、ブルーピリオド。
映画館の客席に足を踏み入れた瞬間、後悔した。
いや、これ完全に逃げ場のない閉鎖空間やん、って。
でもきびすを返して帰るわけにはいかない。
席に着き、ゆっくり深呼吸して、鞄の中の水筒を握りしめ、そのステンレスのひんやりとした感覚に集中。
そしてお茶を口に含み、食道から胃に流れ込んでいく感覚を味わう。

そうしているうちに落ち着いてきて、映画か始まってからはストーリーに夢中になり、最後まで楽しむことができました。
やった。
かーちゃんは楽しみを1つ取り戻したよ。

ブルーピリオドは芸大の油絵科を目指す高校生のお話。
音楽の世界とはまた違って、絵を志す人は自分と向き合い続ける、長く孤独な時間が必要なんだな。
その苦しみの先に、芸術があるんだな。
キャストがとても良くて、いくつかの場面で泣きました。
観終わった後に空を見上げたくなる、良作でした。

さあて、今週は忙しくなる。
健康第一でがんばろ。

休み方

2024年08月16日 22時49分41秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃん、まだ転院できず。
大学病院の保護室に入って丸3週間経ちました。
お盆週間だったから転院先も簡単には動けなかったのかも。
9月中旬以降の予定もまだ決まらないし、施設入所の確約もどこからも取れていない。
ここに書けないその他の事件もあり。
なんでこんなことになったんだろう、とさすがの私も落ち込む。
頑張らなきゃ、とも思いながら。
どの方向性に何を頑張ればいいのかもわからない現実。

「私ばっかり不幸な目に合っている」
という思考に支配されると、とても惨めで絶望的な気持ちになるから、これだけは避けてる。
世の中のご家庭それぞれに大変なことはあって。
みんな必死に生きてる。
だから比べられない。

そうちゃんがかわいそうで、抱きしめてやりたくて、気がおかしくなりそうに心配になったりもするけど。
それだって全て親のエゴでしかない可能性もある。
ひとまず命が守られる環境にいさせてもらえてることに感謝。

私にできることは、自分が倒れないようにしっかり休むこと。

「診療内科医が教える本当の休み方」
読みやすくてよい本でした。
公認心理師試験の勉強の時に苦手だった「ポリヴェーガル理論」が分かりやすく書いてある。

自分に合った方法で、心を休ませるのがいいね。
時には防衛反応である「氷モード」を受け入れて、人と会うことを避けて引きこもったりしてもいい。
実際、今はあえて「思考停止」にしてる部分もある。
そのことに罪悪感を覚えることもあったりするけど。
それもありだよ、いいんだよ、と本に教えてもらえた気がしてホッとした。

ぼちぼち行きまっせ。
大丈夫。

姉フォローの日

2024年08月14日 22時18分37秒 | みゆみゆとの生活
2月に就職したところは、お盆休みのある会社。
これ、はじめて。
疲れと用事がたまりにたまっているのでホントにありがたい。
郵便局、買い物、病院の用事、仕事の電話、そうちゃん関係の電話…。
それでも午後には空き時間ができたので、みゆみゆをデートに誘ってみた。
疲れがたまってるのはみゆみゆも一緒。
家族の大変な状況を横目に、きっとたくさん我慢してる。

リクエストに従って、31アイスクリームを食べに行った。
ジャモカアーモンドファッジ、美味しすぎた。
ナッツがザクザク。コーヒーの香りがおとなっぽい。

まだ時間が早かったので、そのあとなんとなくボーリングに行ってみた。
娘とボーリング、何年ぶりか全然わからんくらい遠い昔以来だ。
すっかり勘が鈍り、足腰も弱り。
1ゲームでヘロヘロに。しかも64点とか。情けない。
若いみゆみゆもなぜか似たようなもんの58点。
最弱レーン過ぎて笑えてきた。
うん、笑えたからいいや。

お盆休みはあと1日。
重い腰を上げて庭の草むしりやるかなぁ。
早起きできたらね…。

気分転換

2024年08月12日 22時53分13秒 | みゆみゆとの生活
この週末は気分転換に専念。
もちろんお風呂屋さんに行きました。
それから、親戚が差し入れてくれた鰻丼食べた。
美味しすぎた。
そうちゃんの病院に着替えを持って行って、看護師さんに話を聞いたりもした。
8月もそろそろ半ば。
がんばれ、そうちゃん。
9月になればもう少し自由度の高い福祉施設に移れる。

今日はみゆみゆが壊した折り畳み傘(晴雨兼用)を直してみた。
ほとんど使ってないのに、風が強くて骨がバラバラになってしまった、とか言うから。
調べてみたら、傘の骨を真ん中でまとめている針金が切れてしまっていることが判明。
さっそく百均のDIYコーナーで針金買ってきて、作業。
ふむ。あっという間に直った。
また壊れるかもしれんけど。
とりあえず満足な出来になった。

私が小さい頃、近所のスーパーに傘屋さんがあって、こういうの直してくれたんだよね。
傘の骨の先についてるプラスチックとかをはめ直してくれたり、骨を縫い付け直してくれたり。
懐かしい。これ知ってるのって、もしかして私が最後の世代かな?
豆腐屋がパーポーって回ってきたり、ポン菓子屋が来るからって米や豆を持ち寄って並んだり、移動図書館のマイクロバスで「うさこちゃん」の絵本借りたり。
昭和の田舎の子だったわ。
ちなみに幼少期は大阪の田舎で育ちました。

珍しく回想したりするのも、現実逃避の一つか。
お盆だけど明日もお仕事。
自分にできる範囲のことを粛々とこなす。
そして心と身体を健康に保つ!
夏を乗り切ろう。


入院中のそうちゃん

2024年08月10日 20時58分23秒 | みゆみゆとの生活
時々ドクター直電がある。
昨日も昼間にかかってきて、そうちゃんの様子を教えてくれた。

薬は、てんかん治療薬のフィコンパを少し減量。
フィコンパは副作用で興奮や暴力が出ることがあるので、と。
それ以外の薬は据え置き。
幸い発作はなし。
保護室にもう2週間いるけど、怒り出したり壁を蹴ったりすることもなく、歌ったり大声で独り言言いながら過ごしている。
なので、薬を増やすという選択肢にはならない。

唯一の問題行動らしきものは、ご飯を食べ終わった後にお盆をひっくり返すこと。
お茶が残っていてもやるので、床が汚れてしまう。

なんじゃそりゃ。
初めて聞いた。
これに関してはこちらから提案を。
「時々入院してる他の病院では、食べ終わったらすぐに下膳台に食器を戻していました。例えば、保護室の出口あたりにテープで四角く目印を作って、そこに下膳するよう教えてもらえませんか?ルーチンになればできると思います。」
「なるほど。やってみます。」
すぐにうまくいくかどうかはわからないけど。
そんな変な癖が残ってくと困るので今のうちに修正しときたい。

さあ、お盆休み。
色んなことがありすぎて疲れがたんまりたまっている。
明日とあさって、何もしないぞ!(宣言)
いや、家事がたまってる気もするけども。
見ないフリ。(得意)