【206ページ】
主権国家は本性的に膨張的なのです。主権国家の膨張を止めるのは、他の主権国家だけです。あるいは、それに支配された地域が独立し自ら主権国家となることによってのみです。したがって、主権国家は必然的に主権国家をもたらす。このことは、絶対主義国家が市民革命によって国民国家に転じても同じことです。
【208ページ】オスマン帝国(歴史家ロベール・マントン)
オスマン帝国時代には、地方住民をイスラム化することも、オスマン化することもけっしてなかったのです。(中略)地方住民は、自分たち固有の民族性や宗教、言語、ときには政治体制や独立性、経済活動までも、独自に保持していたのです。トルコ人たちは金や奴隷を要求しましたが、各住民や各集団を、是が非でもオスマン化・トルコ化しようとしませんでした。各地域は固有の性格を保っていたのです。このことは、18世紀ととりわけ19世紀における民族主義の勃興を、説明してくれるでしょう。
(ken) 「主権国家は本性的に膨張的」であり、「主権国家の膨張を止めるのは、他の主権国家だけ」というのは、かつてのアメリカ、そして現在の中国をみていると明確に理解できますね。さらに、かつての民族主義の勃興や現在に至るイスラム教の影響についても、詳しく知ることができました。(つづく)
主権国家は本性的に膨張的なのです。主権国家の膨張を止めるのは、他の主権国家だけです。あるいは、それに支配された地域が独立し自ら主権国家となることによってのみです。したがって、主権国家は必然的に主権国家をもたらす。このことは、絶対主義国家が市民革命によって国民国家に転じても同じことです。
【208ページ】オスマン帝国(歴史家ロベール・マントン)
オスマン帝国時代には、地方住民をイスラム化することも、オスマン化することもけっしてなかったのです。(中略)地方住民は、自分たち固有の民族性や宗教、言語、ときには政治体制や独立性、経済活動までも、独自に保持していたのです。トルコ人たちは金や奴隷を要求しましたが、各住民や各集団を、是が非でもオスマン化・トルコ化しようとしませんでした。各地域は固有の性格を保っていたのです。このことは、18世紀ととりわけ19世紀における民族主義の勃興を、説明してくれるでしょう。
(ken) 「主権国家は本性的に膨張的」であり、「主権国家の膨張を止めるのは、他の主権国家だけ」というのは、かつてのアメリカ、そして現在の中国をみていると明確に理解できますね。さらに、かつての民族主義の勃興や現在に至るイスラム教の影響についても、詳しく知ることができました。(つづく)