9月県議会 土木部関係審議での佐藤正雄議員の質疑を紹介します。(9月30日)
小水力発電、従属発電を登録制に変更
◯佐藤委員 第66号議案であるが、改正の内容は小水力発電、従属発電を登録制に変更するということであるが、今後どの程度の見通しがあるのか。
◯河川課長 現在、国土交通省と水利権の許可について協議している案件が1件あり、その許可は12月ぐらいになるであろうと聞いている。
それ以外の案件については、今年度、農林水産部で小水力発電の可能性の調査を5カ所程度実施していると聞いている。
◯佐藤委員 調査を5カ所程度ということであるが、小水力発電の可能性は、もっとたくさんあるのではないか。
◯河川課長 多分、かんがい用水を用いた発電が一番多く、現在は農林水産部で5カ所の検討を行っている。採算性などを踏まえて、可能性があれば今後どんどんふえていくと考えられるが、まず、その5カ所について調査したいとの話を聞いている。
国の直轄事業負担金見直し
◯佐藤委員 平成25年度9月補正予算案説明資料を見ると、何カ所も国の直轄事業負担金が記載されている。たしか、何年か前にも見直しの議論はあったと思うが、見直された点、また、福井県は求めているが、見直されていない点を伺う。
◯道路建設課長 維持管理費については、見直されて地方負担金なしとなっている。そのほかは、今までどおり直轄事業負担金があるが、基本的に後進地域のかさ上げ等が加算されて、少しずつ負担金は少なくなっている状況である。
◯佐藤委員 従来と比べて、何%ぐらい減っているのか。
◯道路建設課長 従前だと3分の1、約33%の負担金であったが、後進地域の差額等があって、ことしでいうと、国道8号バイパスなど直轄事業の負担金は26%程度になっている。
福井港の航路幅を拡幅するしゅんせつの費用
◯佐藤委員 本来なら廃止を求めるべきで、国の責任できちんとやってもらうことが大事だと思うが、引き続き改善を求めるようお願いする。
また、平成25年度9月補正予算案説明資料10ページの港湾改修事業費1億7,800万円については、福井港の航路幅を拡幅するしゅんせつの費用であり、さらに抜本対策も検討しているとの説明だったと思う。毎回同じような議論になっているが、抜本対策とはどういう内容か。
◯港湾空港課長 福井港の場合は、砂がたまるため、しゅんせつ工事を行っており、今回の1億7,800万円余りの補正予算についても、その費用を計上している。南防波堤の前の中央航路に九頭竜川のほうから砂が入り込む現象が毎年起きているので、抜本的対策として、いかに砂の流入を防止するのかについて昨年来検討してきた。今のところ、北防波堤を南防波堤に平行して伸ばすことの効果が高いとの結論が出ているので、そういう形の構造物の整備を進めていきたい。
◯佐藤委員 つまり、北防波堤をつけかえるということだが、相当な工事費となるのか、どのぐらいの見込みか。
◯港湾空港課長 現在、北防波堤は、南防波堤に対して陸地側から見て開いた形で出ているが、それを南防波堤に並行となるよう伸ばして、両方から挟み込む形にしようと考えている。
詳細設計がまだであるので概算だが、工事費は二十数億円である。
◯佐藤委員 その二十数億円の計画で堆砂がなくなり、毎年一定の費用をかけてしゅんせつする必要がなくなるわけではないだろう。その辺の見込みはどうか。
◯港湾空港課長 いろいろ検討した結果、残念ながら100%阻止できることにならないが、大体7割は阻止できると考えている。
台風での若狭地域の災害について
◯佐藤委員 若狭町と小浜市の災害箇所を、ほかの議員と視察した。確かに想定外なのだろうが、例えば小浜市の江古川地区などは多くの世帯があって、繰り返し被災しているのだから、やはり、きちんと対策を考えなければいけない。
また、小浜市の野木川も、越水して洗掘されて破堤したとのことで、なぜ直線のところでと思ったが、60年ぐらい前にも同様の箇所が決壊したと聞いた。破堤しないよう堤防を強化し、越水なども極力しないよう、堤防を少しかさ上げするとの説明だったが、その辺の具体的な計画と、工事実施の見通しはどうか。
◯河川課長 江古川と野木川については、今回、両河川で氾濫し、野木川は決壊したということで、今後、再発防止策の必要があると考えている。野木川については、緊急的な対策を今検討していて、なるべく早く議会にも示していきたい。
江古川については、今回、浸水した地区全体の治水対策として、まず、堤防のかさ上げが考えられる。野木川のように既存の堤防の改良や若干のかさ上げ程度であれば用地等も必要はないが、江古川については、用地の提供や対策工法についての地元の意向や要望もあると思うので、県と市、それから地元との協議を踏まえて、どういう対策工事が一番いいか、スピード感を持って、早く詰めていく必要があると考えている。
◯佐藤委員 平日の昼に行ったが、結構たくさんの人がいた。お年寄りの方から、「10年間で3回ぐらい水が来た。今回も、早く逃げるよう連絡があり県立大学へ行ったが、今回は床上まで水がついてしまって、家財道具等がだめになってしまった」と話を聞くことができた。本当に何回繰り返せば済むのだという怒りがある。もともと、そこに新興住宅地をつくったのがおかしいということだが、業者はもう倒産しているという話だった。
しかし、住宅地にする工事の許可は市や県などが出している。20年ぐらい前と思うが、宅地造成を認めたのはどこか。
◯建築住宅課長 都市計画区域内であれば、3,000平米を超えない、小規模な宅地造成の場合には特に許可は要らないということで、不動産会社が開発されたのではないかと推測する。
◯佐藤委員 それでは、ますます怒りの持って行き場がない。野木川は緊急対策を検討するとのことだが、60年前も決壊しているのだから、実際に決壊しやすい場所だと思う。考えられる対策は、堤防のかさ上げぐらいしかないのか。
◯河川課長 堤防のかさ上げと同時に、堤防自体がかなり古いため、それほど締まってない可能性もあり、土自体を多少入れかえる、場合によっては、堤防の前面を護岸して強化することも考えていく必要があるのかなと思っている。今後いろいろ検討していきたい。
◯佐藤委員 堤防強化も含めて考えるということで、ぜひお願いしたい。
たまたまだろうが、近くに消防職員が多いので、高齢者だけが残されて、本当に大変だという話も聞いた。開発の経過もあるし、繰り返しの災害にしないためにも、ぜひ対応をお願いしたい。
また、小浜市忠野地区は、土砂災害で2軒ぐらい押し潰されたものの、直前に逃げ出して、何とか命は助かったという箇所であるが、小浜市長から、特に危険箇所として考えていなかったところで災害が起きて、驚いていると聞いた。忠野地区は、県の調査でも、土砂災害のおそれがないという判断の場所だったのか。
◯砂防防災課長 土砂災害防止法の中で土砂災害警戒区域、俗にいうイエローゾーンと、特別警戒区域がある。忠野地区の住宅が建っているところは、特別警戒区域ではないが、警戒区域には指定されていた。しかしながら、特別警戒区域も警戒区域も、土砂災害のおそれがあるという意味では同じであり、小浜市も含めて、県として注意喚起をしている。
◯佐藤委員 逃げた当事者の方々の話では、やはり避難指示は全然なかったようである。住宅が2軒続いており、山側の1軒において、小石が飛んできて窓ガラスが割れるので、もう1軒の家に避難したが、もう1軒の家も、やはり少しおかしいので、寝たきりの高齢者を背負って逃げ出し、間一髪で助かったということである。本当によかったと思うが、たまたま、自分の判断で逃げて助かっただけで、ふだんから、危険があるから逃げなければいけないとの気持ちではなかったかもしれない。
これまでの特別警戒区域、警戒区域の監視は当然であるが、今回の忠野地区では、警戒区域だが、ひどい土砂災害を想定していなかったところで災害が起きた。特別警戒区域と警戒区域の色分けの見直しも含めて、県全体のいろいろいろな箇所について、危険箇所が本当にないのか、改めて調査する必要性があるが、どのような方針か。
◯砂防防災課長 委員指摘のとおりである。今回、実際に土砂災害が発生したところも追加して、今後できるだけ早く全体的な調査を行いたい。
◯佐藤委員 ぜひお願いしたい。
それで、現実的な問題として、被災した家は大きな石などで埋まっていた。少しずつ取り除いているだろうが、現在もそのままの状態だと思う。被災者生活再建支援法の関係では、撤去や住宅の解体などに行政から一定の支援をしてもらえるか。
◯建築住宅課長 小浜市忠野地区の2軒は、被災者生活再建支援法が適用になるので、300万円を上限に支給される。
◯佐藤委員 普通、家1軒を壊すと100万円から200万円かかると言われる。田舎の家だから結構大きい上に、中には大きな岩石が2階の屋根の部分まで入り込んでおり、それを取り除くだけでも、300万円を使いきってしまうのではないかと思うが、ほかのいろいろな支援制度はないのか。
◯建築住宅課長 そのほかに、通常より低金利、25年の固定金利で1.4%台の融資が受けられる金融支援機構、昔の住宅金融公庫の融資制度はあるが、現状として補助金としては300万円が上限である。
◯佐藤委員 被災者は若い人ではないので、今さら借金しても返済の見通しがないが、いろいろな形で小浜市とも協議してほしい。とにかく、家が岩に埋まったままではどうしようもないので、そういう岩石の撤去は、土砂災害として県の事業で対応することはできないのか。自己負担か。
◯建築住宅課長 今、農林水産部で災害復旧をしていて、細かい復旧の方法についてはまだだが、緊急に対応しているということは聞いている。
◯佐藤委員 ぜひお願いしたい。
それから、一般質問では、土木部長から大雨に対するシミュレーションは意味がないとの答弁があった。
今回の災害の小浜市の全体雨量は三百八十何ミリで、たしか福井豪雨当時の美山町よりもかなり多い。もし同じ雨が福井市に降ったら大変だと直感的に思ったが、一体どうなるのか、いろいろなシミュレーションが必要ということである。
京都大学で開かれた研究会の話では、学者の計算予測でも、これから10%から20%雨はふえるだろうということだから、減ることはないと思われる。
そうなると、現況で危ないところはないかという調査とあわせて、これから先数十年の間には二、三割雨量がふえることに関して、これまでよりも二、三割増しの対策をいろんな意味で考えていかなければならない。福井市ならば、今のままでは不十分だと、県や市が住民にも示さなければならないし、県や市もそれに沿って河川、貯留槽などいろいろな組み合わせで考えていかなければならない。
だから、意味がないと言われてしまうと、いかがなものかと思う。小浜市で降った雨が現実に福井市で降る可能性もあるので、やはり、きちんとシミュレーションをして、その結果を示して、対応を考えていく、これは行政の責任だと思うが、どうか。
◯土木部長 あまり意味がないという言い方はちょっと違うが、今回の小浜市の雨の降り方は、時間当たり30ミリぐらいの雨が七、八時間ぐらいずっと降っていた。福井豪雨では、雨の降り方が、七、八十ミリが三、四時間降って、あとはやんでしまった。
市街地のつくりとしては、福井市だと、九頭竜川、日野川、足羽川の堤防に囲まれて、西のほうが低くなっている。そういうところに下水道があって、そこに一気に降ると、最初は下水道に入って、ある程度処理場がいっぱいになると、今度は市内の底喰川とかに吐き出す。それから、ポンプで日野川や九頭竜川へ出すことになる。ただ、そのときの河川の状況にもよるし、山の有無など地形によっても雨が降ったり、降らなかったりする。
非常に雨の降り方は複雑なので、その地域に降った雨を過去何十年から100年ぐらいを調べて、シミュレーションしてみることになる。小浜市の雨が福井市で降った場合にどうなるのか、すぐわかるだろうという委員の指摘ももっともだが、非常に複雑なことをしなければならない。そういう意味で答弁したということである。一言で答えたのは、少し失礼で、申しわけなかった。
今、福井市は、合流式のところは、下水道がすぐいっぱいになるので、バイパスから処理場に持っていき、結局、底喰川へ吐き出す。すぐいっぱいになるので、その辺の監視とあわせて、直轄事業では日野川、九頭竜川の河道を広げて、関係機関が役割分担しながら対応している。
最近、雨の降り方が強くて、降る回数も多い。自然が激しくて、追いつかない現状はあるが、決して市も県も放っておくわけではなく、一所懸命努力をしている。
◯佐藤委員 そういう点はよくわかるが、木田・みのり地区などの小学生の登下校のことでいえば、子供の腰ぐらいまで水がついてしまうと、時を間違えば事故になってしまう。福井市内にも、結構脆弱なところが多いが、そう考えると、県や福井市が、もう少し見通しを持って、スケジュールも前倒しして、改修を進めたり、もっと貯水ができないか考えたり、いろいろと対策をしていってもらわないと、福井市民も、不安がおさまってこないと思う。
もともと小浜市の江古川あたりは遊水池の設定をしているようなところだったと思うので、そこに住宅地をつくったことも大きな問題だが、福井市では、宅地化されて、市内中心部で水を逃がすのはなかなか大変であるので、ぼちぼちでは、福井市民の気持ちに県や福井市の対応が追いついていかないと思う。
私にいいアイデアがあるわけではないが、専門家とも協力して、少なくとも子供の通う学校の地域の水位を30センチメートルは下げて足首ぐらいにするような方法を研究できないか。
◯河川課長 今回の雨等を受けて、県としても福井市に確認をしている。福井市も当然対策は必要だということで、ことしから、特に道路冠水など浸水が頻発しているみのり、木田、城東地区における対策を検討する必要があるということで、シミュレーションも踏まえて計画していきたいという返事をもらっている。
福井市内全域を一遍にできればいいが、やはり浸水被害の頻発するところ、特に低地で水かさも多いところから優先的に対策をしていきたいとのことで、県としても福井市等に技術的な指導、協力をしていきたい。
◯佐藤委員 ぜひよろしくお願いする。
また、根本的な問題だが、九頭竜川水系の計画が策定されて、足羽川ダム建設のときに、住宅地に水が入ることを抑えることはできない、床下浸水ぐらいまでは我慢してほしいとの、許容範囲についての説明があり、それに対する批判もあった。つまり、国や県の考え方としては、床下浸水も全く何もない状況の治水対策は難しいとのことだった。福井市だけではなく、全県的にである。
これから、雨量がどんどんふえてきたら、五、六年前の想定では、床下浸水ぐらいは許容するという河川整備計画が、床上浸水にまでなってしまうこともあるのではないかと思う。
だから、国とあわせてかもしれないが、当時の河川整備計画の県の考え方を再検証する必要があるのではないか。
◯河川課長 九頭竜川水系河川整備計画を平成19年に策定して、現在、それに基づいて国及び県が河川改修を行っている。ただ、この河川整備計画については、進捗度合いや、その後の社会情勢や人口、経済情勢なども変わったりするので、その都度、河川整備計画の妥当性について再度検証作業をしていく予定である。
ただ、床下まで許容するという話があったが、河川整備計画としては、おおむね50年に一度の雨に耐えられるような整備を目標とする河川と、30年に一度を目標にする河川、ほかに70分の1の河川や、例えば足羽川では150分の1など、河川に集積する人口や資産の内容によって、目標をそれぞれ定めて策定してきている。一律全ての川に例えば200年に一度の雨に対応できるような河川改修をしようとすると、膨大な費用になるので、そこは踏まえつつ、今後の雨の降り方を見越して、現在の河川整備計画が妥当か検証を行っていく。
◯佐藤委員 いつごろをめどに見直すのか。
◯河川課長 九頭竜川水系はほぼ嶺北一円が含まれるので、全ての河川の見直しには時間がかかる。今回の雨の以前に考えていたスケジュールでは、国と協議の最中だが、5つのブロックに分けて、毎年それぞれのブロックごとにローリング形式で検証していこうと考えている。
三里浜のグリーンベルト
◯佐藤委員 今、三里浜緩衝緑地の利用の問題については、土木部が対応していると思う。テクノポート利用者協議会等からも県にいろいろな要望が来ていると思うが、やはりそこで働いている人たちの一つの心配は津波である。逃げ場として上り口が少ないのではないかという話も聞いている。
企業誘致を進め、雇用もふやす県の戦略、また、テクノポートの振興と福井港の繁栄の県の方針との関係で、津波対策はきちんと考えて対応してほしい。土木部として答弁は難しいか。
◯土木部長 テクノポート利用者協議会から、避難場所という話で、三里浜のグリーンベルトが鬱蒼としているので、きれいにして使いたいという要望があり、その点で土木部は関係している。
◯佐藤委員 グリーンベルトにおける避難場所の確保も含めて、要望しておく。
★
■請願陳情審査
◯鈴木委員長 これより請願・陳情の審査に入る。
今回付託を受けた請願1件、陳情1件の審査に入る。
それでは、まず初めに、請願第33号「建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律に伴う請願」を議題とする。
本件に対し各委員より発言願う。
◯吉田委員 採択でお願いしたい。
旅館業が非常に息切れをしている中で、平成27年いっぱいの耐震診断を義務付けるとのことであり、一方で福井国体に向けた旅館の収容計画があるので、耐震診断に対する福井県としての助成が必要だろうということで、採択をお願いする。
◯佐藤委員 助成制度の、全国的な導入状況はどうか。
◯建築住宅課長 法律がことし5月29日に成立して、施行が11月25日であるので、全国的に取り組んでいるところはまだ少なく、太平洋側ではあるかもしれないが、少なくとも日本海側ではないという状況である。
◯佐藤委員 わかった。
◯鈴木委員長 ほかに発言はあるか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯鈴木委員長 ないようであるので、本件に対する採決に入る。
本件を採択と決定することに賛成の方は挙手願う。
〔賛成者挙手〕
◯鈴木委員長 賛成全員である。
よって、本件は採択と決定した。
この際、お諮りする。
会議規則第93条第3項の規定により、ただいま採択された請願第33号については、これを執行機関に送付し、その処理の経過と結果の報告を請求することにしたいと思うが、これに異議あるか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯鈴木委員長 異議なしと認める。
よって、そのように決定した。
次に、陳情第38号「トリムパークかなづ弓道場の追加整備に関する陳情」を議題とする。
本件に対し各委員より発言願う。
◯吉田委員 今すぐに整備しなければならないという施設の利用状況ではないということと、競技人口の数も少ないということで、継続審査をお願いする。
◯佐藤委員 理事者から、利用者の数が少なく、既存施設にも影響を与えるからだめとの説明があるが、逆に言うと、施設整備がおくれているから利用者が伸び悩む面はないのか。
また、弓道だから、矢どめだけはきちんとしなければいけないだろうが、外でも構わないわけで、屋内の立派な施設ではなく、屋外でつくることを含めて、実際に考えられないのか。
◯都市計画課長 トリムパークかなづは、スポーツ、レクリエーション、いろいろな多機能な施設として県下4地域の中でつくった公園の一つである。有料施設のみの数だが、トリムパークかなづ全体で年間8万6,800人ほど利用されている中で、弓道場は現在、年間3,900人ということで、全体の4.数%の利用状況である。
委員指摘のとおり遠的射場がないから利用が少ないことにはならないと考えており、県立武道館に非常に立派な遠的競技場が6的あって、近的も整備されていて、トリムパークかなづは主な利用目的が練習で、大きな大会も行われていないと聞いているので、県としては、県立武道館を利用してもらえればと思っている。
また、屋外につくる可能性については、やはり弓の矢を使うので、安全に競技、練習をしてもらわないと、目的が達成されない。また、当公園の弓道場は体育館の裏側にあるが、もともとの基本計画にはなく、後で追加された形で弓道場ができた経緯もあり、精いっぱいの敷地の中でつくっている施設なので、遠的射場などを増改築しようと思うと、ほかの施設に非常に支障があるので、その辺は理解をしてもらいたい。
◯佐藤委員 福井市の方のことを考えれば、県立武道館でいいが、これはあわら市の方だから、なかなかどうかと思う。採択でお願いする。
◯鈴木委員長 ほかに発言はあるか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯鈴木委員長 ないようであるので、本件に対する採決に入る。
本件については継続審査を求める意見があるので、まず継続審査について諮る。
本件を継続審査とすることに賛成の方は挙手願う。
〔賛成者挙手〕
◯鈴木委員長 賛成多数である。
よって、本件は継続審査とすることに決定した。
以上で、請願・陳情の審査を終了する。
小水力発電、従属発電を登録制に変更
◯佐藤委員 第66号議案であるが、改正の内容は小水力発電、従属発電を登録制に変更するということであるが、今後どの程度の見通しがあるのか。
◯河川課長 現在、国土交通省と水利権の許可について協議している案件が1件あり、その許可は12月ぐらいになるであろうと聞いている。
それ以外の案件については、今年度、農林水産部で小水力発電の可能性の調査を5カ所程度実施していると聞いている。
◯佐藤委員 調査を5カ所程度ということであるが、小水力発電の可能性は、もっとたくさんあるのではないか。
◯河川課長 多分、かんがい用水を用いた発電が一番多く、現在は農林水産部で5カ所の検討を行っている。採算性などを踏まえて、可能性があれば今後どんどんふえていくと考えられるが、まず、その5カ所について調査したいとの話を聞いている。
国の直轄事業負担金見直し
◯佐藤委員 平成25年度9月補正予算案説明資料を見ると、何カ所も国の直轄事業負担金が記載されている。たしか、何年か前にも見直しの議論はあったと思うが、見直された点、また、福井県は求めているが、見直されていない点を伺う。
◯道路建設課長 維持管理費については、見直されて地方負担金なしとなっている。そのほかは、今までどおり直轄事業負担金があるが、基本的に後進地域のかさ上げ等が加算されて、少しずつ負担金は少なくなっている状況である。
◯佐藤委員 従来と比べて、何%ぐらい減っているのか。
◯道路建設課長 従前だと3分の1、約33%の負担金であったが、後進地域の差額等があって、ことしでいうと、国道8号バイパスなど直轄事業の負担金は26%程度になっている。
福井港の航路幅を拡幅するしゅんせつの費用
◯佐藤委員 本来なら廃止を求めるべきで、国の責任できちんとやってもらうことが大事だと思うが、引き続き改善を求めるようお願いする。
また、平成25年度9月補正予算案説明資料10ページの港湾改修事業費1億7,800万円については、福井港の航路幅を拡幅するしゅんせつの費用であり、さらに抜本対策も検討しているとの説明だったと思う。毎回同じような議論になっているが、抜本対策とはどういう内容か。
◯港湾空港課長 福井港の場合は、砂がたまるため、しゅんせつ工事を行っており、今回の1億7,800万円余りの補正予算についても、その費用を計上している。南防波堤の前の中央航路に九頭竜川のほうから砂が入り込む現象が毎年起きているので、抜本的対策として、いかに砂の流入を防止するのかについて昨年来検討してきた。今のところ、北防波堤を南防波堤に平行して伸ばすことの効果が高いとの結論が出ているので、そういう形の構造物の整備を進めていきたい。
◯佐藤委員 つまり、北防波堤をつけかえるということだが、相当な工事費となるのか、どのぐらいの見込みか。
◯港湾空港課長 現在、北防波堤は、南防波堤に対して陸地側から見て開いた形で出ているが、それを南防波堤に並行となるよう伸ばして、両方から挟み込む形にしようと考えている。
詳細設計がまだであるので概算だが、工事費は二十数億円である。
◯佐藤委員 その二十数億円の計画で堆砂がなくなり、毎年一定の費用をかけてしゅんせつする必要がなくなるわけではないだろう。その辺の見込みはどうか。
◯港湾空港課長 いろいろ検討した結果、残念ながら100%阻止できることにならないが、大体7割は阻止できると考えている。
台風での若狭地域の災害について
◯佐藤委員 若狭町と小浜市の災害箇所を、ほかの議員と視察した。確かに想定外なのだろうが、例えば小浜市の江古川地区などは多くの世帯があって、繰り返し被災しているのだから、やはり、きちんと対策を考えなければいけない。
また、小浜市の野木川も、越水して洗掘されて破堤したとのことで、なぜ直線のところでと思ったが、60年ぐらい前にも同様の箇所が決壊したと聞いた。破堤しないよう堤防を強化し、越水なども極力しないよう、堤防を少しかさ上げするとの説明だったが、その辺の具体的な計画と、工事実施の見通しはどうか。
◯河川課長 江古川と野木川については、今回、両河川で氾濫し、野木川は決壊したということで、今後、再発防止策の必要があると考えている。野木川については、緊急的な対策を今検討していて、なるべく早く議会にも示していきたい。
江古川については、今回、浸水した地区全体の治水対策として、まず、堤防のかさ上げが考えられる。野木川のように既存の堤防の改良や若干のかさ上げ程度であれば用地等も必要はないが、江古川については、用地の提供や対策工法についての地元の意向や要望もあると思うので、県と市、それから地元との協議を踏まえて、どういう対策工事が一番いいか、スピード感を持って、早く詰めていく必要があると考えている。
◯佐藤委員 平日の昼に行ったが、結構たくさんの人がいた。お年寄りの方から、「10年間で3回ぐらい水が来た。今回も、早く逃げるよう連絡があり県立大学へ行ったが、今回は床上まで水がついてしまって、家財道具等がだめになってしまった」と話を聞くことができた。本当に何回繰り返せば済むのだという怒りがある。もともと、そこに新興住宅地をつくったのがおかしいということだが、業者はもう倒産しているという話だった。
しかし、住宅地にする工事の許可は市や県などが出している。20年ぐらい前と思うが、宅地造成を認めたのはどこか。
◯建築住宅課長 都市計画区域内であれば、3,000平米を超えない、小規模な宅地造成の場合には特に許可は要らないということで、不動産会社が開発されたのではないかと推測する。
◯佐藤委員 それでは、ますます怒りの持って行き場がない。野木川は緊急対策を検討するとのことだが、60年前も決壊しているのだから、実際に決壊しやすい場所だと思う。考えられる対策は、堤防のかさ上げぐらいしかないのか。
◯河川課長 堤防のかさ上げと同時に、堤防自体がかなり古いため、それほど締まってない可能性もあり、土自体を多少入れかえる、場合によっては、堤防の前面を護岸して強化することも考えていく必要があるのかなと思っている。今後いろいろ検討していきたい。
◯佐藤委員 堤防強化も含めて考えるということで、ぜひお願いしたい。
たまたまだろうが、近くに消防職員が多いので、高齢者だけが残されて、本当に大変だという話も聞いた。開発の経過もあるし、繰り返しの災害にしないためにも、ぜひ対応をお願いしたい。
また、小浜市忠野地区は、土砂災害で2軒ぐらい押し潰されたものの、直前に逃げ出して、何とか命は助かったという箇所であるが、小浜市長から、特に危険箇所として考えていなかったところで災害が起きて、驚いていると聞いた。忠野地区は、県の調査でも、土砂災害のおそれがないという判断の場所だったのか。
◯砂防防災課長 土砂災害防止法の中で土砂災害警戒区域、俗にいうイエローゾーンと、特別警戒区域がある。忠野地区の住宅が建っているところは、特別警戒区域ではないが、警戒区域には指定されていた。しかしながら、特別警戒区域も警戒区域も、土砂災害のおそれがあるという意味では同じであり、小浜市も含めて、県として注意喚起をしている。
◯佐藤委員 逃げた当事者の方々の話では、やはり避難指示は全然なかったようである。住宅が2軒続いており、山側の1軒において、小石が飛んできて窓ガラスが割れるので、もう1軒の家に避難したが、もう1軒の家も、やはり少しおかしいので、寝たきりの高齢者を背負って逃げ出し、間一髪で助かったということである。本当によかったと思うが、たまたま、自分の判断で逃げて助かっただけで、ふだんから、危険があるから逃げなければいけないとの気持ちではなかったかもしれない。
これまでの特別警戒区域、警戒区域の監視は当然であるが、今回の忠野地区では、警戒区域だが、ひどい土砂災害を想定していなかったところで災害が起きた。特別警戒区域と警戒区域の色分けの見直しも含めて、県全体のいろいろいろな箇所について、危険箇所が本当にないのか、改めて調査する必要性があるが、どのような方針か。
◯砂防防災課長 委員指摘のとおりである。今回、実際に土砂災害が発生したところも追加して、今後できるだけ早く全体的な調査を行いたい。
◯佐藤委員 ぜひお願いしたい。
それで、現実的な問題として、被災した家は大きな石などで埋まっていた。少しずつ取り除いているだろうが、現在もそのままの状態だと思う。被災者生活再建支援法の関係では、撤去や住宅の解体などに行政から一定の支援をしてもらえるか。
◯建築住宅課長 小浜市忠野地区の2軒は、被災者生活再建支援法が適用になるので、300万円を上限に支給される。
◯佐藤委員 普通、家1軒を壊すと100万円から200万円かかると言われる。田舎の家だから結構大きい上に、中には大きな岩石が2階の屋根の部分まで入り込んでおり、それを取り除くだけでも、300万円を使いきってしまうのではないかと思うが、ほかのいろいろな支援制度はないのか。
◯建築住宅課長 そのほかに、通常より低金利、25年の固定金利で1.4%台の融資が受けられる金融支援機構、昔の住宅金融公庫の融資制度はあるが、現状として補助金としては300万円が上限である。
◯佐藤委員 被災者は若い人ではないので、今さら借金しても返済の見通しがないが、いろいろな形で小浜市とも協議してほしい。とにかく、家が岩に埋まったままではどうしようもないので、そういう岩石の撤去は、土砂災害として県の事業で対応することはできないのか。自己負担か。
◯建築住宅課長 今、農林水産部で災害復旧をしていて、細かい復旧の方法についてはまだだが、緊急に対応しているということは聞いている。
◯佐藤委員 ぜひお願いしたい。
それから、一般質問では、土木部長から大雨に対するシミュレーションは意味がないとの答弁があった。
今回の災害の小浜市の全体雨量は三百八十何ミリで、たしか福井豪雨当時の美山町よりもかなり多い。もし同じ雨が福井市に降ったら大変だと直感的に思ったが、一体どうなるのか、いろいろなシミュレーションが必要ということである。
京都大学で開かれた研究会の話では、学者の計算予測でも、これから10%から20%雨はふえるだろうということだから、減ることはないと思われる。
そうなると、現況で危ないところはないかという調査とあわせて、これから先数十年の間には二、三割雨量がふえることに関して、これまでよりも二、三割増しの対策をいろんな意味で考えていかなければならない。福井市ならば、今のままでは不十分だと、県や市が住民にも示さなければならないし、県や市もそれに沿って河川、貯留槽などいろいろな組み合わせで考えていかなければならない。
だから、意味がないと言われてしまうと、いかがなものかと思う。小浜市で降った雨が現実に福井市で降る可能性もあるので、やはり、きちんとシミュレーションをして、その結果を示して、対応を考えていく、これは行政の責任だと思うが、どうか。
◯土木部長 あまり意味がないという言い方はちょっと違うが、今回の小浜市の雨の降り方は、時間当たり30ミリぐらいの雨が七、八時間ぐらいずっと降っていた。福井豪雨では、雨の降り方が、七、八十ミリが三、四時間降って、あとはやんでしまった。
市街地のつくりとしては、福井市だと、九頭竜川、日野川、足羽川の堤防に囲まれて、西のほうが低くなっている。そういうところに下水道があって、そこに一気に降ると、最初は下水道に入って、ある程度処理場がいっぱいになると、今度は市内の底喰川とかに吐き出す。それから、ポンプで日野川や九頭竜川へ出すことになる。ただ、そのときの河川の状況にもよるし、山の有無など地形によっても雨が降ったり、降らなかったりする。
非常に雨の降り方は複雑なので、その地域に降った雨を過去何十年から100年ぐらいを調べて、シミュレーションしてみることになる。小浜市の雨が福井市で降った場合にどうなるのか、すぐわかるだろうという委員の指摘ももっともだが、非常に複雑なことをしなければならない。そういう意味で答弁したということである。一言で答えたのは、少し失礼で、申しわけなかった。
今、福井市は、合流式のところは、下水道がすぐいっぱいになるので、バイパスから処理場に持っていき、結局、底喰川へ吐き出す。すぐいっぱいになるので、その辺の監視とあわせて、直轄事業では日野川、九頭竜川の河道を広げて、関係機関が役割分担しながら対応している。
最近、雨の降り方が強くて、降る回数も多い。自然が激しくて、追いつかない現状はあるが、決して市も県も放っておくわけではなく、一所懸命努力をしている。
◯佐藤委員 そういう点はよくわかるが、木田・みのり地区などの小学生の登下校のことでいえば、子供の腰ぐらいまで水がついてしまうと、時を間違えば事故になってしまう。福井市内にも、結構脆弱なところが多いが、そう考えると、県や福井市が、もう少し見通しを持って、スケジュールも前倒しして、改修を進めたり、もっと貯水ができないか考えたり、いろいろと対策をしていってもらわないと、福井市民も、不安がおさまってこないと思う。
もともと小浜市の江古川あたりは遊水池の設定をしているようなところだったと思うので、そこに住宅地をつくったことも大きな問題だが、福井市では、宅地化されて、市内中心部で水を逃がすのはなかなか大変であるので、ぼちぼちでは、福井市民の気持ちに県や福井市の対応が追いついていかないと思う。
私にいいアイデアがあるわけではないが、専門家とも協力して、少なくとも子供の通う学校の地域の水位を30センチメートルは下げて足首ぐらいにするような方法を研究できないか。
◯河川課長 今回の雨等を受けて、県としても福井市に確認をしている。福井市も当然対策は必要だということで、ことしから、特に道路冠水など浸水が頻発しているみのり、木田、城東地区における対策を検討する必要があるということで、シミュレーションも踏まえて計画していきたいという返事をもらっている。
福井市内全域を一遍にできればいいが、やはり浸水被害の頻発するところ、特に低地で水かさも多いところから優先的に対策をしていきたいとのことで、県としても福井市等に技術的な指導、協力をしていきたい。
◯佐藤委員 ぜひよろしくお願いする。
また、根本的な問題だが、九頭竜川水系の計画が策定されて、足羽川ダム建設のときに、住宅地に水が入ることを抑えることはできない、床下浸水ぐらいまでは我慢してほしいとの、許容範囲についての説明があり、それに対する批判もあった。つまり、国や県の考え方としては、床下浸水も全く何もない状況の治水対策は難しいとのことだった。福井市だけではなく、全県的にである。
これから、雨量がどんどんふえてきたら、五、六年前の想定では、床下浸水ぐらいは許容するという河川整備計画が、床上浸水にまでなってしまうこともあるのではないかと思う。
だから、国とあわせてかもしれないが、当時の河川整備計画の県の考え方を再検証する必要があるのではないか。
◯河川課長 九頭竜川水系河川整備計画を平成19年に策定して、現在、それに基づいて国及び県が河川改修を行っている。ただ、この河川整備計画については、進捗度合いや、その後の社会情勢や人口、経済情勢なども変わったりするので、その都度、河川整備計画の妥当性について再度検証作業をしていく予定である。
ただ、床下まで許容するという話があったが、河川整備計画としては、おおむね50年に一度の雨に耐えられるような整備を目標とする河川と、30年に一度を目標にする河川、ほかに70分の1の河川や、例えば足羽川では150分の1など、河川に集積する人口や資産の内容によって、目標をそれぞれ定めて策定してきている。一律全ての川に例えば200年に一度の雨に対応できるような河川改修をしようとすると、膨大な費用になるので、そこは踏まえつつ、今後の雨の降り方を見越して、現在の河川整備計画が妥当か検証を行っていく。
◯佐藤委員 いつごろをめどに見直すのか。
◯河川課長 九頭竜川水系はほぼ嶺北一円が含まれるので、全ての河川の見直しには時間がかかる。今回の雨の以前に考えていたスケジュールでは、国と協議の最中だが、5つのブロックに分けて、毎年それぞれのブロックごとにローリング形式で検証していこうと考えている。
三里浜のグリーンベルト
◯佐藤委員 今、三里浜緩衝緑地の利用の問題については、土木部が対応していると思う。テクノポート利用者協議会等からも県にいろいろな要望が来ていると思うが、やはりそこで働いている人たちの一つの心配は津波である。逃げ場として上り口が少ないのではないかという話も聞いている。
企業誘致を進め、雇用もふやす県の戦略、また、テクノポートの振興と福井港の繁栄の県の方針との関係で、津波対策はきちんと考えて対応してほしい。土木部として答弁は難しいか。
◯土木部長 テクノポート利用者協議会から、避難場所という話で、三里浜のグリーンベルトが鬱蒼としているので、きれいにして使いたいという要望があり、その点で土木部は関係している。
◯佐藤委員 グリーンベルトにおける避難場所の確保も含めて、要望しておく。
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■請願陳情審査
◯鈴木委員長 これより請願・陳情の審査に入る。
今回付託を受けた請願1件、陳情1件の審査に入る。
それでは、まず初めに、請願第33号「建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律に伴う請願」を議題とする。
本件に対し各委員より発言願う。
◯吉田委員 採択でお願いしたい。
旅館業が非常に息切れをしている中で、平成27年いっぱいの耐震診断を義務付けるとのことであり、一方で福井国体に向けた旅館の収容計画があるので、耐震診断に対する福井県としての助成が必要だろうということで、採択をお願いする。
◯佐藤委員 助成制度の、全国的な導入状況はどうか。
◯建築住宅課長 法律がことし5月29日に成立して、施行が11月25日であるので、全国的に取り組んでいるところはまだ少なく、太平洋側ではあるかもしれないが、少なくとも日本海側ではないという状況である。
◯佐藤委員 わかった。
◯鈴木委員長 ほかに発言はあるか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯鈴木委員長 ないようであるので、本件に対する採決に入る。
本件を採択と決定することに賛成の方は挙手願う。
〔賛成者挙手〕
◯鈴木委員長 賛成全員である。
よって、本件は採択と決定した。
この際、お諮りする。
会議規則第93条第3項の規定により、ただいま採択された請願第33号については、これを執行機関に送付し、その処理の経過と結果の報告を請求することにしたいと思うが、これに異議あるか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯鈴木委員長 異議なしと認める。
よって、そのように決定した。
次に、陳情第38号「トリムパークかなづ弓道場の追加整備に関する陳情」を議題とする。
本件に対し各委員より発言願う。
◯吉田委員 今すぐに整備しなければならないという施設の利用状況ではないということと、競技人口の数も少ないということで、継続審査をお願いする。
◯佐藤委員 理事者から、利用者の数が少なく、既存施設にも影響を与えるからだめとの説明があるが、逆に言うと、施設整備がおくれているから利用者が伸び悩む面はないのか。
また、弓道だから、矢どめだけはきちんとしなければいけないだろうが、外でも構わないわけで、屋内の立派な施設ではなく、屋外でつくることを含めて、実際に考えられないのか。
◯都市計画課長 トリムパークかなづは、スポーツ、レクリエーション、いろいろな多機能な施設として県下4地域の中でつくった公園の一つである。有料施設のみの数だが、トリムパークかなづ全体で年間8万6,800人ほど利用されている中で、弓道場は現在、年間3,900人ということで、全体の4.数%の利用状況である。
委員指摘のとおり遠的射場がないから利用が少ないことにはならないと考えており、県立武道館に非常に立派な遠的競技場が6的あって、近的も整備されていて、トリムパークかなづは主な利用目的が練習で、大きな大会も行われていないと聞いているので、県としては、県立武道館を利用してもらえればと思っている。
また、屋外につくる可能性については、やはり弓の矢を使うので、安全に競技、練習をしてもらわないと、目的が達成されない。また、当公園の弓道場は体育館の裏側にあるが、もともとの基本計画にはなく、後で追加された形で弓道場ができた経緯もあり、精いっぱいの敷地の中でつくっている施設なので、遠的射場などを増改築しようと思うと、ほかの施設に非常に支障があるので、その辺は理解をしてもらいたい。
◯佐藤委員 福井市の方のことを考えれば、県立武道館でいいが、これはあわら市の方だから、なかなかどうかと思う。採択でお願いする。
◯鈴木委員長 ほかに発言はあるか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯鈴木委員長 ないようであるので、本件に対する採決に入る。
本件については継続審査を求める意見があるので、まず継続審査について諮る。
本件を継続審査とすることに賛成の方は挙手願う。
〔賛成者挙手〕
◯鈴木委員長 賛成多数である。
よって、本件は継続審査とすることに決定した。
以上で、請願・陳情の審査を終了する。